艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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駆逐艦メイン。

キャラ崩壊、ネタ、独自設定含みます。


艦これSS二百七十五話

 

 ○○鎮守府、一八○○ーー

 

 駆逐艦寮、十六駆逐隊&島風部屋ーー

 

天津風「…………」ペラッ

初風「…………」ペラッ

 

 初風と天津風は休日を使って読書をしていた。どちらも提督から借りた本で、少しでも慕っている提督と話題を合わせたくて借りたのだ。

 

 ガチャーー

 

島風「たっだいま〜♪」ノシ

雪風「そしてお知らせで〜す♪」ノシ

 

 そこへにこやかに帰って来たのは雪風と島風だった。

 初風達は『帰って来たか……』と言うように息を吐き、読んでいた本にしおりを挟んだ。

 

初風「おかえりなさい。それでお知らせって?」

雪風「この前の秋刀魚漁船護衛任務に参加した艦娘は全員、執務室に集合だそうです!」

島風「提督が待ってるよ♪」

 

 すると、

 

初風「何をしてるの、二人共。早く行くわよ?」

天津風「司令官を待たせちゃダメでしょ?」

 

 目にも止まらぬ早さで初風達は部屋からもう出ていた。

 

島風「二人共はっや〜い♪」

雪風「今行きます〜♪」

 

 こうして初風達は急ぎ足で執務室へ向かった。

 

 

 執務室ーー

 

 ガチャーー

 

島風「掛けっ子なら私が一番♪」ピース

雪風「失礼しま〜す♪」

初風「失礼します」ケイレイ

天津風「失礼するわ」ケイレイ

 

提督「おぉ、よく来てくれた。こちらに来なさい」ニコッ

 

 執務室へ入ると既に護衛任務に就いていた、川内型姉妹、第四駆逐隊の面々が提督の前に川内型姉妹を先頭に整列していた。

 

 初風達が整列し終えるのを確認した提督は、本日の秘書艦である時津風に目配せした。

 

時津風「え〜……先日の秋刀魚漁船護衛任務のお礼として、地元漁業組合の方々から新鮮な秋刀魚を頂きました〜! 拍手!」

全員『おぉ〜』パチパチパチ

 

提督「頂いた秋刀魚は食堂で鎮守府のみんなに提供されるが、皆には特別に鳳翔のお店を貸し切ってその秋刀魚を心置きなく堪能してもらう」ニコッ

全員『おぉ〜!』キラキラ

 

 その言葉にその場に集まったみんなは大喜び。そして『早く早く』と言うように駆逐艦の者達は提督の手を引いた。そんな駆逐艦の娘達に提督は「戸締まりをしてからな」と笑顔で返し、しっかりと戸締まりをしてから鳳翔のお店へ向かった。

 

 

 居酒屋『鳳翔』ーー

 

 ガラガラーー

 

鳳翔「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」ニコッ

妖精ズ『いらっしゃいませです☆』ペカー

 

 お店に入ると、お座敷のテーブルには既に数多くの秋刀魚を使った料理がところ狭しと並べられていた。

 それを見た艦娘達は目を輝かせて、一人、また一人とお座敷に座った。

 

島風「提督〜、早く〜♪」ノシ

那珂「提督、神通ちゃんのお隣が空いてるよ〜♪」ノシ

神通「////」モジモジ

提督「失礼するよ、神通」ニコッ

神通「はい♡////」ニッコリ

 

 そしてもう一方の提督の隣はジャンケンの末、天津風が勝ち取った。

 

 飲み物がそれぞれのコップに注がれ、提督はそれ確認した後でみんなに声を掛けた。

 

提督「皆、先日は夜間でありながら漁船の護衛任務をよくぞ完遂してくれた。そしてこうして漁業組合の方々からご厚意を賜った。このことに感謝し、これからも海の平和を守ろう! 乾杯!」

全員『カンパーイ♪』

 

 こうして小さな秋刀魚パーティが幕を開けた。

 

嵐「やっぱ秋刀魚は塩焼きだよな♪ ご飯が進むぜ♪」モグモグ

舞風「大根おろしと食べると更に最高♪」パクパク

野分「骨に注意して食べてね」ニコッ

萩風「よく噛んで食べれば大丈夫だよ」ニコニコ

 

 第四駆逐隊は脂の乗った焼き秋刀魚を笑顔で頬張り、嵐と舞風に至ってはそれをおかずに銀シャリを掻き込んでいた。

 一方の野分と萩風は秋刀魚のつみれ汁に舌鼓を打っていた。

 

雪風「秋刀魚の煮付け美味しいです♪」ハムハム

島風「骨までトロットロ〜♪」アグアグ

時津風「あたしは敢えて、骨をパリパリに焼いた骨せんべいが好き♪」ポリポリ

川内「分かる分かる♪ 香ばしく焼けてて最高よね♪」パリパリ

 

 雪風と島風は鳳翔が五時間掛けて煮込んだ秋刀魚の煮付けを喜んで食べ、川内と時津風は鳳翔特製の甘辛醤油で焼いた秋刀魚の骨せんべいを食べ、パリポリと小気味良い音を楽しんでいる。

 

初風「提督さん、お刺身食べる?」

提督「あぁ、頂こう」ニコッ

天津風「天ぷらもあるから食べなさい」つ天ぷら

提督「おぉ、かたじけない……」パクン

天津風「〜♡」キラキラ

 

 提督の正面に座る初風と右隣に座る天津風は大好きな提督へあれもこれもと勧めていた。提督も笑顔で受け取り、その都度二人に爽やかな笑顔でお礼を述べる。

 二人はその度にキラ付が何重にも掛かったかのように輝きを増した。

 

那珂「(お姉ちゃん、負けてるよ……もっと攻めなきゃ!)」コソッ

神通「で、でも……////」ウゥー

那珂「(華の二水戦旗艦がどうしてそんなに弱腰なの!)」

神通「だ、だってぇ〜////」モジモジ

 

 一方の神通はすぐ隣に座る提督に乙女乙女していて、天津風達に遅れを取っていた。華の二水戦旗艦と言っても、好きな人の前ではどうしても奥手になってしまう乙女心なのだ。

 すると、

 

提督「神通も何か食べるか?」ニコッ

 

 提督から思いもよらない絶好球が投げ入れられた。

 

神通「え……あの……あの////」アタフタ

 

 突然のことで狼狽する神通だったが、その隣に控える四水戦旗艦のアイドルが透かさず援護に入った。

 

那珂「神通ちゃんは〜、お刺身を提督からあ〜んってされたいって♪」キャハ

神通「な、那珂ちゃん!?////」

提督「ははは、可愛いじゃないか。神通は護衛任務で一番頑張っていたからな。お安い御用だ……ほら」つお刺身

 

 提督は嫌な顔ひとつせず、しかも「可愛い」とも言って神通にお刺身を食べさせようと『あ〜ん』をしてくれた。

 

神通「あ、ありがとうございます……あむ……////」モグモグ

提督「どうだ?」ニコニコ

神通「美味しいです♡////」ニパー

提督「それは何よりだ」ナデナデ

神通「〜♡」ギラギラ

 

川内(神通がキラキラを超えてギラギラに……)

那珂(良かったね、お姉ちゃん♪)

 

 神通の凄まじいキラキラオーラに川内も那珂も思わず含み笑いを浮かべた。

 

鳳翔「失礼します。焼き秋刀魚のお寿司になります」ニコッ

全員『わぁ〜♪』キラキラ

提督「これは美味そうだな」オォー

 

 その後も鳳翔による秋刀魚料理のオンパレードに、提督を始めとしたみんなが漁業組合の人々に感謝したーー。




一足先に秋刀魚イベっぽいのを書きました♪
秋刀魚イベ期間中には色々と書きたいと思っていることが多いので、このタイミングになりました。どうかご了承を。
そして今日は天津風ちゃんの進水日です!
おめでとう♪

では此度も読んで頂き本当にありがとうございました♪

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