艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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空母のみ。


艦これSS五十話

 

 鎮守府近隣の神社ーー

 

 本日は遅ればせながら初詣へとやって来た。

 来る時に大鳳、龍驤、雲龍、天城、葛城もまだ初詣には行っていないと言うことで、五名を連れて近くの神社へやって来た。

 

 葛城は雲龍型三番艦の正規空母。

 正規空母勢では一番の新米。瑞鶴を慕っていることもあるので、訓練は瑞鶴に一任している。落ち着いた姉二人とは違い、勝ち気でじゃじゃ馬な気の強い娘だ。

 

提督「流石に人が少なくなったな」

大鳳「お正月という空気もすっかり落ち着いてきましたね」

龍驤「お正月は隼鷹達に付き合わされて酔い潰れとったから、初詣が延び延びになっとったからなぁ」ニガワライ

 

葛城「初詣〜♪ 初詣〜♪」ルンルン

雲龍「はしゃぎ過ぎて転けないでね」ニコニコ

天城「ちゃんと周りも見てね?」ニコニコ

 

 そして私達はそれぞれ参拝する。

 

 ガランガランーー

 

 パンパンーー

 

提督(艦娘達の無病息災を……)人

大鳳(少しでも幸運が訪れますように)人

龍驤(浜風までとは言わん……慎ましやかな膨らみを!)人

雲龍(良いお昼寝場所が見つかりますように)人

天城(提督のお力になれますように)人

葛城(提督に頼られることがもっと増えますように)人

 

 ペコリーー

 

提督「参拝も済んだことだし、帰るか」

雲龍「待って」

龍驤「ちょい待ちぃや」

提督「?」

葛城「おみくじ! おみくじやってない!」ブンブン

大鳳「今年こそ……!」グッ

天城「もう少し神社を見ていきたいです」

提督「そうか……では、先におみくじだな」

五人『』パァ

 

 

 おみくじーー

 

雲龍「」ガラガラ

天城「よいしょ」ガラガラ

雲龍「小吉……まあまあかしら」フフ

天城「中吉です♪」ピース

 

葛城「全力でいくわ」ガラガラ

龍驤「そんな力まんでもええやろ」ガラガラ

葛城「大吉!」グッ

龍驤「小吉か……まぁ後は上がるだけやな」フフン

 

大鳳「」ゴクリ

提督「力まずに気楽な」ナデナデ

大鳳「は、はい!」ガラガラ

提督「」ガラガラ

大鳳「末吉です」テヘヘ

提督「私は小吉だ」ニコッ

 

大鳳(ん?)

 

 待人……既に近くに来ている

 

大鳳「」チラッ

 

提督「おぉ、雲龍と同じか」アハハ

雲龍「えぇ♪」

天城「良いなぁ……」

葛城「大吉なのに……」

龍驤「どんまいどんまい」ニガワライ

 

大鳳(やっぱり提督なんですね////)ドキドキ

雲龍「大鳳さんはどう?」

大鳳「ひゃいっ!?」ビクッ

雲龍「あ、ごめんなさい。驚かせちゃったわね」

大鳳「い、いえいえ! 私こそ変な声を出してすみません!」

天城「雲龍姉様が音も無く後ろから声をかけるからですよ……」ニガワライ

葛城「只でさえ影薄いんだから、余計に薄くなるようなことしないでよ!」

雲龍「私お姉ちゃんなのに……」ドヨーン

龍驤「新年早々気ぃ落としたらあかんで」ニガワライ

 

提督(上手く結べぬ……)グヌヌ

 

 

 御守ーー

 

天城「沢山の御守……」ワァ

雲龍「私達は無難に海上安全とか大漁満足あたりかしら?」

葛城「こっちに海幸守りもあるよ!」

龍驤「うちらは航空安全も必要なんとちゃうか?」

 

 /ワイワイガヤガヤ\

 

大鳳「提督は何か買うんですか?」

提督「私には不要だ。常に最前線へ赴き帰ってくる皆が私の最高の御守りだかな」

大鳳「提督////」キュンキュン

天城「提督……////」ドキドキ

雲龍「提督らしいわね」ニコニコ

龍驤「ならこれからも守ってやらなあかんな」ニコニコ

葛城「何よ、格好つけて……バカ////」フンッ

 

 

 絵馬ーー

 

大鳳「沢山ありますね〜」

雲龍「大漁に豊作に家内安全……叶ったみたいね」フフ

龍驤「」ウンウン

天城「? 巨乳になる為にご利益を……こんなことまで……////」ハゥ

葛城「まぁ書き方は人それぞれだから……」ニガワライ

提督「私達も書いて行くか?」

五人『』コクコク

 

大鳳

『今年も良い年になるよう、頑張りますのでどうかお見守りをお願い致します』

 

雲龍

『ここへは初めて来たけど、とても素敵な神社だったわ。これからも人々がここへ訪れますように』

 

天城

『不死不朽(達筆)』

 

葛城

『もっと活躍出来るよう努力するのでお見守りください!』

 

龍驤

『また来年も来るで! 待っててや!』

 

提督

『昨年はありがとうございました。また今年もよろしくお願い致します』

 

 それぞれ絵馬を書いて吊るした後、私達は帰りに喫茶店でお茶をしてから鎮守府へと帰ることにした。

 

 

 喫茶店ーー

 

提督「まさか席が離れてしまうとはな……私と二人きりで申し訳ないな。大鳳」

大鳳「い、いえ! そんなことは////」

提督「そう言ってもらえれば救われるよ」ニコッ

大鳳「は、はぃ////」

  (やった! やったぁ! 神様ありがとうございます!)

店員「失礼します、お客様。元旦から数えてお客様は当店を訪れました百組目のカップルなので、この当店のカップルパフェを贈呈致します」ペコリ

提督「???」コンワク

大鳳「せっかくですし、頂きましょうか」デレデレ

提督「あ、あぁ。大鳳がそれで良いなら」

大鳳「はい♡」デレェ

店員「ごゆっくりどうぞ」ペコリ

 

提督「カップルパフェか……なら今は大鳳が私のお相手のようだな」ニコニコ

大鳳「ずっとでも良いんですよ?」ゴニョゴニョ

提督「スプーンが一つしかないな……」

大鳳「多分、カップルですから食べさせ合うのかと……////」ドキドキ

提督「そうなのか……では、郷に従おう……ほら」つパフェ

大鳳「は、はい……あむ、ん〜。甘いくておいひぃでふぅ〜♪」ルンルン

提督「それは良かった」パクッ

大鳳(間接キス……あぁ、神様って本当に居るんだ……これは次の会合でみんなに話さなくちゃ!)

 

龍驤「イチャこらしすぎやで……」ヤレヤレ

雲龍「羨ましいわ」ニコニコ

天城「次の会合が楽しみですね♪」

葛城「大鳳さんも結構積極的……////」ドキドキ

 

 こうして私は大鳳とパフェを堪能した後、他のみんなが席を立つまで大鳳と何気ない会話を楽しんだ。

 

 帰りは大鳳が何故かやけにご機嫌だったのが印象的だった。




大鳳ちゃんにも幸福を!
と言う訳で大鳳ちゃんの幸せエピソードにしてみました!

読んで頂きありがとうございました!

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