キャラ崩壊、独自設定含みます。
○○鎮守府、一七五○ーー
戦艦寮、共同厨房ーー
本日の作戦も一先ずは終え、艦隊のみんなはそれぞれ明日に備えて休息の時を過ごしていた。
後段作戦の最終作戦もいよいよ終盤に差し掛かり、上手く行けば明日には完遂出来るところまで来ている。
しかし、みんなは気を緩めることはせず、心地良い緊張感を持ってそれぞれ過ごしていた。
霧島「榛名、味のチェックお願い♪」
榛名「あ、は〜い♪」
金剛「比叡、それは絶対に合わないカラ、入れちゃダメネ〜」ニガワライ
比叡「分かりました!」ケイレイ
そしてそんな中、金剛型姉妹は厨房で夕飯を作っていた。
双子の共鳴というのか、榛名と霧島は共に同じ物が食べたくなった。そして金剛と比叡にお願いして、こうして一緒に料理をしているのだ。
味見をした榛名は「バッチリ♪」と指で丸を作って霧島の味付けを褒めると、霧島は得意気に笑った。
「ハーイ、金剛シスターズ♪」
すると特徴的なカタコトで姉妹を呼ぶ者が居た。
金剛「ハーイ♪ 皆サ〜ン♪」ノシ
比叡「こんばんは♪」
榛名「あら皆さん♪ こんばんは♪」
霧島「お疲れ様です」ニコッ
そこにはビスマルク、イタリア、ローマ、アイオワ、ウォースパイトの海外戦艦組が勢揃いしていた。
みんなは金剛達にそれぞれ挨拶し、アイオワは金剛達一人ひとりにハグをすると、霧島が鍋を掻き混ぜながらみんなに訪ねた。
霧島「皆さんもお料理ですか?」
イタリア「ううん、食堂に行こうと思ってね♪」
ビスマルク「丁度それがこうしてみんなと重なったのよ」フフフ
みんながビスマルクの言葉に顔を合わせて笑い合うと、金剛達も可笑しそうに笑った。
アイオワ「金剛達のディナーは……カリー?」
ウォスパ「Japanの艦娘はみんなcurryを作れるのね」
金剛「作れない方もいマスガ、大抵は作れマスネ♪」
ローマ「カレー粉を入れて野菜やお肉を煮込むシンプルな料理だけど、人によって作り方も様々よね」
みんな金剛達のカレーに興味津々だったが、比叡が含み笑いをした。
比叡「皆さん、これはただのカレーじゃないんですよ〜♪」フッフッフー
ビスマルク「ただのカリーじゃないってどういうこと?」
イタリア「匂いは美味しそうなカリーだけど……?」クンクン
他のみんなも匂いを嗅ぎながら小首を傾げた。
そして比叡は「では♪」と言って霧島にアイコンタクトすると、霧島はニッコリと頷いて小皿にそのカレーを取り、ビスマルク達それぞれに差し出した。
ビスマルク達は不思議にそのカレーを眺めた後で、カレーを口に含んだ。
ビスマルク「思ったより中の具がシンプルだわ」
イタリア「ん〜……玉ねぎだけじゃなくて、長ねぎも入ってるわね」
ローマ「カレーの風味の後から鰹出汁の風味が……?」
アイオワ「和風カリー?」
ウォスパ「これはこれでとても美味しいわね♪」
みんなそれぞれの見解を述べると、比叡は「では正解をお教えします♪」と言ってビニール袋を厨房の台へドンッと置いた。
その中には、
イタリア「……麺?」
ローマ「正確には蕎麦、ね」フムフム
乾燥蕎麦の袋が入っていたのだ。
ウォスパ「まさか……蕎麦にカリーを!?」キョウガク
アイオワ「Wow♪ カリーうどんの蕎麦versionという訳ね!」
ビスマルク「あ〜、美味しいわよね。カリー南蛮」ニコッ
ウォースパイトは衝撃を受け、アイオワは楽し気に笑い、一番日本に来て長いビスマルクだけは「うんうん」と頷いた。
するとイタリアが「ん?」と小首を傾げた。そんなイタリアにローマが「どうしたの?」と訊ねると、
イタリア「カリー南蛮って何? カリー蕎麦と何か違うの?」
と疑問に思ったことをそのままみんなに訊ねた。
すると霧島がメガネをクイッと上げた。
霧島「違いは名前だけでカレー蕎麦でも通じますよ♪ ただ鴨南蛮やカレー南蛮といった南蛮は細ねぎではなく、長ねぎのことを言っているんですよ♪」
イタリア「おぉ〜、そんな理由が! 日本語って本当に色んな言葉があるわね!」キラキラ
ウォスパ「一つの言葉。すみませんの一つでも何通りもの意味があるものね」ウンウン
そんな話をしていると『ぐぅ〜〜っ』と盛大なお腹の音が聞こえた。
みんなはその音に顔を見合わせていると、アイオワが「お腹空いた〜」と自分のお腹を押さえた。
金剛「ンフフ、皆さんも良かったらワタシ達のカレー南蛮食べマスカ?」
アイオワ「食べる〜!」キラキラキラキラ
ウォスパ「え、でも私達の分あるの?」
比叡「私が気合入れて作り過ぎたので沢山あります!」フンス
霧島「味も私達の保証付きです」キリッ
榛名「お蕎麦は買ってくればいいので皆さんの分もちゃんとありますよ」ニコッ
金剛達の言葉にパァッと顔を明るくさせたビスマルク達は、みんなで『ゴチになります!』と金剛達に手を合わせた。
すると金剛は大鍋にあるカレーとみんなを見て、少し考える素振りを見せた。
そんな金剛に比叡が「どうかしましたか?」と訊ねると、金剛は「うん」と頷いてから口を開いた。
金剛「せっかく大鍋が四つもあるカラ、戦艦寮の皆サンにご馳走した方がいいネ♪」
霧島「名案ですね。保存は出来ますが、やはり出来立てが一番なので」ニコッ
比叡「なら私、酒保でお蕎麦買い占めて来ます!」
榛名「私は寮の皆さんに声をかけてきます♪」
金剛「ヨロシクお願いシマ〜ス♪ ワタシはテイトクに大部屋の許可をもらって、テイトクもご招待シmーー」
ガシッ!←複数名から肩や腕を掴まれる
榛名「お姉さま」ニコニコ
ビスマルク「アトミラールの所に行くなら私も行くわ」ニコニコ
ウォスパ「抜け駆けは禁止だったわよね」ニコニコ
イタリア「ここは平等よね〜」ニコニコ
ローマ「みんなで行った方がいいと思うの」ニコニコ
金剛「お、オ〜ケ〜……」ニガワライ
アイオワ(修羅場の予感!)キラキラ
こうして霧島とアイオワに厨房を任せ、榛名は戦艦寮のみんなに声をかけに行き、比叡は酒保へ走った。
そして残りの金剛を含めたビスマルク達は提督の元へと仲良く(?)向かうのだったーー。
おまけーー
その後ーー
戦艦寮、大部屋ーー
金剛「テイトク〜、ワタシ達が作ったカレー南蛮はどうですか〜?♡」
提督「うむ、とても美味しいよ」ニカッ
榛名「おかわりもありますよ♡」
提督「あぁ、ありがとう」ニカッ
金・榛『〜♡』←恍惚ポーズ
大和「提督にあんなに……」グルル
長門「不平等だ……」ガルル
山城「妬ましいわ!」キシャー!
ビスマルク「結局こうなるのね……」グヌヌ
ウォスパ「作ってもらった側だから文句も言えないわ」ムムム
イタリア「悔しいわ」キィー!
ローマ「今回は見逃しましょ」メガネクイッ
↑嫉妬組
比叡「ひぇぇっ」ガクブル
霧島「大丈夫ですよ、比叡お姉さま」ニガワライ
陸奥「そうそう。ここで争ったらどうなるかみんな分かってるから」モグモグ
武蔵「にしてもこのカレー南蛮は美味いな」ズルズル
扶桑「お汁も美味しいわ♪」ニッコリ
日向「伊勢は提督の側に行かなくていいのか?」モッモッ
伊勢「わ、私はここから見てるだけでいい♡////」モグモグ
アイオワ「カレー南蛮って美味しいわね!」モグムシャ
その後も物凄い火花を散らした夕食会だったが、何事もなく終えた。
しかし嫉妬組はかなりの量をやけ食いしたそうなーー。
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今日は霧島さんの進水日なので、金剛型姉妹をメインにしたほのぼの回にしました!
おめでとう、霧島さん!
そして今日はカレー南蛮の日ということでカレー南蛮もお話に取り入れました♪
では今回も読んで頂き本当にありがとうございました☆