艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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航空戦艦メイン。

キャラ崩壊、独自設定含みます。


艦これSS二百八十九話

 

 ○○鎮守府、一五○○ーー

 

 戦艦寮、扶桑型姉妹部屋ーー

 

 ガチャーー

 

最上「お邪魔しま〜す♪」

満潮「来たわよ」

時雨「招待ありがとう♪」

朝雲「お邪魔します」ニコッ

山雲「お邪魔します〜♪」

 

山城「いらっしゃい、好きな席に座ってちょうだい♪」

 

 部屋へ訪れた最上達を山城は笑顔で迎え入れた。

 本日、扶桑と山城は普段から交流の深い最上達を軽いお茶会に誘ったのだ。

 最上達はそれぞれ椅子に腰掛けると、山城は鼻歌交じりでお茶の用意を始めた。

 

時雨「山城、扶桑はどうしたの?」

最上「来る途中にも会わなかったよ?」

 

 時雨と最上が扶桑のことを山城に訊ねると、満潮達も『何で?』と言った感じに山城を見た。

 そして山城は笑顔で答えた。

 

山城「心配しなくてももう少しで戻って来るわよ」フフ

満潮「戻る?」

山城「えぇ、姉様は少し前に執務室へ先日の訓練報告書を提出に行ったわ」

山雲「山城さんは行かなくて良かったの〜?」

山城「私も一緒に行こうと思ったけど、姉様から約束の時間が過ぎたら大変だからって私は残るように頼まれたの」

朝雲「なるほど〜」

最上「でもそれだったら山城が行けば良かったんじゃない?」

 

山城「どういう意味?」

最上「提督に会えるじゃん♪」

山城「っ////」ドキッ

 

 最上の言葉に山城は思わず顔を真っ赤に染めた。

 

時雨「残念だったね」クスクス

山城「わ、私は別に……////」ァゥァゥ

朝雲「ま、今日会えなかったとしても、二人は訓練報告とかで良く会える立場な訳だしいいじゃない」ニガワライ

山雲「会う口実があるのは羨ましいわよね〜♪」

山城「や、止めて……////」

 

 みんなから総攻撃を受ける山城。そんな山城を唯一攻めなかったのは満潮だった。満潮としては山雲が言うように羨ましいとは思う。でも自分自身が荒潮に良く提督のことでからかわれているため、山城の気持ちが良く分かるのだ。

 それに助け舟を出してやりたいのは山々だが、矛先が自分に向けられたら困るので満潮は心の中で山城に謝った。

 

山城「と、とにかく、お茶入ったわよ////」

最上「ありがとう♪」

山城「あとこれね。姉様と私が作ったみかんのチーズケーキよ♪」

朝雲「うわぁ、美味しそ〜!」キラキラ

山雲「みかんのいい香り〜♪」

 

 扶桑と山城は本日がみかんの日ということで、みかんを使ったこのチーズケーキを作った。

 生地にも潰したみかんを入れ、ケーキの上に塗るジャムもみかんで作ったジャムを塗っている。

 

 すると丁度良く部屋のドアが開いた。

 

扶桑「ただいま、みんな」ニコッ

提督「邪魔するよ」ニコッ

荒潮(本日秘書艦)「失礼しま〜す♪」

 

 そして扶桑の後ろから提督と荒潮も入室して来た。

 

山城「て、てて、提督!?////」ハワワ

扶桑「せっかくだから提督達もお誘いしたの♪」

提督「突然すまないな。お言葉に甘えて」ニガワライ

山城「い、いえ、全然大丈夫ですすす♡////」

最上「提督、こっちの椅子に座りなよ♪」

提督「ん、申し訳ない」

最上「いいっていいって♪」

 

 最上は並び的に山城の右隣に座っていた。そこを最上が譲ったので、山城の隣に提督が座る形になった。

 更には、

 

満潮「////」

 

 満潮の隣にも座る形になった。満潮は提督が座る直前、と言うよりは提督の姿を見た時から髪を整えていた。

 それに気が付いていた荒潮が満潮に「良かったわね♪」と耳打ちすると、満潮は顔を余計真っ赤にして「うるさい////」と小声で返した。

 

扶桑「提督からお茶菓子も頂いたのよ♪」

提督「手ぶらは悪い気がしてな。開封しなければ日持ちするから、別の機会の時にでも食べてくれ」

荒潮「間宮さんと伊良湖さんが作った栗()()()よ♪」

山城「ありがとうございます!♡」フカブカ

 

 山城は提督から貰った栗しぐれの箱をまるで賞状を授与される時の如く受け取った。

 その一方で、

 

時雨「提督ったら♡////」ポッ

朝雲「絶対に時雨が考えてることと司令の考えは違うからね」ニガワライ

山雲「食べてもらうのはお菓子よ〜」クスクス

最上「時雨はホント逞しいね〜」ニガワライ

 

 時雨の反応に三人が総ツッコミをするのだった。

 

 それから山城は提督達のお茶を淹れ、扶桑はチーズケーキをそれぞれに切り分けた。

 みんなに行き渡ったのを確認して、扶桑と山城が『どうぞ』と言うと提督達は手を合わせ『頂きます』と言ってお茶会が始まった。

 

最上「うわ〜、ケーキ美味しい〜♪」

山雲「生地に入ってるみかんがプチプチして楽しい♪」

朝雲「みかんのジャムも美味しいわ♪」

扶桑「お口に合って良かったわ」クスクス

 

 真っ先にケーキを口に含んだ三人はその美味しさに笑みをこぼした。

 

満潮「ん……このお茶、美味しい……」ホッコリ

荒潮「ホッとするわね〜」ニコニコ

時雨「渋味が少なくてまろやかだね……」クピッ

提督「これは玉緑茶(たまりょくちゃ)だな……美味い」ゴクッ

山城「はい……この日のために用意しました♡」ニコニコ

 

 お茶会らしくお茶から楽しむ提督を含む四人は、玉緑茶にホッとした。

 

提督「最近は寒くなったからな。こういう温かいお茶が身に沁みる季節だな」

山城「風邪には気をつけてくださいね? いつぞやの様にお風邪を召されては心配ですから」

提督「はは……肝に銘じるよ。これ以上、皆に迷惑を掛けられないからな」ニカッ

朝雲「迷惑なんて誰も思わないわよ。どんなに気をつけてたって引く時は引くんだから」クスッ

山雲「それに〜、そういう時はありがとうって言ってくれる方がいいって、司令さんから教わったわよ〜♪」

提督「いや、あはは……返す言葉も無いな」ニガワライ

満潮「部下に論破されてどうすんのよ、全く」クスクス

時雨「僕はそんな提督もいいと思うな♡」ニコニコ

荒潮「その気持ち、良く分かるわ〜♡」ニコニコ

 

 提督との雑談を楽しむ山城達はキラキラと輝いて見えた。

 そんな風景を扶桑と最上は微笑ましく眺めながらお茶をすすっていた。

 

最上「みんなキラキラしてるね〜♪」

扶桑「そうね。俗に言うキラ付け完了ってところかしら♪」

最上「なら今度の秋刀魚漁船の支援と護衛任務は大丈夫そうだね」アハハ

扶桑「私達の出番が無いかもしれないわね」クスクス

 

 その後も提督や扶桑達はまったりとお茶を楽しみつつ、ケーキを堪能して過ごした。

 お茶会が終わると、LOVE勢は扶桑が言ったようにキラ付けが完了していたーー。




今回はほのぼの回にしました!
そして今日は山城さんの進水日です♪
山城さんおめでとう!

では読んで頂き本当にありがとうございました☆

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