ヴリトラモン・ストラトス   作:赤バンブル

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今回は突っ込みどころが多くて仕方がないんですが気に入らない方はどうかご注意ください!

っていうかこれでいいんかい!


宣戦布告

IS学園 寮の外 早朝

 

「よし、これで準備が整った。」

 

一夏は一通りの準備を整えると寮の部屋を後にする。

 

「ねえ~箒~。本当に行く気なの?(汗)」

 

「ああ、一夏の行くところなら私はどこまでも行く。」

 

箒も待機状態の紅椿の最終確認を行い、カイゼルグレイモンの姿になった一夏の上に乗る。

 

「リリモン、俺について来れるな?」

 

「当たり前よ!バンチョーになったのも伊達じゃないんだから!」

 

一夏は空を見上げる。そして、某巨大ヒーローのように飛び立とうとしていた。

 

「行くぞみんな!」

 

「「「「おう!」」」」

 

「とう!」

 

一夏は勢いよく空へ飛んで行った。しかし、その直後目の前に穴が現れ、通った先は・・・・

 

「「「「「・・・・・・・・・・」」」」」

 

早朝なのにもかかわらず学園の生徒たちが集められている体育館(天井は昨日エグザモンに壊されたけど何とか修理できた)。

 

「「「「「えええええええええ!!!!!」」」」」

 

「どうにか間に合ったようね。」

 

驚いている一夏たちの隣で何気に言っているミレイ。更に隣では千冬と鈴たちがいた。

 

「これは一体全体・・・・・っていうか俺の姿丸見えじゃん!」

 

「たわけ!」

 

「あだ!」

 

千冬に出席簿でたたかれるカイゼルグレイモンこと一夏。その光景が面白いのかくすっと笑う生徒一同。一夏にはよく分からない状態だった。

 

「・・・・・・・みんな・・・・俺の姿を見てビビらないのか?って言うか俺が誰だがわかる?」

 

一夏は不思議そうに聞くと本音が先に答えた。

 

「だって、やっていることが人間の時のおりむーのまんまだもん~。姿が変わってもバレバレだよ~。」

 

「そうそう、昨日の奴らと違って織斑君はやっていることが同じだから丸わかりだしね。」

 

「デジモンって本当はいい生き物で私達と全然変わらないってこともよく分かったし・・・・」

 

生徒全員に恥ずかしいところを突かれまくられ一夏は顔を隠しながらしゃがみこんでしまった。

 

「おおう・・・・それじゃ、今日こっそり出ようとしたことや悩んでいたことが無駄に感じてくるんじゃないか・・・・(泣)」

 

「そ、そういうわけじゃないよ!」

 

「そうそう!織斑君たちが戦ってくれなかったら今頃、私達もここにいなかったのかもしれないし!」

 

落ち込んでしまった一夏を慰めようとする生徒一同。箒もよく分からず鈴たちに聞く。

 

「昨日の話のことはよく分からないがどうしてこんなことになっているんだ!?って言うかデュノア、その隣にいるお前に似ている女の人は誰だ?それにその隣にいるボーデヴィッヒの姉さんみたいな人は?」

 

箒はシャルロットの隣にいたノエルとクロエを見ながら言う。

 

「この人は僕の母さんだよ。それとその隣にいる人はクロエ・クロニクルさん、束さんの助手らしいよ?」

 

「お母さん!?それと姉さんの助手!?」

 

「えっと・・・・話が長くなるんだけど・・・・・・」

 

シャルロットは一夏と箒たちに昨日の話とどうして生徒全員が集まってしかも一夏のことを知っているのかを順に説明した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日 会議室

 

「と言う話し合いから私はこのことについて生徒全員に伝えようと思うのですがどうでしょうか?」

 

轡木は千冬から聞いた一夏のこと、そしてデジモンのことについてを学園の生徒全員に伝えようと言うことを長い話し合いの末に下した。その決断は千冬にとっては不安だった。昔のように一夏が孤立するのではないかと(以前聞いた弾からの話で)心配だったのだ。それは鈴たちも同じ考えだった

 

「今回の事件でIS学園の教師の被害も甚大です。それと同時に生徒の大半がデジモンに対して危害を加える生き物だと考えるでしょう。しかし、デジモンの全てがあのような攻撃的な生き物ではありません。むしろデジモンたちの方もデュークモンからの話で小さいデジモンでさえも人間に対して警戒心があります。そのようなことをできるだけ和らげるのも大事なことなのです。それにロイヤルナイツに対してはおそらくISでは太刀打ちするのは厳しいでしょう。それは織斑先生含めるここにいる皆さんがよく分かっているでしょう。」

 

「確かに幼年期デジモンでさえもデジタルワールドにイーターが出現したのは人間のせいだと言う考えが芽生えている。この状態のままではおそらくどちらも争い続ける危険性がある。」

 

「そのためにも私は織斑君ことも今回打ち明けるべきだと思っています。デジモンと人間の関係を繋ぎ合わせることができる僅かな可能性なのですから。」

 

轡木は真剣な目で言う。その信念のある考えに千冬たちも納得した。

 

「おそらく一夏は自分のせいだと考えて明日にでも奴らの本拠地だと思われるデュノア社に単独で向かう危険性があると思います。この話は学園長にお任せします。」

 

「ありがとうございます、織斑先生。」

 

「轡木学園長、私から少し頼み事をしてもよろしいかしら?」

 

「なんでしょう?御神楽さん?」

 

「ミレイでいいわ。今回のデジタルゲートを開いた影響でロイヤルナイツに属するデジモン以外にも多くのデジモンたちがこちらの世界に迷い込んだはずよ。そのデジモンをこちら側で保護するためにどうしてもこの学園のネットワークシステムを貸してほしんだけどいいかしら?」

 

「いいでしょう。デジモンに関してはあなたの方が詳しいですし、私達もあなた方の力が必要です。是非お願いします。」

 

「わかりました。クロエ、ベルスターモン、パイルドラモンは私と一緒に来てちょうだい。」

 

「了解。」

 

「分かりました。」

 

「分かったわ。」

 

四人は部屋を後にして行く。千冬はそのときミレイに束がどこにいるのかを聞きたかったが次にどのように生徒たちに説明するかについての話し合いになったためすぐに忘れてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

体育館

 

「と言う訳で昨日、生徒会長が二人が部屋にいる間にこっそり全員を体育館に誘導してそのことに関して話していたんだよ。それでミレイさんが多分こうすればいいでしょうって言って今の状態になったわけなんだよ。」

 

「・・・・・じゃあ、僕たちが風呂に入っていた時必要以上に見られていたのもその話をしていたから?」

 

アグモンに質問にテリアモンたちは首を縦に振る。

 

「「「「「うん。」」」」」

 

「そ、そんな・・・・・」

 

アグモンは尻もちを着く。一夏は姿を戻すと生徒全員を見る。

 

「みんな俺のことを敵だとは思わないのか?今まで正体を黙っていたのに・・・」

 

「だって織斑君いつも明るく振舞っていたし、手伝いが必要な時はいつも協力してくれたし、私達に悪いこと何もしていないじゃない。」

 

「私なんて最初は男の人だからどうしようと思っていても警戒していたのに普通に接してくれたし」

 

「鳳さんたちのデジモン見ていたら私達と変わりないんだな・・・って思っちゃってさ!」

 

生徒たちは一夏を見ながら言う。その中にはかつて女尊男卑主義者で一夏に危害を加えようとした者もいた。そんな彼女等でも一夏の戦いや世界の危機を聞いて自分たちの行いを反省して、今は一つになるべきと改めて考えてくれたのだ。一夏は思わず涙が出てきた。

 

「あ、ありがとな・・・・・なんか感動したら涙が・・・・・」

 

「兄貴・・・・」

 

「よかったな、一夏・・・・」

 

「チビ、箒、アグモン、みんな・・・・・」

 

「私のこと除外されてない?」

 

「リリモンもだ・・・・」

 

なんか生徒全員で一夏を苛めているように見えてしまったのでみんな一夏のことを慰める。そのとき、体育館にセットしていた空中投影ディスプレイの映像が何者かにジャックされた。

 

「な、なんだ!?」

 

泣き止んだ一夏は生徒たち全員と映像を見る。映像にはドゥフトモンが映し出された。

 

『全世界の人間諸君に次ぐ。この時間帯は少し我々がジャックさせて頂いた。我々の名はデジタルモンスター、君たちの世界とは別のデジタルワールドからやって来た知性を持った生き物だ。我々の故郷は君たちが最強の兵器だと言うISのおかげで壊滅的な被害を受けた。故に我々は失った故郷に変わって君たちの世界をいただく。』

 

ドゥフトモンの宣戦布告は全世界に流されていた。

 

『我々は君たちと共存するという意志はない。どうしても気に入らないのなら君たちご自慢の兵器ISでデュノア社本社まで攻めてくるがいい。我々が手加減して君たちをお相手しよう。言っておくが我々の計画はまだ遂行段階ではない。それまでの間じっくり対策を練っていてくれたまえ。なお、まず手始めにこのロードナイトモンが率いる部隊を日本に出撃させる予定だ。日本政府の諸君、気の毒だがせいぜい抵抗してくれ。・・・・・・言っておくが我々の攻撃に終わりはない、一つの国が消えればまたもう一つと人間が一人残らずこの地上から消えるまで我々は攻撃を続ける!分かったか!ハハハハハハハ!・・・・・』

 

そう言うと通信ジャックは終わり空中投影ディスプレイも停止した。

 

「くそ!奴らとうとう動き始めやがった!」

 

一夏はカイゼルグレイモンの姿になると体育館から出る。

 

「チビ!行くぞ!」

 

「おう!」

 

デジヴァイスが光りブイモンは光り始める。

 

「ブイモン!超進化!」

 

ブイモンは巨大な竜へと姿を変える。

 

「エアロブイドラモン!」

 

それに続いて箒、鈴、セシリアも専用機を展開しながらパートナーを進化させる。

 

「ビクトリーグレイモン!」

 

「ラピッドモン!」

 

「ガルダモン!」

 

「あれ?シャルロットたちは行かないの?」

 

鈴は不思議そうに言う。

 

「僕たちは万が一に備えて母さんと一緒にここに残るよ。」

 

ラウラは何かの連絡があったのかすぐに一夏たちの方に来る。

 

「祖国からの帰還命令が下った。どうやら他の国の部隊と共同でデュノア社に攻撃を仕掛ける気だ。」

 

「何!?本当かそれは!?」

 

「ああ、どうやら祖国も本気らしい。」

 

「一夏、ラウラは私とジエスモンが一緒に行く。お前たちはロードナイトモンの方を頼む。」

 

「わかった、千冬姉も気をつけて。」

 

そう言うとラウラはガブモンをメタルガルルモンに進化させ、千冬はジエスモンに乗って飛んで行った。

 

「さて、俺たちも急がなきゃな!」

 

「ああ!」

 

「アイツらの好きにはさせないわよ!」

 

「織斑君気をつけてね~!」

 

「帰ってきたら私とデートするって約束して~!」

 

「何言っているのよ!私がするの!」

 

「・・・・・・・・」

 

生徒たちが喧嘩をするのを一夏は黙って見た。箒たちも思わず唖然とした。そんなかでリリモンは怒りながら怒鳴った。

 

「もう!イチカは私のものなの!誰のも渡さないわよ!」

 

「姉ちゃん・・・・・(汗)」

 

「お前まで言うんかい!リリモン!」

 

 

 

 




次回はフロンティアのあの怪鳥があらわる。

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