艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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着任したよ♪ の談。

キャラ崩壊、他作ネタ、独自設定含みます。


艦これSS二百三十三話

 

 ○○鎮守府、一○○○ーー

 

 執務室ーー

 

提督「…………」カリカリ

 

 私は書類にサインをしながら本日の秘書艦である長月の帰りを待っていた。

 

 先の大規模作戦にて、我が鎮守府は皆の働きにより大きな戦果を上げた。そのことにより本日は我が鎮守府には新たなる仲間が二名着任するのだ。

 長月はその艦娘達を迎えに埠頭へ出向いている。時間通りに到着すればそろそろ戻ってくる頃合いだ。

 

 コンコンーー

 

 そう考えているとタイミングを合わせたかのようにドアがノックされた。

 私は少し笑いそうになったがそれを堪えて、ノックに対していつも通り「入りなさい」と返事をした。

 

 ガチャーー

 

長月「戻ったぞ、司令官。それと新入り達も連れてきた……お前達、中に入って司令官にそれぞれ自己紹介しろ」

 

 長月に促されて入室し、私の前に二人の艦娘が横並んだ。

 

「はじめまして♪ 睦月型駆逐艦のその六番艦、水無月だよ! 司令官、よろしくね! えへへ♪」

 

 まずはじめに元気に自己紹介をしたのは睦月型駆逐艦の六番艦、水無月。見ての通り元気一杯で笑顔が眩しく、素直で純粋な艦娘だ。皐月と文月を足して二で割ったような、そんな印象だ。

 

「次はあたしだね♪ あたし、伊二十六潜水艦! ニムでいいよ! よろしくね、提督!」

 

 続いてまた元気一杯に自己紹介をしてくれたのは伊号二十六潜水艦。正確には巡潜乙型・七番艦・潜水艦でイクの妹艦である、通称『ニム』だ。イクやゴーヤ、ろーと同じように明るくて元気一杯な印象。しかしイクと同様に瞳は好奇心で輝いており、やはり姉妹なのだ感じた。

 

提督「私がこの鎮守府の提督だ。二人の着任を心から歓迎する。色々と慣れないこともあるだろうが、出来る限りサポートし、一日でも早くここに慣れてもらえるように努力する」ニコッ

 

長月(私が言われている訳ではないのに、司令官の笑顔にドキッとしてしまうな……////)キュンキュン

 

水無月「ありがと、司令官って優しいんだね♪ 水無月もここの艦隊のみんなと早く仲良くなれるように頑張るね♪」ニパー

ニム「あたしも〜♪ 早くみんなと仲良くなりた〜い!」ワハー

 

提督「そうか……きっと艦隊の皆も二人と同じ思いだろう」フフ

水無月「? 司令官、どうして笑ってるの?」

ニム「あたし達、何か変なこと言っちゃった?」

提督「いや、そういうことではないよ……ふふ、そうだな。長月、執務室のドアをゆっくり開けてごらん」

長月「? 分かった」

水・ニム『???』クビカシゲ

 

 水無月とニムの二人はまだ私が笑っている理由が分からなかった。そんな中、長月は私の言葉通りにゆっくりとドアを開けた。

 

『あ……』

 

長月「お前達……」アキレ

 

水無月「わぁ♪ みんな居る♪」

ニム「気付かなかったよ〜!」

 

 ドアを開けると、そこには睦月を始めとする睦月型姉妹に加え、イクを始めとした潜水艦勢が聞き耳を立てていたのだ。きっと水無月やニムといった新しい姉妹や仲間が気になったのだろう。私はそれが微笑ましくて笑ってしまったのだ。

 

提督「皆、聞き耳を立てるよりちゃんと入ってきなさい」ニコッ

 

 私がそう皆に声をかけると、睦月達は「えへへ」とハニカミながらおずおずと入ってきた。

 するといの一番に水無月が睦月達に飛びついた。

 

水無月「みんな〜、遅くなってごめんね〜!」ギューッ

睦月「ホントだよ〜! なかなか着任しないから心配だったんだよ〜?」ナデナデ

如月「おかえり、水無月ちゃん」ナデナデ

卯月「あとは夕月だけだぴょん♪」

弥生「早く姉妹みんなで過ごしたいね」ニコッ

 

水無月「さっちん達もごめんね〜!」

皐月「まぁこうして帰ってきたんだし、もう気にしないよ♪」

文月「謝ることないよ〜♪ その代わりずっと一緒に居ようね〜♪」スリスリ

長月「まぁ、自主訓練くらいなら付き合ってやる」フフフ

 

菊月「うーちゃんの言う通り、これであとは夕月だけだな」

三日月「早く会いたいな〜」ニコニコ

望月「こればかりは大本営が決めることだからね〜。気長に待つしかないでしょ」

水無月「あはは、きくちん達も変わらないね」クスクス

 

 水無月は早速睦月達と思い思いの言葉を交わした。

 着任が遅れて申し訳ない気持ちと再び姉妹に出会えた喜びが半々。そんな水無月に睦月達は笑顔で応え、もう既に何年も一緒に居るかのように水無月を迎えた。

 

ニム「みんな、久しぶり♪」

イムヤ「おかえり♪ これからまた一緒に頑張りましょ♪」

はち「二十六って書いてニムって呼ばせるね〜……フロって読んでた」

ニム「フロじゃないよ〜!」プンプン

 

イク「」スッ

ニム「お姉ちゃん……」ニッコリ

 

ゴーヤ「」ノシ

ろ「」ペコリ

ニム「ゴーヤちゃんにろーちゃんも久しぶりだね♪」

 

 ざっ←三人はニムを囲む

 

ニム「!?」ビクッ

 

 ばっ←三人は頭の上に手をかざし親指以外の指をそれぞれクロスさせた。

 

イク「ニ・むにむにの着任を讃えよ〜!」

ゴーヤ「むにむに・ム! なんてラブリーな日だ!」

ろ「略してニム〜♪」←分からずに乗っている

 

しおい「あの映画に影響され過ぎ……」ニガワライ

まるゆ「昨日ずっと映画を観ていたのはこの為だったんですか!?」

 

ニム「むぅ〜! ニムはニムなの! それとその変なポーズやめてよぅ!」テシテシ

イク「ご、ごめんなの、叩かないでほしいの!」アタタ

ゴーヤ「軽い冗談だよぅ!」イタタ

ろ「きゃ〜♪」←ろだけ叩かれてない

 

 ニムの方は姉のイクや他の潜水艦の仲間達との再会に心から喜んでいるのが表情に溢れていた。そんなニムに早速いつも通りに冗談を行うイク達。その冗談に抗議しつつも笑顔が絶えないニム。ニム達を見ても、それは水無月達同様、何年も一緒に居るかのような絶妙な会話だった。

 

提督「」ホホエマー

 

 そんな水無月達やニム達の光景はとても微笑ましかった。多くの時を経て、またこうして再会出来たことを喜び合う光景は何度見ても美しい。そんな光景を堪能した私は長月や皆に水無月とニムを鎮守府の案内をするように頼み、皆にはそれが終わった後でもおやつ時でもまた皆で笑って過ごせる時間を作れるように、全員分の『スペシャルパフェ』の引き換え券を渡した。

 すると皆は私にお礼を言ってから満面の笑みで執務室を後にしたーー。




今回は水無月ちゃん、ニムちゃんの着任風景を書き上げました!
これからは新艦娘着任回や新艦娘がメインのお話が続きますので、ご了承お願い致します。
分かる人にしか分からないネタで申し訳ありませんでした。

当日には書けませんでしたが、8月31日は球磨、涼風、朝潮、高波、照月の五隻が年は違いますが同じ日に竣工していました♪
みんなおめでとう!

ということで今回も読んで頂き本当にありがとうございました!
そして提督をしている読者の皆様方、夏イベお疲れ様でした!

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