艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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姉妹艦ほのぼの回。


艦これSS六十四話

 

 ○○鎮守府、一四三○ーー

 

 執務室ーー

 

妙高(本日の秘書艦)「提督、お茶をお持ちしました」ニコッ

提督「あぁ、すまないな……うん、身にしみる」

妙高「今日はいつにも増して冷え込んでいますからね。厚い雲に覆われて日差しも弱いですし……」

提督「うむ……この寒さとこの雲なら今夜あたり内陸部では雪だろうな」

妙高「雪ですか……積もった時の為にスコップ等確認しておくべきでしょうか?」

提督「鎮守府なら積もることはなかなかないが、万が一もありうる。妙高、すまいなが物置小屋へ行って確認してくれ。それが終わったら執務室へ連絡して、一時間の休憩を入れてくれ」

妙高「分かりました。では、行って参ります」ペコリ

提督「あぁ、気をつけて」

 

 パタンーー

 

 艦娘移動中ーー

 

 鎮守府、物置小屋ーー

 

妙高「えっと……アルミ製スコップが二十本、プラスチック製スコップは十五本……アルミ製のスノーダンプが二十個……計五五ですね」

 

 艦娘、提督へ連絡中ーー

 

提督『報告ありがとう。では、そのまま休憩に入ってくれ。私もこれから休憩にするから』

妙高「了解しました。では後程」

提督『うむ、また執務室でな』ピッ

 

妙高「ふぅ……寒いし食堂で何か温かい物でも頂こうかしら」

足柄「あれ、姉さんじゃない。物置の前で何してるの?」

妙高「あら、みんな揃ってるのね。訓練帰り? 私は提督に頼まれてスコップ等の確認に来てたの」ニコッ

那智「スコップ? なんでそんな物を?」

羽黒「鎮守府内で菜園でもするんですか?」

妙高「違うの。あのねーー」

 

 艦娘説明中ーー

 

足柄「雪か〜。もしここでも降るなら、今晩は雪見酒ね♪」

那智「それも乙で良いな」フフ

羽黒「でも海沿いだから雨の可能性が……」

足柄「その時は雨音を肴に一杯やるのよ♪」

那智「それも乙で良いな」フフフ

妙高「貴女達は……」アタマカカエ

羽黒「」ニガワライ

 

足柄「今休憩なら食堂行きましょう♪」

那智「こんな日は甘酒だ」フフン

羽黒「私はホットココアを♪」

妙高「なら私はレモネードでも頂こうかしら」ニコッ

 

 

 食堂ーー

 

足柄「間宮さん、伊良湖さん、やほ〜♪」

那智「邪魔するぞ」

妙高「こんにちは」ニコッ

羽黒「こ、こんにちは〜」

 

間宮「あら、いらっしゃいませ〜」ニコッ

伊良湖「ご注文どうぞ〜!」

 

 お品書き・本日のオススメ

 

 あったかスィートポテト

 あつあつエッグタルト

 白玉ぜんざい(生クリーム乗せ+五十円)

 

足柄「私、甘酒と白玉ぜんざい生クリーム乗せ!」ノシ

那智「私は甘酒とそのままの白玉ぜんざいを貰おう」

妙高「ホットレモネードとあつあつエッグタルトでお願い致します」

羽黒「ホットココアとあったかスィートポテトください」

 

間宮「はい♪ 少々お待ちくださいね」ニコッ

伊良湖「空いているお席へどうぞ〜! 今、お茶とおしぼりをお持ちしますね♪」

 

 ……。

 …………。

 

間宮「お待たせしました。ごゆっくりどうぞ」ニコッ

 

妙高「頂きます」人

姉妹『頂きま〜す』人

 

足柄「ん〜、甘酒美味しいわ♪」コクッ

那智「ぜんざいも温かくて良いな」パクッ

妙高「ホッとするわね〜」ナゴミー

羽黒「美味しい♪」ニコニコ

姉ズ『(天使が居るわ……)』ホホエマー

 

那智「ん? 中庭に提督がいるな」

足柄「あら本当。タバコかしら♪」

妙高「提督も休憩時間だからそうかもしれないわね」ニコッ

羽黒「あ、みんなに囲まれちゃいました」アセアセ

妙高「睦月ちゃんに弥生ちゃん、文月ちゃんもいるわね」フフ

足柄「ていうか睦月姉妹勢揃いじゃない?」

那智「遊んでもらうのを待っていた子犬みたいだな」フフフ

 

羽黒「みんなマフラーはしてるけど寒くないのかな〜?」

足柄「そんなの若さがあるから大丈夫でしょ」

那智「そう言うと自分が若くないと言っているように聞こえるぞ」フフ

足柄「私はまだまだナウでヤングよ!」ウガー

妙高(敢えて何も言わないであげるわね)ニガワライ

羽黒(『なう』ってなんだろう……? でも聞いたら知らないってバレちゃうから聞けない……)ウゥー

 

妙高「あら、みんなで背中合わせて固まったわ」

足柄「斬新な暖の取り方ね……」

那智「いや、流石に違うんじゃないか? 足元に円が書いてあるみたいだし……」

羽黒「」キョウミシンシン

 

『おしくらまんじゅう〜♪』

 

 /キャッキャッ ワイワイ\

 

足柄「おしくらまんじゅうか〜」

那智「だから円を書いていたのか……」フフ

羽黒「みんな楽しそう」ニコニコ

妙高「提督が微動だにしませんね……」ニガワライ

足柄「提督って体幹凄そうよね」

那智「噂だとリ級程度の攻撃を受けても仰け反らないらしいぞ?」

妙高「そもそも受ける前に避けるか、攻めに転じていると思うけどね」ニガワライ

羽黒「スゴイ……」

 

『あんまり押すと〜♪』

 

羽黒「おしくらまんじゅうって続きの歌詞あったんですね……」

妙高「あれの続きもあるのよ?」

足柄「最初だけ歌ってれば問題無いわよ♪」

那智「私はそもそもルールがあること事態初めて知ったぞ」

妙高「あの足元の円から外に足を着いたら、円から出て、最後まで残った人の勝ちなのよ」ニコッ

羽黒「司令官さん相手だから、みんな司令官さんに集中攻撃してますね」フフフ

足柄「でも全く動いてないわよね」ニガワライ

妙高「皆さん頑張ってますね♪」

那智「微笑ましい光景だな」ニコッ

 

 

 それからも妙高姉妹は提督と睦月姉妹のおしくらまんじゅう風景を眺めつつ、心も体もほっこりさせるのであった。




読んで頂き本当にありがとうございました!

昔冬に遊んだ遊びを元に書き上げました!

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