キャラ崩壊、ネタ、独自設定含みます。
○○鎮守府、二一○○ーー
空母寮、大鳳部屋ーー
今夜、大鳳のところには龍驤と瑞鳳の二人が泊りに来ていた。
フラt……んんっ、普段から友情という絆を強く結んでいる三人の間では、お泊り会はよくあるイベントなのである。最近では瑞鶴や葛城といったメンバーもたまに参加するが、今夜は元祖メンバーでのお泊り会だった。
いつも通りにお互いの
大鳳「…………」ドキドキ
龍驤「…………」
瑞鳳「…………」ハラハラ
『怖いな怖いな怖いな〜って思ったんですけどね? 勇気を出して、それを開けてみたんですよ。そうしたら……』
三人はテレビ画面から目を離せなかった。
最初は瑞鳳が持ってきたコメディ映画を観るはずだったのだが、ディスクが違っていたのだ。
三人は『まぁこれでも別にいいか』と結論付けてそのままそのディスクを再生し、今に至るのだ。
大・瑞『…………』ゴクリ
龍驤「…………」
『無かったんですよ。一つも! 八つもあったはずなのに……!』
大鳳「ひぅっ……!」
龍驤「落ち着けや……」
瑞鳳「落ち着けないよぉ……」ギューッ
語り部の迫真の語り口調に大鳳と瑞鳳の二人はみるみる魅力されていた。
普段から凛々しい大鳳でも思わず小さな悲鳴をあげ、瑞鳳は龍驤の腕にしがみ付き、龍驤はそんな二人に苦笑いを浮かべて声をかけていた。
そして、
『すると今度は私の右手に……違和感があったんですよ……!』
語り部の話はクライマックスに差し掛かっていた。
『やだな〜、怖いな〜って思ったんですけど……ど〜しても気になった私は……!』
大鳳「あ、あぁ……」
瑞鳳「や、やめて……」
龍驤「結果はよ」
『見ちゃったんですよ……すると!』クワッ!!
大・龍・瑞『』ビクッ
『蓋の部分に付いてたんです! 箱に入っていたたこ焼きが! 全部!』
大・瑞『ひぃっ』
龍驤「えぇ〜……」
『頭の中がこんがらがった私は急いでその蓋を閉じて、その場を離れました! そうしたらすぅぅぅぅぅっと右手の違和感が無くなっていたんです……そんなこともあるかもしれませんよねぇ〜、世の中ってねぇ〜』
その言葉を最後にエンドロールが流れ、大鳳と瑞鳳は『はぁ〜』と大きく息を吐いてその場で寝転び、龍驤はディスクを取り出した。
龍驤「は〜……ツッコミ所が満載やったな〜」ニガワライ
ディスクをしまいつつ、観た感想を述べる龍驤。
すると大鳳と瑞鳳はまた起き上がって、先程とは全く違った爽やかな笑顔で返した。
大鳳「でも見入っちゃいました」クスッ
瑞鳳「楽しかったね〜♪ 喋り方でびっくりさせられちゃったよ〜♪」エヘヘ
龍驤「『つまらん話を怖く話したらウケるシリーズ』なんて初めて新しい取り組みやな〜」
瑞鳳「ホントホント♪ 『空飛ぶ油揚げ』とか♪」
大鳳「『お弁当箱を開けたら海苔弁だった』とかね」クスクス
龍驤「そもそも最後なんて『消えたたこ焼き』やからな〜……ていうか、何で蓋開けたり閉めたりしただけで蓋にたこ焼きが付いてんねんって話やからな」
大鳳「本当にそれよね〜」クスクス
瑞鳳「ソースがどんなにベタ塗りでもああはなんないよね〜」アハハ
思い切り笑い合った三人は『ふぅ〜』と一息吐いてから、淹れてあった麦茶を揃ってゴクッと飲んだ。
龍驤「にしてもこのシリーズ、瑞鳳のなんか?」
瑞鳳「私は知らないよ〜。あっても買ったり借りたりしないジャンルだし……」
大鳳「では祥鳳さんが?」
瑞鳳「祥鳳はこういうの観ないと思うんだけどな〜……」ウーン
龍驤「分からへんで〜? 実は好きなんかもしれんやん?」
龍驤の言葉に瑞鳳や大鳳は『そうかな〜?』と小首を傾げたが、結局は『無いな』と三人で納得した。
瑞鳳「あるとすれば誰かに面白いから観てごらんって勧められて断り切れずに借りたって感じかな〜」
龍驤「でも、んなもん誰が趣味なん? 空母勢でこういうの好きなやつ居るか?」
大鳳「空母以外の方々かもしれないんじゃない?」
龍驤「あ〜、北上や足柄なんかは好きそうなジャンルやしな〜」
大鳳「アイオワさんやプリンツさんも好きそう……」
瑞鳳「でも、そもそもどうしてケース間違えたんだろ……?」ウーン
瑞鳳はそもそもどうしてこうなったのか分からず「う〜ん」と言いながら首を傾げた。
大鳳「慌てて間違えちゃったとか?」
龍驤「誰しも間違えることはあるんやし、そこら辺は追求せんでもええんとちゃうか?」
瑞鳳「うん、そうだよね♪」
龍驤「それよりどうする? そろそろ二二:○○になるで?」
龍驤はそう言うと、テレビの上に乗っている置き時計を指差した。
大鳳「二人とも明日の予定は? 私は任務も訓練も無いから自主練くらいしか予定は無いんだけど……」
龍驤「うちも何も無いな〜。今日は出撃やったから、明日は静養日や」
瑞鳳「私は午後に演習の参加予定くらいだよ」
大鳳「じゃあ、もう少し夜更かししちゃおうか♪」
大鳳が笑顔で二人にそう提案すると、二人も『いいよ♪』と言うようにニッコリと笑って頷いた。
大鳳「じゃあ適当におしゃべりしましょ♪ 今、麦茶のお代わりと適当なお茶菓子持ってくるから♪」
龍驤「ありがとう♪」
瑞鳳「ありがと〜♪」
その後も三人は楽しくおしゃべりに励み、楽しいお泊り会を過ごしたーー。
おまけーー
空母寮、祥鳳&瑞鳳部屋、二二○○ーー
祥鳳「あら……借りてきたDVDディスクが無いわ……」ガサゴソ
漣「えぇ〜……漣、すっごく楽しみにしてたのに〜!」
祥鳳と瑞鳳の部屋には漣が泊りに来ていた。
漣は祥鳳と仲が良く、たまにこうして泊りに来ているのだ。今夜は瑞鳳も泊りに行っているため、祥鳳が呼んだのだ。
祥鳳「多分瑞鳳が間違えて持って行っちゃったのね……ごめんなさいね」ナデナデ
漣「間違えて持って行くような物なんですか〜?」
祥鳳「ケースを間違えて入れちゃってから……」ニガワライ
漣「祥鳳さんもおっちょこちょいなところあるんですね〜」ニヤニヤ
祥鳳「恥ずかしいわ////」ハゥ
漣「そういうちょっとした落ち度をご主人様に見せるとギャップで萌えてもらえますよ♪」
祥鳳「え、提督が燃えるの!?」
漣「そうですよ〜♪ 普段からしっかり者の祥鳳さんのそんなドジな所を見たら、ご主人様だって萌えちゃうはずです♪」ニシシ
祥鳳「それは……是が非でも見せられないわね。でもどうやったら自然発火に繋がるの?」
漣「…………あ〜、祥鳳さんギザかわゆす〜」ホホエマー
祥鳳「私、何か間違ってた!? それと今のは何語なの!?」
漣「いやいや〜、祥鳳さんはずっとそのままで居てつかぁさい♪ 漣との約束だお♪」ナデナデ
祥鳳(どいうことなのぉぉ!?)
そんなこんなで祥鳳に癒やされた漣は、瑞鳳が置いていったコメディ映画を祥鳳と観ながら夜更かしをするのだったーー。
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今回はほのぼの系的な回にしました!
夏に肝試しみたいな回をやらなかったので、全然怖くありませんが前半でホラーっぽいものを入れました♪
では今回も読んで頂き本当にありがとうございました☆