艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

230 / 330
夏だからこそ! の談。

キャラ崩壊、独自設定、ネタ含みます。


艦これSS二百二十六話

 

 ○○鎮守府、一二○○ーー

 

 執務室ーー

 

提督「」カキカキ

 

 本日の私は艦隊と出撃はせず、溜まった書類仕事を片付けていた。

 

 みんなの奮闘、活躍があり、我が鎮守府は前段作戦の最後の攻略海域である『南西海域・マレー沖』攻略の最終段階にまで来た。

 日頃からみんなが備蓄してくれた資材にも今回はかなり余裕があり、期限内に完遂出来そうだ。

 しかし、この海域に限っては中破者、大破者が多く、艦娘達を癒すドックや艤装を整備する工廠はかなり忙しい。

 

提督(一回鎮守府全体に休みを与えた方がいいかもしれない。みんなにはそろそろ気持ちをリセットする時間が必要だろうからな……)

 

 コンコンーー

 

提督「入りなさい」

 

 ガチャーー

 

雪風(本日秘書艦)「司令! 雪風、只今工廠より戻りました!」ケイレイ

 

提督「ご苦労様。報告を頼む」

 

雪風「はい! 言われていたソナー開発ですが、二つ出来上がりました!」

 

提督「それはありがたい。よくやってくれた、雪風」ナデナデ

雪風「えへへ〜……やりました♪」ワハー

 

 今までに上がってきた被害報告を統計すると、今回の作戦中は明らかに敵の潜水艦による雷撃の被害が多いことが分かった。

 そこで私は新たにソナーの開発に力を入れていたのだ。

 

提督「雪風のお陰で目指していた目標数を確保することが出来た。本当にありがとう」

雪風「雪風だけの力じゃありません。これまで開発を手伝ってくれた妖精さん達や明石さん、沢山の方々のお陰です♪」

提督「そうだな、みんなのお陰だ。でもそこに雪風も入っていることは忘れては駄目だぞ?」ナデナデ

雪風「はい♪」ニコニコ

 

提督「さて、もう昼食の時間だ。雪風はお昼休暇を取るといい」

雪風「司令は取らないんですか?」

提督「もう少し考えたいことがあってね。私はまだ執務室で作戦を練るよ」

雪風「……」ジーッ

提督「雪風?」

 

 私の言葉に雪風は少し目を細めて私の顔を見つめてきた。

 すると雪風は私の手を自身の小さな両手でぎゅっと握り締めて言った。

 

雪風「司令、今日はずっと休憩も取らずに仕事してます……」

提督「そ、そうか?」

雪風「そうですよ……お茶をお出しした時も書類から目を離しませんでしたし、今だってお昼なのにまだお仕事をしようとしてます」

提督「でもこれは鎮守府や艦隊のみんなを預かる私の仕事なんだ。分かってくれ」ナデナデ

雪風「分かってます。司令は雪風や他の皆さんを凄く大切にしてくれます。でも自分のことを大切にしないのは良くないです」

提督「雪風……」

雪風「司令が雪風達を大切に思ってくれているように、雪風達も司令を大切に思っています。だから、その……休憩してください……」

提督「…………」

雪風「しれぇ〜……」

 

 今にも涙が溢れそうな瞳と弱々しい声の雪風。本気で私を心配してくれているのが伝わってくる。

 

提督「……そうだな。根を詰め過ぎては良案も出ないだろう……では雪風、共に食堂に行こう」ナデナデ

雪風「はい! 雪風、いつでも行けます!」ギューッ

 

 私が雪風にそう伝えると雪風はキラキラした笑顔で嬉しそうに私の右腕に抱きついてきた。

 私はそんな雪風の頭を撫でながら、心の中で雪風に感謝を伝えつつ、食堂へ向かった。

 

 

 食堂までの道中ーー

 

雪風「しれぇとご飯〜♪ 嬉しいな〜♪」ルンルン

提督「そう言ってくれると私も嬉しいよ」ニコッ

雪風「えへへ〜♪」

 

 雪風は上機嫌で私と手を繋いで歩いていた。

 私は自分にもしも娘が居たらこういう感じなのだろうかと考えながら雪風を見ていていた。

 

「司令はんに雪風やん!」

「こんにちは、司令、雪風」

 

 ふと声をかけられ、私達が振り向くと、そこには黒潮と親潮の二人が立っていた。

 

雪風「お二人共、こんにちは!」ノシ

 

黒潮「おっすおっす♪ 司令はんと仲良う手なんて繋いで〜、どこ行くん?」ナデナデ

雪風「食堂に行くところです♪」

 

提督「こんにちは二人共。二人もこれから昼食か?」

親潮「はい。訓練も一段落したので」ニコッ

提督「そうか……だが無理だけはするなよ? 倒れたりしたらとても心配だからな」ナデナデ

親潮「あぅ……あ、ありがとう、ございましゅ////」ボンッ

黒潮「司令はんはうちらのこと言える立場やないで〜? 日頃からいつ休んでるのか分からんくせに〜」ワキツンツン

提督「はは、ちゃんと要所要所で休んでいるんだがな……」ニガワライ

黒潮「うちらのために頑張ってくれてるのは分かっとるんやけどな〜。ちゃんと自分も大事にせなあかんで?」

提督「あぁ、雪風にも同じようなことを言われたからな。注意するよ」ナデナデ

黒潮「ん、約束やで♪」

提督「あぁ」ニコッ

 

 そして私と雪風は黒潮と親潮も加えて食堂へ向かうのだった。

 

 

 食堂ーー

 

 カランカランーー

 

伊良湖「いらっしゃいませ〜!」

鳳翔「いらっしゃいませ」ニコッ

足柄「っしゃ〜い♪」

白露「いらっしゃ〜い!」

時雨「いらっしゃい」ニコッ

 

提督「やぁ、みんな」ニコッ

黒・親・雪『こんにちは』ニコッ

 

 今の食堂は間宮さんが浜辺で露店を開き、つい先日まで出撃で大忙しだった速吸が休養期間で抜けているため、時間の空いている艦娘が食堂の手伝いに来ている状態なのである。(磯風は監視役必須)

 そして今日は足柄と白露、時雨の三人がお昼は手伝いに来ているようである。

 

足柄「提督、私特製のカツカレーはどう? 夏と言えばカレー! カレーと言えばカツよ!」

白露「どの季節もその理くtーー」

足柄「どうしたの、白露?」ニコニコ←飢えた狼の笑み

白露「足柄カツカレーはサイコーだよね!」ウンウン

時雨「」ニガワライ

 

提督「なら私はカツカレーを頂こうかな」ニコッ

足柄「は〜い♡ 提督には特別にテラ盛りサービスね♡」ドバドバ

提督「あ、ありがとう」ニガワライ

時雨(お盆に太○胃散置いといてあげよう)スッ

 

白露「三人は何にする?」

黒潮「うちは冷やしきつねうどんの温玉乗せ♪」

親潮「冷やしたぬきそばをください♪ ワカメ増しのサビ抜きで♪」

雪風「雪風は……この足柄特製エビカツカレーにします♪」

時雨「了解。伊良湖さん、鳳翔さん、冷やしきつねうどんの温玉乗せと冷やしたぬきそばのワカメ増し、サビ抜きをお願いします」

伊・鳳『は〜い』ニコッ

白露「足柄さ〜ん、エビカツカレーも追加ね〜!」

足柄「は〜い♪ ちょっと待っててね♪」

 

 それから数分後、みんなの頼んだ料理がお盆に乗せられた。足柄により運ばれてきた私のカツカレーは軽く三人前はあり、その隣にある雪風が頼んだエビカツカレーがとても小さく見えた。

 

 そしてーー

 

提督「ご、ご馳走様でした」人

雪風「しれぇ、凄いです! あの量を完食ですよ!」パチパチ

黒潮「うちなんか見てるだけで胸焼けしそうやったで……」

親潮「カレー、ご飯、カツとそれぞれがその名の通りテラ盛りでしたからね」ニガワライ

提督「時雨がそっとお盆に添えてくれた太○胃散が身にしみるよ……」ゴックン

 

時雨「(=^ヮ^=)v」エヘヘ

 

 そんなこんなで穏やかな昼食を終え、午後からの仕事も雪風と共にこなしていったーー。




今回はほのぼの系のお話にしました!
カレーはいつ食べても美味しいですよね♪

今日は足柄さん、白露ちゃん、親潮ちゃんの竣工日なので本編に登場させました!
そしてかなり過ぎてしまいましたが8月16日は金剛さんが竣工し、日本へ回航した日でした!
みんなそれぞれおめでとう☆

ということで、此度も読んで頂き本当にありがとうございました!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。