艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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スポーツの秋! の談。

キャラ崩壊、他作ネタ、ブラックジョーク、独自設定含みます。


艦これSS二百七十二話

 

 ○○鎮守府、一四○○ーー

 

 中庭ーー

 

提督「すぅ〜……はぁ〜……」

雲龍(本日秘書艦)「〜♪」ニコニコ

 

 提督は中庭にて一服タイムを取っていた。本日の仕事量は少なく時間的にも余裕があったため、こうして中庭までやって来たのだ。雲龍はそんな提督の隣で上機嫌で日向ぼっこを楽しんでいる。

 そして今は秋晴れという過ごしやすい時期だからか、多くの艦娘達が中庭で楽しく遊んでいる。それを提督は煙草を吸いながら眺めていた。

 

 ーー

 

熊野「とぉぉ↑おう↓!!?」スカッ

鈴谷「あっはは、熊野よっわ〜♪」プークスクス

熊野「今のは風が原因ですわ!」

三隈「ふふ、次がありますわ」ニコニコ

最上「そっちのサーブだよ〜♪」ノシ

 

 すぐ近くでは最上型姉妹が最上✕鈴谷ペアと三隈✕熊野ペアに分かれてバドミントンをしている。

 

提督「珍しいペアでやっているな」

雲龍「いつものペアだと衝突しちゃうからかもしれないわ」クスッ

提督「あ〜、そういうことか」ニガワライ

 

 ーー

 

卯月「ぴょ〜ん!」レシーブ

弥生「長月」トース

長月「うりゃ!」アタック

 

 シューーン!

 

文月「任せて〜♪」レシーブ

皐月「え〜い♪」トース

水無月「アタ〜ック!」アタック

 

 バスン!

 

卯月「うぇ〜、今のは取れないぴょん……」

長月「次だ! 次で切るぞ!」

弥生「負けない!」メラメラ

 

水無月「このサーブで突き放すよ〜!」ノシ

文月「このまま勝っちゃお〜♪」フミィ

皐月「ボクのこの手が真っ赤に燃える〜! 勝利を掴めと轟き叫ぶ! ばあああくぬぇつぅ皐月ぃ……サァァァブ!」ポーン

 

弥生「長月、このサーブ凄いよ」ボソッ

長月「流石長月のお姉さんんんっ……って何言わせるんだ!////」レシーブ←でもちゃんと反応する

卯月「弥生ちゃ〜ん!」トース

弥生「力だけでも……!」フンワリアタック

 

 ぽてっ……

 

皐月「裏かかれた〜!」

文月「次だよ次〜♪」

水無月「頑張ろ〜♪」

 

 一方では卯月達が三対三のネット無しバレーを楽しんでいる。

 

提督「バレーか……白熱しているな」

雲龍「でもお互いに点数を付けていないのが可愛いわ」クスクス

 

 ーー

 

天城「…………」←目を押さえてうずくまる

睦月「か〜ごめか〜ごめ〜♪」

如月「敵の艦を包囲した〜♪」

菊月「こ〜れなら〜大丈夫〜♪」

三日月「そ〜んな矢先〜♪」

望月「味方が一隻大破した〜♪」

葛城「慢心したのはだ〜れ〜?」

天城「………………」ウーン

 

 もう一方では睦月達に加え、天城と葛城も一緒に『かごめかごめ』をしている。本来の歌詞とは違い、彼女達オリジナルの歌詞だが、中央で目を押さえてうずくまっている者が真後ろに立っている者を当てるというルールは変わっていない。

 

提督「いつ聞いても穏やかじゃない歌詞だな……」ニガワライ

雲龍「遊びながら慢心防止になるから、私は結構好きよ?」

提督「こんなご時世だからな」フム

 

 提督はそう返すと残り少なくなった煙草をす~っと吸い、備え付けの灰皿に吸い殻を捨てた。

 

 するとそのタイミングを待っていたかのように、すぐ近くでバドミントンをしていた鈴谷が提督達の方へやって来た。

 

鈴谷「提督か雲龍さんさ〜、どっちかバドミントンやらない? 熊野が下手過ぎてラリー続かないからさ〜」ニガワライ

 

熊野「下手で悪かったわね////」プイッ

最上「サーブとスマッシュは上手なんだけどね」ニガワライ

三隈「本格的なパワー系ですからね」クスクス

熊野「////」カミイジイジ

 

 そんな話をしていると、睦月型姉妹や天城、葛城も一緒に『一緒に遊ぼ!』と言うように集まって来た。

 人数が人数なだけにどうしようかと考えた提督は一つの遊びを提案した。

 

 ーー

 

提督「では雲龍チームからのボールで始めるが、先ずは五分間の作戦会議の後で開始しよう」ニコッ

雲龍「分かったわ」ニコッ

 

 提督が提案したのはドッジボールだった。

 チーム分けは以下の通り

 

 提督チーム 雲龍チーム

 睦月    如月

 卯月    弥生

 皐月    水無月

 文月    長月

 菊月    望月

 三日月   三隈

 最上    鈴谷

 葛城    熊野

       天城

 

 唯一の男がいる提督チームはハンデとして一人少なく、更に提督は攻撃参加してはいけないことになった。

 

 今回のルール

 外野はそれぞれ最初は二名。

 内野同士でのパスは一回だけ有効。

 相手のノーバウンドの投球を取れなかったり、当てられた場合にはアウトとして外野へ行く。

 外野へ行った選手が相手をアウトにしても内野への復活は出来ない。

 一回のノーバウンドの投球で二名以上当たった場合は、最初の一名がアウトとなる。

 顔や頭にボールが当たった場合はセーフだが、故意に当たりに行くのは禁止。

 一度味方に当たったボールをノーバウンドで取った場合は、その当たった選手はセーフ。

 相手が投球したときにファールがあった場合、当たってもセーフ。

 

 

 雲龍チーム陣営ーー

 

雲龍「相手には提督がいるけどこちらの方がハンデもあるから必ず勝機があるわ」

長月「遊びであれ勝負なら負けん!」メラメラ

弥生「頑張る!」メラメラ

如月「司令官にボールをぶつけてもらえなくて残念だわ〜」ハァ

望月「ドM発言……」

水無月「あはは……」ニガワライ

鈴谷「でもぶっちゃけ提督が攻撃参加しないなら余裕じゃない?」

熊野「そんなに簡単に行くかしら〜?」

三隈「やるだけやりましょう」ニコニコ

天城「そうですね、楽しく行きましょう♪」ニッコリ

 

 

 提督チーム陣営ーー

 

提督「フォローはすべて私がしよう。皆は相手への攻撃に集中してくれ」

全員『サー、イエッサー!』

提督「では各自全力で楽しむぞ!」

全員『は〜い♪』

 

 こうしてドッジボール海戦が幕を開けた。

 

如月「司令官〜♡ 如月の愛を受け止めて〜♡」ヒューン

 

提督「おっと……」キャッチ

 

如月「きゃ〜♡ 受け止めてもらっちゃった〜♡」

長月「敵に塩を送ってどうするんだ、この愚姉!」

如月「えへへ〜♡」ヤンヤン

 

提督「菊月」パス

菊月「任せろ!」シュン!

 

鈴谷「ファイヤーキャ〜ッチ♪」

熊野「普通に取れませんの?」ニガワライ

鈴谷「いいじゃん、別に♪ んじゃ、悪いけど反撃!」ブンッ!

 

卯月「ぴょん!?」

 

 卯月の肩に当たったボールは方向が変わり、誰も居ない外野の方へと飛んで行った。

 しかし、

 

提督「っ!」ビュンッ

 

 提督は持ち前の俊敏なフットワークでボールに追い付き、外野との線を割る前に難なくキャッチした。これにより卯月はセーフになる。

 

鈴谷「えぇ〜……」

三隈「あれを取ってしまわれるなんて……」

 

葛城「さっすが提督♪」

卯月「ありがとぴょん♪」

提督「さ、反撃だ」ニコッ

 

 この調子でドッジボールは進んで行った。

 

 ーー

 ーーーー

 ーーーーーー

 

長月「こんなのアリか……」グヌヌ

 

 提督チームに雲龍チームは惨敗した。

 雲龍チームは生存しているのが長月一名なのに対して提督チームは内野全員が生存しているのだ。

 提督の超人的カバーリングにより当ててもことごとくセーフにされ、アウト率が高い足元を狙っても提督がキャッチしてしまうのだ。

 

長月「提督が直接キャッチするのも禁止にすれば良かった」ウググ

提督「最後までよく頑張ったな、長月」ナデナデ

長月「次は負けないからな!////」

 

 こうしてドッジボールは提督チームの完勝に終わった。その後は提督の奢りでみんなは酒保でお菓子と飲み物を買い、今度は中庭で穏やかなおやつタイムに移るのだったーー。




今日は卯月ちゃん、熊野さん、天城さんの進水日と葛城さんの竣工日です!
みんなおめでとう!
ということでこの四名も登場させたお外で遊ぶ回にしました♪
かごめかごめの歌詞はもともと暗い感じなので、艦これ版として少し暗めの歌詞に変えました。ご了承よろしくお願い致します。

では読んで頂き本当にありがとうございました☆

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