○○鎮守府、一○○○ーー
執務室ーー
コンコンーー
提督「入りなさい」
カチャーー
秋月「失礼します」
照月「失礼しま〜す!」
雷(本日秘書艦)「いらっしゃい♪」
提督「よく来てくれたな」
秋月「いえ、作戦中とは言え、本日は非番ですのでお気遣いなく」ニコッ
照月「」ニコニコ
提督「立ったままではあれだ。そこのソファーへ掛けなさい」
秋月「ありがとうございます」スッ
照月「は〜い」ストン
提督「雷、悪いがーー」
雷「お茶よね♪ 今淹れてくるわ!」
提督「ありがとう」ニコッ
雷がお茶を用意してくれてる間、私は大本営から送られてきた書類を今一度確認してから、その書類を持って、二人の座る正面の椅子へ腰掛けた。
秋月「」キンチョウ
照月「」リラックス
提督「まず、ここへ来てもらったのは、今尚出撃を繰り返している礼号作戦でのことだ」
提督「二人の活躍もあり、我が鎮守府はEー2、オートロ島マーマレード湾沖の攻略に成功した。鎮守府全員の力を合わせての功績だが、私は二人の対空射撃があってこそだと思う。本当にありがとう」フカブカ
秋月「そ、そんな! 私達は自分達の役割を果たしたまでです!」
照月「そうですよ! 照月達は作戦通りに役割をこなしました! 作戦を考えてくれて指揮してくれた提督や、艦隊の皆さんのお陰ですから!」
提督「ありがとう……しかし、鎮守府のみんなが二人を称えているのも事実だ。それは受け取ってほしい」
秋・照『はい!』ニッコリ
私の言葉に二人は誇らしい笑顔を見せてくれた。
そしてそこへ雷がお茶とお茶請けのクッキーをお盆に乗せて、戻ってきた。
雷「はい。お茶と雷特製クッキーよ♪ 司令官のはおからクッキーにしたから安心してね♪」
提督「気を遣わせて悪いな」ニガワライ
秋月「司令、甘い物苦手でしたっけ?」
照月「身体の調子でも悪いの?」
提督「いや……先日のバレンタインデーの件で、暫く甘い物は控えようと思ってね」ニガワライ
秋月「あ〜、納得です」ニガワライ
照月「提督はモテるから大変だね〜♪」クスクス
雷「そりゃあ、みんなの司令官だもん。当たり前よ♪」ドヤァ
秋月「」クスクス
提督「あはは……」カタイエミ
照月「」ニヤニヤ
提督「こほん……そして次の話に移るが、その前に確認しておきたいことがある」
秋・照『?』クビカシゲ
提督「秋月達の寮室は四人部屋だったな?」
秋月「はい。四人部屋です」
照月「四人部屋に二人だから、すっごく寒く感じるんですよ〜」ニガワライ
提督「なら丁度良いかもしれんな……これを見なさい」つ書類
『秋月型駆逐艦・四番艦・初月着任許可書』
秋月「司令! これは本当ですか!?」
照月「照月達の妹が着任するの!?」
提督「あぁ、先日の功績が決め手になったらしい」ニッコリ
雷「おめでとう、二人共♪」ニコニコ
秋月「やった〜♪」
照月「やったね、秋月姉!」
提督「着任はもう少し先になるが、いつ着任しても良いようにしておいてくれ」
秋月「分かりました!」
照月「早速部屋の整理に行きますね!」
提督「あぁ、私の話は以上だからそうしなさい」
秋月「はい! ありがとうございました! これにて失礼します!」
照月「失礼しました〜!」
パタンーー
提督「喜んでもらえて何よりだ」ウンウン
雷「また仲間が増えるのね♪ 着任式は盛大にやりましょ♪」
提督「勿論さ」ニッコリ
駆逐艦寮、秋月姉妹部屋ーー
秋月「〜♪ 〜〜♪」
照月「秋月姉、この際だから大掃除も兼ねちゃおうよ!」
秋月「それは効率的ね! そうしましょうか♪」
照月「せっかく妹が来るんだもん。部屋を綺麗にして迎えなきゃ♪」
秋月「そうね」ニッコリ
こうして秋月姉妹は大掃除を開始した。
秋月「ーー始めたのは良いものの……」
照月「あんまり汚れてないね……」
秋月「普段からそんなに溜め込まないからなぁ」
照月「普段使ってない机の埃取りとかしかやることなかったね〜」
秋月「まぁ、簡単で良かったってことで」
照月「そだね〜♪」
くぅ~ーー
秋・照『あ』
一段落すると、二人のお腹が同時に可愛らしい音を立てた。
秋月「もうお昼か〜」アハハ
照月「なんだかんだで結構時間過ぎてたね〜」エヘヘ
コンコンーー
秋月「は〜い、開いてますよ〜」
カラカラーー
暁「ごきげんよう、暁よ♪」バーン
響「やぁ」ヒョコ
電「こんにちわ、なのです」ヒョコ
照月「みんなしてどうしたの〜?」
暁「雷から聞いたわよ♪ 今度ここに秋月達の姉妹艦が来るんでしょ?」
秋月「えぇ、そうなの♪」
響「仲間が増えると共に同じ駆逐艦の仲間が増えるということでもあるから、お祝いをね」
照月「ありがとう」ニッコリ
電「それで良ければ、これから電達のお部屋で一緒にお昼ごはんを食べませんか? 姉妹艦の着任が決まったお祝いに簡単な物ですが、用意したのです♪」
暁「今、雷が司令官を呼びに行ってるのよ♪」
秋月「いいいいい、良いんでしか!?」
照月「秋月姉、落ち着いてよ……恥ずかしいから////」カァ
響「ふふ、良いも何もこうして呼びに来たんだ。答えはイエスしかないはずだよ」
暁「暁も料理頑張ったのよ!」ドヤァ
響「暁は卵の殻剥きを頑張ってたね」フフフ
秋月「ありがとうございます。是非ともお呼ばれします!」
照月「ありがとうね」ニコニコ
暁「着任式は盛大にやるんだから、これは前哨戦よ♪」
響「そういう訳だから、そんなに気にせずに頼むよ」
電「なのです♪」
それから提督、雷も加え、ささやかな姉妹艦着任を祝う昼食会が開かれた。
そして秋月姉妹は、これを開いてくれた暁達に感謝すると共に、妹の着任を心待ちにするのであった。
姉妹着任前のお話という形にしました♪
読んで頂き本当にありがとうございました!