艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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駆逐艦と遠足シリーズ。


艦これSS三十話

 

 ○○鎮守府、○七○○ーー

 

 門前ーー

 

 今回の遠足に参加するのは秋月型姉妹とZ1型姉妹、そしてマエストラーレ型のリベッチオだ。

 

 秋月型駆逐艦の秋月と照月は共に礼儀正しく、実直な仲良し姉妹。

 

 Z1型駆逐艦は戦艦ビスマルクや重巡洋艦プリンツと同じドイツの駆逐艦であり、姉のレーベレヒト・マース(通称:レーベ)は日本の風習に戸惑いつつも一生懸命勉強し今ではだいぶ慣れた様子でとても素直な艦娘。

 その妹であるマックス・シュルツ(通称:マックス)は寡黙で何事にも動じないクールな艦娘。

 

 最後にマエストラーレ型はイタリアの駆逐艦であり一名だけ着任していて、名をリベッチオ(通称:リベ)。

 戦艦であるローマに強い憧れを持ち、清霜と同じくいつか戦艦になることを夢見る明るい艦娘である。

 

 昨晩、秋月と照月が私の部屋を訪れ、自分達は姉妹が少ないからレーベとマックス、リベッチオ達も一緒に行かせてはくれないかと申し出があった。

 

 なので私はそれを快く快諾し、今に至る。

 

提督「そろそろ来る頃だな……」

 

リベ「Buongiorno(おはよう)! 提督さん♪」キラキラ

提督「おぉ、リベ。おはよう。今日も元気だな」ニコ

リベ「そりゃ今日はみんなとお出掛けだもん♪ 何時もより早く目が覚めたんだよ♪」ピョンピョン

提督「そうかそうか」ナデナデ

 

レーベ「やっぱりここに居た……提督、Guten Morgen(おはよう)」

マックス「Guten Morgen……リベ、先に行くなら声を掛けてからにしてよ」ハァ

照月「まあまあ、居たから良かったじゃない」ニコ

秋月「司令、全員揃いました! 本日はよろしくお願いします!」

 

提督「あぁ、みんなよろしくな。では早速出発だ。今日は電車で行くぞ」ニッ

レーベ「日本の電車……僕、すごく楽しみ!」パァ

マックス「ふーん……ま、良いんじゃない?」ソワソワ

リベ「楽しみ~♪ 早く行こ行こ!」グイグイ

照月「転ばないようにね」ニガワライ

秋月「ふふ、楽しい遠足になりそうね♪」

 

 そして私達は電車に乗り、遠足地へと向かった。

 電車の中ではレーベ、マックス、リベの三人はずっと窓から外を眺めて瞳を輝かせていた。

 

 

 

 とある温泉街ーー

 

全員『わぁ~♪』キラキラ

提督「ここなら海外艦の三人は勿論、秋月と照月も楽しめるだろう?」

リベ「日本と言えば温泉!」ワクワク

レーベ「それが今……!」ドキドキ

マックス「目の前に……!」キラキラ

照月「目の前にあるのは温泉街の入り口だけどね」アハハ

秋月「でも私達も温泉街なんて初めてだから楽しみ♪」

 

提督「では早速観光していこう」

全員『は~い♪』

 

 

 湯畑ーー

 

リベ「これ全部温泉なの!?」キョウガク

レーベ「入ってないのにもう温かいね~♪」ルンルン

マックス「これを見るだけでも来た甲斐があるわ」マジマジ

 

秋月「ここから各温泉宿に温泉を送ってるのね」ワァ

照月「温泉街になるわけだわ」ウンウン

提督「だから湯畑と言われているんだな」

 

リベ「写真撮ろうよ~♪」

レーベ「良いね、撮ろう撮ろう♪」

マックス「記念ね」フフフ

秋月「宝物が増えたわね♪」

照月「提督も一緒にね~♪」

提督「そうだな。では、誰かにシャッターを頼むとしよう」ニコッ

 

 

 公園ーー

 

秋月「ここに流れているのも温泉なんですね……」キョロキョロ

リベ「緑が一杯でキレイ~♪」ルンルン

マックス「あの池も緑色だわ……」ユビサシ

レーベ「すごいね~!」キラキラ

照月「本当、綺麗な緑色~♪」キラキラ

 

リベ「あれは何?」ユビサシ

レーベ「なんかみんな座ってるね……」カンサツ

マックス「足だけ池に入れてるわね……」カンサツ

提督「あれは足湯と言って、足だけで入る温泉なんだよ」ニコ

リベ「リベ入りたい!」キラキラ

レーベ「僕も!」キラキラ

マックス「わ、私も……」オズオズ

照月「無料で入れるみたい!」

秋月「無料!? 司令、是非行きましょう!」キラキラ

提督「分かった分かった。みんなで行こう」ニコ

全員『やったぁ♪』バンザーイ

 

 足湯ーー

 

リベ「温か~い♪」ヌクヌク

マックス「これは素晴らしいわ……!」ヌクヌク

レーベ「これが無料なんて、日本はすごいね!」ヌクヌク

照月「足だけなのにすっごく気持ちいい~♪」ハァー

秋月「流石は温泉~♪」ホッコリ

提督「歩き疲れた脚に丁度良いな……」シミジミ

 

 そして足湯から上がり、みんなでまた公園内を散策していると鳥居を見つけた。

 

リベ「これは何?」

レーベ「確か……鳥居って言うんだっけ?」

マックス「階段に沿って沢山あるわ……」

秋月「この先には神社があるみたいね」

照月「提督、行ってみましょうよ!」

提督「そうだな、神社も日本文化だ。三人の為にも是非行こう」ニコ

 

 神社ーー

 

リベ「ひっろ~い!」キョロキョロ

マックス「あれだけ鳥居があったのに、まだまだあるのね……」キョロキョロ

レーベ「日本文化ってすごいね~!」キョロキョロ

提督「せっかくだ、ちゃんとお参りしていこう」ニコッ

秋月「神様にご挨拶ですね!」

照月「作法も日本文化だしね♪」

 

 

リベ「ここで手と口を洗うの?」

秋月「そうよ、清めって言うの。先ずは左手からね」

レーベ「左手……わっ、冷たっ」ビクッ

照月「ふふ、次は右手よ」

マックス「右手……最後に口?」

提督「そうだ……だが、左手に水をためてその水で口をすすぎ、最後にもう一度左手を清めるんだ」

リベ「今度ローマさんやリットリオさんにも教えてあげよう♪」

レーベ「じゃあ、僕達はビスマルクとプリンツに教えてあげなきゃ♪」

マックス「そうね……」フフフ

秋・照・提『』ホホエマー

 

 それから参拝を済ませ、私達は他の場所へと向かった。

 

 

 温泉街内の商店街ーー

 

レーベ「このお漬物はlecker(美味しい)だね」キラキラ

マックス「Das ist sehr gut.(これはとても美味しい)」キラキラ

リベ「リベはちょっと苦手……」テヘ

秋月「ピクルスとはちょっと違うからね」ヨシヨシ

照月「でもこれ本当に美味しい♪」

提督「今度間宮さんに頼んでみよう……」モグモグ

 

 観光中ーー

 

リベ「温泉卵?」クビカシゲ

レーベ「リベはまだ食べたことないんだ」

マックス「半熟卵みたいなものよ」

提督「食べてみるか?」

リベ「食べる~!」キラキラ

 

秋月「どう?」ノゾキコミ

照月「美味しいでしょ?」ニコニコ

リベ「Buono!!」パァ

提督「それは良かった」ニコ

 

 更に観光中ーー

 

提督「鮎、岩魚、海老の炭火焼きか……」

リベ「美味しそう!」キラキラ

マックス「鮎……」ゴクリ

レーベ「海老……」ゴクリ

秋月「岩魚……」ダバー

照月「秋月姉、よだれよだれ!」フキフキ

提督「はっはっはっ、よし。買おうか」ニコ

全員『はい!』キラキラ

 

 

 こうして温泉街での観光を楽しみ、お土産を買い、今回の温泉街散策遠足は幕を閉じた。

 

 帰りの電車内ではみんなして仲良く寝息をたててーー。




読んで頂き本当にありがとうございます!

以上で秋月型、Z1型、マエストラーレ型終わりです!

別々にするとリベッチオちゃんとは本格的なデートになってしまいそうなので、まとめてしまいました。
ご了承ください。

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