艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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後編になります! よろしくどうぞ!

いつもより長いです!

※ハロウィンパーティですが、みんなは通常の制服を着用してます。
ただしある特定のキャラには仮装や服の色の描写はあります。そしてデザインは前編同様、読者様のお好きなデザインをご想像してください!
色々と割愛させてもらっている所もありますので、どうかご了承を。


艦これSS二百八十七話 後編

 

 大広間、一九○○ーー

 

 大広間に集まったみんなは今か今かとハロウィンパーティが始まるのを待っていた。

 中にはパーティに合わせて仮装をする者、それぞれの仮装姿で盛り上がる者、パーティ料理を食べるため胃のウォーミングアップをする者等などだ。

 

 すると突然、大広間の照明が暗転。

 ざわつく大広間にフッとステージ脇にスポットライトが照らされると、そこには魔女の仮装をした大淀の姿があった。大淀の登場と同時に大広間はシーンと静まり返る。

 そして大淀は低い声で『いっひっひ』と不気味に笑うと、まるで怪しい魔女のような口調でみんなへ声をかけた。

 

大淀『皆さん、今宵のハロウィンパーティにようこそおいでくださいました。パーティを開催するにあたりまして、我らが提督(夜の王)よりお言葉を頂戴致します』ヒッヒッヒ

 

 するとステージに薄暗くキャンドルライトが光ると、ステージから白いスモッグが焚かれ、ステージ下から大人一人分の洋風の棺桶が現れた。

 そして棺桶がスポットライトに照らされると棺桶の蓋がキィ〜っと不気味な音を立てて開いた。

 そこには、

 

提督「…………」

 

 提督が目を瞑った状態で入っていた。

 それから目を見開くとゆっくりと棺桶から出て、みんなの前に立った。

 提督は黒い軍帽を被り、膝下まであるクロコダイル柄の真っ黒なマントを羽織っていて、真っ黒な軍服に真っ赤なネクタイを着用していた。

 この時点でLOVE勢の何名かは鼻や口からLOVEを溢した。

 

提督『諸君、我の主催するハロウィンパーティへようこそ。今宵は心行くまで楽しんでいってほしい。我も諸君達が奏でる恐怖の悲鳴を楽しませてもらおう!』

 

 \キャー! テートクー! ステキー!/

 

 悲鳴ではなく完全に歓声や黄色い声となったが、提督の言葉と共に大広間はパッと明るくなり、これによりハロウィンパーティが幕を開けた。

 

 \ワイワイガヤガヤ/

 

青葉「司令官、目線お願いします♪」

提督「こうか?」

青葉「はい、オッケーです♪」パシャパシャ

 

五十鈴「提督♡ 私とツーショットで撮りましょ♡」ヒシッ

提督「あぁ、いいとも」ニカッ

五十鈴「〜♡」ニコニコ

 

名取「私もツーショットを♡」

由良「由良も♡」

鬼怒「鬼怒も!♡」

阿武隈「あ、あたしも♡////」モジモジ

 

提督「私は逃げないから、順番な」ニッ

名・由・鬼・阿『は〜い♡』オメメハート

長良「」ニガワライ

 

古鷹「どこも変なとこないよね?////」ソワソワ

衣笠「大丈夫! 可愛いよ♪」ニコッ

古鷹「良かった〜……衣笠も可愛いよ」ニコニコ

衣笠「ありがと♪」

 

筑摩「私達も並びましょうか♪」

利根「そ、そうじゃな♡////」オズオズ

 

北上「大井っち〜、並んだのはいいけど、大丈夫なの〜?」

大井「ままま、待ってきたきゃみしゃん! また鼻血(LOVE)ががががが!////」ポタポタ

 

陸奥「姉さん大丈夫?」ニガワライ

武蔵「いつまで放出してる気だ」ニガワライ

長門「と、止めたいのは山々だが、先程からヨダレ(LOVE)が止まらないんだ!////」ダバー

大和「や、大和はどちらも止まらないの!////」ダバダー

 

瑞鶴「丁度近くに居たから良かったわ♡」ニシシ

翔鶴「そうね、瑞鶴♡」ニコニコ

 

加賀「ここは譲れません」ゴゴゴゴゴ

赤城「加賀さん、ちゃんと順番が来ますから」ドォドォ

 

イク「イクの理性がウズウズしてるの〜♡」ハァハァ

ゴーヤ「気持ちは分かるけど、今回は流石にお利口さんでいようよ〜」ニガワライ

イムヤ「そうよ。みんなから蜂の巣にされても知らないからね!」

イク「そ、それは嫌なの〜!」ガクブル

 

皐月「うわぁ〜♡」

如月「素敵〜♡」

睦月「みんなで写真にゃしぃ♪」

水無月「えへへ、嬉しいな♪」

卯月「早く順番来てほしいぴょん!」プックプー

弥生「青葉さんが撮ってるからすぐだよ」フフ

長月「間近で見るとまた……♡////」

菊月「素晴らしい……♡////」

文月「二人共お目目ハートだ〜♪」

三日月「本人達は絶対認めませんけどね」ニガワライ

望月「素直になれないって厄介だよね〜」

 

 /ゾロゾロ\

 

加古「最後尾はここだぞ〜」

 

夕立「出遅れたっぽい〜」ムムム

村雨「どっかの長女がまた衝突なんてするから〜」チラッ

白露「あたしは衝突された側なのに!?」ガーン←頭にたんこぶ

五月雨「ご、ごめんね、白露……」←無傷

涼風「五月雨はいつものことなんだから仕方ねぇだろ?」

海風「海風達のお姉さんなら許容するくらいの気概を見せてください」

江風「そうだそうだ♪」ニシシ

白露「あぁぁんまりだぁぁぁ!」ヒシッ

時雨「いつか順番は来るさ♪」ナデナデ

春雨「並んでれば大丈夫ですよ♪」

 

阿賀野「矢矧〜、提督さんと写真撮りに行かないの〜?」

矢矧「わ、私は別に……////」モジモジ

酒匂「みんな並んで撮ってるよ〜?」

矢矧「……////」ウゥー

能代「悩んでるくらいなら一緒に並びましょ」ニガワライ

阿賀野「そうだよ♪ 思い出思い出♪」

酒匂「ぴゃんぴゃん♪」グイグイ

矢矧「うん////」ニコッ

 

若葉「初春は行かないのか?」

初春「二人きりというのは……////」モジモジ

子日「なら子日達と一緒に行こ♪」

初霜「姉妹と提督のお写真にしましょう♪」

初春「し、仕方ないのぅ////」ニコニコ

 

 その後も提督とのツーショット撮影会は長蛇の列になったが、青葉の撮影技術のお陰でそんなに時間は掛からなかったという。

 

 

 ステージーー

 

イタリア『Buona sera(こんばんは)♪ ここからは有志の方々によるステージ発表をお送りするわよ〜♪』

ローマ『司会はイタリア、ローマと……////』←恥ずかしい

アクィラ『アクィラが担当するわ〜♪ ヨシヨシ♪』

 

 \パチパチパチパチパチパチ/

 

イタリア『Grazie(ありがとう)♪ Grazie♪』ノシ

ローマ『最初の出し物は……ザ・ハルキリーのお二人が漫才を披露してくれるわ////』

アクィラ『ハロウィンなのにお笑いって……て思ったそこのあなた! 気にしちゃダ・メ♪』ウインク

イタリア『どうぞ〜♪』

 

 \パチパチパチパチパチパチ/

 

榛名「どうも〜♪」

霧島「こんばんは♪」

榛名「ザ・ハルキリーの榛名です♪」

霧島「その相方、霧島です♪」メガネクイッ

榛・霧『よろしくお願いします♪』

 

 \キャーキャー! ワーワー!/

 

榛名「聞いて聞いて♪」

霧島「はいはい♪」

榛名「最近メガネを買ったの♪」

霧島「メガネを?」

榛名「うん♪ だからメガネの先輩としてアドバイスをください!」

 

霧島「視力悪くなったの?」

榛名「ううん、伊達メガネだよ♪」

霧島「目が悪くないのに買った、と?」

榛名「うん♪」

霧島「って言うことは傷が無いのに絆創膏を貼る、伊達絆創膏みたいな?」

榛名「え?」

霧島「ものもらいでもないのに眼帯しちゃう伊達政宗みたいな?」

榛名「完全に違うよ!? 違うの! お洒落アイテムとして買ったの!」プンプン

霧島「お洒落アイテム? メガネのことお洒落アイテムって呼んでるの?」クスクス

 

榛名「そ、そうだよ?」

霧島「そもそもメガネって……医療器具だから!」クワッ

榛名「プライド高過ぎない!? 怖いよ!」

霧島「大体ね〜、目が悪くないのにメガネなんてするんじゃないわよ。ズレたらその都度直さなきゃいけないし、メガネ外すと『あなた誰?』って顔されるし……」ヤレヤレ

榛名「ならコンタクトは?」

 

霧島「コンタクトなんてとんでもない! 怖いもん……」モジモジ

榛名「急に女の子になった!? じゃ、じゃあレーシック手術とかは?」

霧島「あんなのメガネ界にやって来た黒船よ!」

榛名「え?」キョトン

 

霧島「私達メガネの民はずっとメガネをして鎖国しようとしてたの! でもそこにペリーが現れて……『カクマクヲケズリナサイ!』って乗り込んで来たの! 怖いでしょ!?」

榛名「言い方! 言い方の問題だよ!?」

霧島「え?」 榛名「言い方」

霧島「へ?」 榛名「言 い 方!」

霧島「……何だって?」

榛名「目だけじゃなくて耳も悪いじゃない! いい加減にして!」

榛・霧『どうも、ありがとうございました〜♪』ペコリ

 

 \パチパチパチパチパチパチ/

 

イタリア『ザ・ハルキリーのお二人ありがとうございました♪』

ローマ『レーシックへの恐怖はよく分かるわ』ウンウン

アクィラ『は〜い、続きまして〜♪ コンゴーさん、アイオワさん、ウォースパイトさん、アシガラーさんの四人がヴァンパイアの仮装をして、ハロウィンと言えばの曲『Happy Halloween』を英語で披露してくださいます♪』

イタリア『歌だけじゃくダンスにもご注目よ♪』

ローマ『演奏は妖精音楽隊です。どうぞ』

 

 トントントン...

 

金剛『Good evening♪』ノシ

足柄『Everyone♪』ノシ

 

 トントントン...

 

 <トンタントンタンテレレンテン♪

 

アイオワ『Do you know what day it is,today(今日が何の日か知ってる)?』

ウォスパ『Happy Halloween(最高のハロウィンよ)♪』

 

 〜軽快なステップを刻む四人のヴァンパイア〜

 

比叡「金剛お姉さま〜!」キャー!

榛名「皆さん素敵ですよ〜♪」ノシ

霧島「マイクも良好です♪」ノシ

秋月「アイオワさ〜ん!」ノシ

照月「格好いいよ〜!」ノシ

初月「頑張れ〜♪」ピョンピョン

島風「アイオワお姉ちゃ〜ん♪」ピョンピョン

ビスマルク「決まってるわよ〜♪」ノシ

妙高「足柄〜♪」

那智「しっかりな〜!」ノシ

羽黒「足柄姉さ〜ん♪」ノシ

 

四人『♪』ウインク

 

金剛『Hey,it looks it's about to get dark right now so♪』

  (ねぇ、もう暗くなりそうだから)

アイオワ『would it be okay if i could go?♪』

    (デちゃってもいいかしら?)

 

 〜♪

 

足柄『I am sure the fog will get thicker from here on so♪』

  (きっと もう霧が濃くなるから)

ウォスパ『I guess We'll gather together?♪』

    (ミンナ集まるかな?)

 

 〜〜♪

 

金剛『Cause it's a Happy Halloween♪』

  (だってハッピーハロウィン)

アイオワ『welcome to the wonderful wonderland♪』

    (不思議な世界へようこそ)

足柄『Even the Jack is very tired hell sing♪』

  (疲れたジャックも歌うよ)

ウォスパ『Let's trick or treat♪』

 

 〜〜〜♪

 

四人『Well there,let's party night♪』

  (さぁ、レッツパーティナイト)

 

ア・ウ『Cause it's a Happy Halloween……♪』

   (だってハッピーハロウィン……)

金・足『Cause it's a Happy Halloween……♪』

四人『Cause it's a Happy Halloween……♪』

 

アイオワ『Today a Happy Halloween♪』

    (今日はハロウィン)

足柄『so now,let's trick or treat♪』

  (さぁ、トリックオアトリート)

ウォスパ『red candies rolling around♪』

    (赤いキャンディコロがして)

金剛『don't wanna Sleep until morning!♪』

  (朝まで寝たくない!)

四人『』キメッ

 

 \ワーワー! ヒューヒュー! パチパチパチ!/

 

アクィラ『BRAVE(素晴らしい)♪』

ローマ『』パチパチ←感動で言葉が出ない

イタリア『は〜い、皆さん、素敵なダンスと歌をありがとうございました〜♪ 続きましてーー』

 

 その後も鎮守府のハロウィンパーティは続き、最後はハロウィン仮装コンテストで締めくくった。

 

 因みにコンテストの優勝者は以下の通り

 

 セクシー賞:雲龍の雪女

 キュート賞:文月のコロポックル

 ユーモア賞:霰のトイレの花子さん

 逞しいで賞:龍驤の泣き笑うぬりかべ

 怖過ぎで賞:龍田の微笑むメリーさん

 

 受賞者には提督から間宮と伊良湖のスペシャルパフェ券が贈呈された。

 

Happy Halloweenーー




後編終わりです!
登場させられなかった艦娘についてはどうかご了承を。
金剛さん達が歌っていた曲はYouTubeにあります『HAPPY HALLOWEENを英語で歌ってみました』を参考にしました!

そして今日はハロウィンですが、鈴谷さん、熊野さん、阿賀野さん、望月ちゃん、朧ちゃん、若葉ちゃん、大潮ちゃん、満潮ちゃんの竣工日です!
みんなおめでとう☆

ではでは今回も読んで頂き本当にありがとうございました☆

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