艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

266 / 330
鎮守府オクトーバーフェスト! の談。

キャラ崩壊、他作ネタ、ネタ、独自設定含みます。

いつもより長めです。


艦これSS二百六十一話

 

 ○○鎮守府、一八○○ーー

 

 埠頭前ーー

 

提督『それではこれより『鎮守府オクトーバーフェスト』を開催する! みんな大いに楽しんでくれ! それでは音楽隊の諸君、演奏を頼む!』

 

 <プープーププープープープップープープープープー♪

 

ビスマルク「Ein Prosit(乾杯)♪」

グラーフ「Ein Prosit(乾杯)♪」

プ・レ・マ『der Gemütlichkeit(心地よい気分で)〜♪』

 

ドイツ艦ズ『〜〜g'suffa(飲み干せ)!  Prost(乾杯)! カンパーイ♪』

全員『カンパーイ!』

 

 \パチパチパチパチ/

 

 ドイツ民謡である『乾杯の歌』と共に『鎮守府オクトーバーフェスト』が始まった。

 前々から提督にドイツ艦達(特にビスマルク)から強く開催希望され、提督がそれに応えた形だ。

 本日の業務を早めに切り上げ、埠頭前広場をライトアップし、テーブルを出し、そこへビール瓶や樽を並べ、その隣で間宮達が様々なドイツソーセージや鶏肉の丸焼き、ザワークラウト、そしてドイツのパンといった料理を並べた。

 

 元々オクトーバーフェストとは、ドイツ、バイエルン州の州都ミュンヘンで開催される世界最大規模の祭りである。

 

 今回用意したビールは特別でフェストビアやヴィーゼンビア(Wiesenbier、緑地ビールの意)と呼ばれる本場ドイツから取り寄せた物を提供している。勿論ソフトドリンクもある。

 

 乾杯が終わると同時に妖精音楽隊によるドイツ民謡『ビヤ樽ポルカ』や『リヒテンシュタイン・ポルカ』と言った曲が演奏され、それに合わせ色彩豊かなディアンドル(チロルワンピース)を身に(まと)う艦娘達が踊ったりと大盛況だ。

 

 

 ダンス広場にてーー

 

グラーフ「アトミラール♪ 一緒に踊ろう♪」ニッコニコ

提督「お手柔らかにな」ニコッ

グラーフ「任せろ〜♪」グイッ

 

 赤を基調としたディアンドルを着たグラーフに手を引かれ、提督はグラーフにリードされて楽しくステップを踏んだ。

 

アクィラ「グラーフ楽しそう♪」クスクス

加賀「サラッと提督を攫ったのは頂けませんが、提督も楽しそうなので今回は見逃します」ゴクッ

赤城「たのふぃほぅひぃ(楽しそうに)おほふふぇ〜ほふも(踊る提督も)ふふぇふぃでふふぇ〜(素敵ですね)♪」モッチャモッチャ

瑞鶴「赤城さんさ〜、食べるか喋るかどっちかにしない?」ニガワライ

翔鶴「何言ってるのか分かりませんよ」ニガワライ

 

川内「神通、そんなに見つめてるなら次に誘えば?」

神通「そ、それは……////」

夕張「せっかくオレンジのディアンドル着たんだから、頑張って!」

大淀「そうですよ♪ 華の二水戦旗艦が廃りますよ♪」

神通「っ……分かりました。神通、行きます!」キリッ

 

 その後、無事に神通は提督と踊れました。

 

 そしてダンス広場の状況はというとーー

 

雲龍「ちょ、葛城! そんなに回らないで〜!」アワワ

葛城「あはは♪ 楽しいね、雲龍姉、天城姉♪」グルングルン

天城「目が回る〜」ハワワ

 

三姉妹E.緑基調のディアンドル

 

島風「マックスちゃん、おっそ〜い♪」クルクル

マックス「回る速さを競うダンスなんて聞いたことないわよ!」フラフラ

リベッチオ「ほらほら、まだ座ってなきゃダメだよ〜」ニガワライ

レーベ「島風、今度は競わずに僕と手を繋いで踊ろう♪」

島風「うん、いいよ〜♪」ギューッ

 

全員E.紺基調のディアンドル

 

ろ「でっち〜、くるくるって〜♪」

ゴーヤ「わ〜♪ でっちって言うな〜でち〜♪」アハハ

はち「たまにはこういうのもいいね♪」ルンルン

イムヤ「あはは、楽しい〜♪」

 

全員E.空色基調のディアンドル

 

那珂「は〜い、羽黒ちゃん♪ ここでターン♪」クルッ

羽黒「は、はひっ////」クルクル

那珂「あはは、回り過ぎ〜♪」

羽黒「えへへ、間違えちゃいました////」

 

二人E.オレンジ基調のディアンドル

 

野分「えっと……右右左……」ヨロヨロ

舞風「そうそう♪ そして笑顔♪」ニー

野分「に〜♪」ニッコニコ

舞風「そうそう♪」

嵐「くるくる回ってるだけじゃなくてこういうのはどうよ!」ガバッ

萩風「唐突のイナバウアー!?」

 

全員E.灰色基調のディアンドル

 

 様々なディアンドルを着てダンスを楽しむ艦娘達の笑顔で溢れていた。

 

 

 お酒テーブルではーー 

 

隼鷹「か〜! ビールも美味い!」

足柄「き〜! つまみも美味い!」

千歳「く〜! お祭りも最高〜!」

イタリア「け〜! 雰囲気良し!」

ポーラ「こ〜! とにかくアルコール!」

 

ウォスパ「何だか不思議なノリね」クスクス

ローマ「姉さんったら……というか『かきくけこ』何も関係ないじゃない……」ヤレヤレ

那智「我々は我々で静かに楽しもう」カタポンッ

千代田「ザラちゃん、ポーラちゃん大丈夫?」

ザラ「大丈夫DEATH♪」ニッコリ

飛鷹「ま、まぁ、暴走しないように私達も見てるから」ニガワライ

妙高「楽しい宴を台無しには出来ませんからね」クスッ

 

 ビールジョッキを片手に盛大に盛り上がる呑兵衛艦達の隣で保護者達は監視しつつ、楽しく飲んでいた。

 

 

 その隣ではーー

 

長門「ビールは飲み慣れないが、美味いものだ」グビッ

武蔵「つまみの腸詰めもなかなか美味い♪」パリッ

大和「ソーセージって言いなさいよ」ニガワライ

陸奥「まぁ無礼講ってことで」クスクス

 

海風「江風、それは何?」

江風「ン? これザワークラウトって言うやつ。ソーセージと食べると美味いぜ♪」

春雨「キャベツのお漬物なんだよね」ニコッ

夕立「夕立、これ結構好きっぽい♪」モグモグ

五月雨「私はちょっと苦手かも〜」ニガワライ

 

朧「肉汁凄い……」ボタボタ

曙「あ〜あ〜、ほら」つティッシュ

朧「あんがと♪」

曙「へいへい」ニコッ

潮「漣ちゃんが持ってるのは何?」

漣「鶏の丸焼き肉!」

潮「七面鳥?」

漣「拙者には分からぬ!」キリッ

曙「とりあえず、それを瑞鶴さんには勧めないことね」

朧「んだんだ」コクコク

 

暁「問題! これはなんて言うパン?」つブリッツェル

響・雷『ブリッツェル』

電「ぶりっちぇるん」

暁・響・雷『え?』

電「はわわ、間違えちゃったのです////」ァゥ

暁「いいえ、電が正解よ♪」ナデナデ

響「可愛いは正義だ」ナデナデ

雷「おめでとう、電♪」ナデナデ

電(複雑なのです////)←でも喜んでる

 

 ドイツ料理とドイツ名物を堪能しつつ、音楽を楽しむ者達もみんな笑顔が絶えなかった。

 

 

 広場隣の簡易テントではーー

 

山城「姉様のディアンドル姿、素敵です!」キラキラ

扶桑「うふふ、ありがとう♪」

最上「白と赤ってのがやっぱり扶桑さんっぽいよね♪」

三隈「とってもお似合いですわ」ニコニコ

 

由良「どう?」クルッ

五十鈴「スカートが黄緑ってのも似合うわね♪」

阿武隈「由良お姉ちゃん、とっても素敵!」キラキラ

由良「ありがとう♪」

 

鬼怒「鬼怒はどうかな〜?」クルリ

長良「紫色のディアンドル似合ってるよ♪」

名取「とっても可愛いよ」ニッコリ

鬼怒「えへへ〜♪」ピース

 

時雨「黄色のディアンドル似合ってるね」ニコニコ

白露「ナイスですね〜♪」フムフム

満潮「ど、どうも////」プイッ

山雲「とっても可愛いわよね〜」ニコニコ

朝雲「そのまま司令にアタック♪」

満潮「絶対無理!////」

 

青葉「目線お願いします♪」

古鷹「は〜い♪」ピース

衣笠「可愛く撮ってね♪」ピース

加古「なんであたしまで……////」ピース

青葉「いいですね〜♪ 古鷹さんは大人っぽいワインレッド。加古さんは可愛らしいピンク。衣笠は明るくライトブルーのディアンドルでお似合いです♪」

古鷹「青葉だってピンクのディアンドル姿、似合ってるよ」ニッコリ

青葉「恐縮です」ニッコリ

衣笠「ねね、みんなで撮ろうよ♪」

古鷹「わぁ、賛成賛成〜♪」ピョンピョン

加古「仕方ねぇな〜////」←実はノリノリ

青葉「仕方ありませんね〜////」←みんなと撮れて実は嬉しい

 

 様々なディアンドルの試着をして楽しむ艦娘達も多くいた。

 

 

 場所は戻ってダンス広場ーー

 

ビスマルク「ほら、アトミラール♪ ちゃんと私の腰に手を回しなさい♪」ギュッ

提督「先程から抱きしめられたままぐるぐる回されているだけなのだが……」ニガワライ

ビスマルク「気にしない気にしない♪」グルングルン

提督「お、お〜……」グワングワン

 

 黒を基調としたディアンドルを着たテンションマックスのビスマルクに、提督は振り回されるようにぐるぐると回っていた。

 

 暫くしてビスマルクは気が済んだのか、提督と別れの挨拶をして今度は青を基調としたディアンドルを着ているアイオワとダンスを始めた。

 

提督「…………少々目が回った」

プリンツ「大丈夫ですか、アトミラールさん?」

 

 よろける提督の元へ、灰色を基調としたディアンドルを着たプリンツが肩を貸した。

 

提督「はは、すまんな」ニガワライ

プリンツ「いえいえ♪」

提督「しかし、こんなに喜んでくれるとは思わなんだ……開いた甲斐があるよ。プリンツも楽しんでいるか?」

プリンツ「はい、とっても楽しいです♪」

提督「そうか」ナデナデ

プリンツ「えへへ♪」

 

北上「て〜とく〜、空いてるなら、アタシ達と踊ろ〜」ノシ

大井「き、きたきゃみしゃん!?////」

 

二人E.クリーム色ディアンドル

 

提督「お〜、二人も着ているのか。似合っているじゃないか」ニッコリ

北上「へへ、ありがとね♪」

大井「て、てて、提督に見てもらいたくて着たんじゃないんですからねっ!////」←本心ダダ漏れ

提督「しかしこうして見れたからな。うん、綺麗だぞ、大井」ニッコリ

大井「っ////」ズキューーン

 

 大井には提督の言葉がエコー掛かって聞こえた。

 

北上「良かったね〜、大井っち〜♪」

大井「////」ポーッ←恍惚ポーズ

北上「ありゃ、再起動中……まあいいや♪ 提督、大井っちの右手持って♪」

提督「こうか?」ギュッ

北上「うん♪ んじゃ〜、今度はアタシの左手持って……このままぐるぐる〜っと♪」

 

 大井に構わず楽しく踊り始めたが、大井は完璧な足取りで二人に付いて行いけているとこに、提督は内心驚いた。

 

木曾「あれ、あのままでいいのか?」ユビサシ

球磨「それでも大井の体は動けてるから大丈夫だクマ〜」モグモグ

多摩「問題はその後にゃ。また暫くキラキラした大井になるにゃ」ハグハグ

木曾「またアイマスク準備しなきゃなんねぇのか」ニガワライ

 

 起動とフリーズを繰り返す大井を眺め、それを心配する木曾だったが、姉二人は『あんな光景は最早慣れた』と言わんばかりに食事していた。

 

 その後も『鎮守府オクトーバーフェスト』は続き、鎮守府の全員が飲み、歌い、食べ、踊り、夜は更けていったーー。




今日は十月の頭。そしていろんな所でオクトーバーフェストが開催される(中には九月末の開催地もあり)ということで、オクトーバーフェスト回にしました!
出せなかった艦娘、色々と割愛してしまったことにはご了承を。

読んで頂き本当にありがとうございました!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。