艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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駆逐艦達と遠足シリーズ。


艦これSS二十二話

 

 ○○鎮守府、○七○○ーー

 

 提督の自室ーー

 

 ガチャーー

 

雷「司令官、朝よ~!」ジャーン

暁「早く起きなさい!」プンスカ

響「」モゾモゾ

電「響お姉ちゃん、司令官さんのお布団に入ったらいけないのです!」ブンブン

 

提督「みんな早いな……おはよう」アフ

 

雷「当たり前よ♪ 今日は私達とデートなんだから!」

暁「レディを待たせるなんて、失格よ!」

響「私はしばらくこのままでも良い……」ヌクヌク

電「響お姉ちゃんだけズルいのです~!」ブンブン

 

 今日から私は日替わりで駆逐艦の娘達を遠足に連れていくのだ。

 

 日頃からその小柄な体で出撃任務だけでなく、遠征任務や地味な裏方の仕事を嫌な顔一つせずにこなしてくれる彼女達を労おうと、軽巡洋艦クラス以上の娘達とスケジュールを合わせてこうした遠足を予定したのだ。

 

 何故か軽巡洋艦クラス以上の娘達も後日どこかに連れていくのを条件に……。

 

 しかし彼女達が常日頃から頑張っているのは知っているので、私もそれを承諾した。

 

 なのでこれから暫く、私は提督業を他の艦の娘達に任せて、引率者に徹するのだ。

 

雷「食堂に行く時間も惜しいから、私達で朝ごはんも作ってきたわよ♪」

暁「このサラダは暁が作ったのよ!」ドヤァ

響「その野菜を切ったのは私だけどね」フフ

電「姉妹みんなで作ったのです♪」ニコニコ

提督「みんなありがとう」ニコ

姉妹『えへへ~♪』テレリ

 

 日程は駆逐艦の娘達でくじ引きで決めたらしいが、遠足の場所は私に一任された。

 その辺りを任せるのは流石は女の子といったところか。

 

 それから暁達が用意してくれた朝食を食べ、仕度を終えた私は、既にリュックを背負い、準備万端の暁達を自身の車に乗せて遠足へ出発した。

 

 

 

 綺麗な湖畔のある大きな公園ーー

 

電「大きな公園なのです!」キラキラ

雷「カップルも沢山いるわ!」キラキラ

響「穏やかでいかにも大人っぽいデートスポットだ」キリッ

暁「レディを連れてくるには良いところよね♪」ルンルン

提督「はぐれるなよ?」

 

姉妹『』アイコンタクト

提督「?」クビカシゲ

暁「はぐれないために暁の手を取りなさい!////」スッ

提督「あぁ、分かったよ」ニコ

電「反対の手に失礼するのです♪」キュッ

雷「私と響姉は後ろから付いていくわね♪」

響「横並びは他の人の邪魔になってしまうからね」

暁「ほら、早く行きましょう♪」グイグイ

電「抜錨! なのです♪」

全員『お~♪』

 

 湖畔側の歩道ーー

 

暁「見てみて! あそこに鯉が居るわ!」キラキラ

電「金色のも居るのです♪」

響「きっと鯉キングだね……」

雷「口をパクパクさせてて可愛いわ♪」

提督「餌をあげても大丈夫みたいだな。ここに撒き餌が置いてある」

 

暁「あげたい!」ピョンピョン

提督「分かった分かった。少しにするんだぞ?」

暁「分かったわ♪ えいっ!」パラパラ

 

 ビシャビシャビシャビシャビシャビシャ!

 

暁「ぴぃやぁ~~!」ビクッ

電「鯉さん必死なのです……」

雷「そりゃ、この数ならこうなるわよね……」

響「ドラクロワのライオン狩りみたいだ……」キラキラ

雷(そこはロシアじゃないのね……)

提督(ルーベンスのも捨てがたいな……)

 

 

 広場ーー

 

電「キャッチボールをするのです!」キラキラ

雷「ちゃんとグローブも持ってきたわ♪」

暁「ボールは?」

響「この軟らかいカラーボールだ。勿論、防犯の物じゃないビニールのね」

提督「一人ずつ受けてあげよう。思いっきり来なさい」ニコ

 

暁「行くわよ~!」

 

 シューーン

 

提督「ナイスボール! まっすぐ投げられるなんてすごいぞ~!」

暁「と、当然よ」フンス

 

 

響「行くよ……!!」

 

 クククッ……ストン

 

提督「シンカーとは……やるな」

響「ふっ」ドヤァ

 

 

雷「行くわよ、司令官~!」ブンブン

 

 シューーン……ククッ

 

提督「雷はシュートか……」

雷「えへへ~♪」ピース

 

 

電「電の本気を見るのです♪」

提督(何が来る!?)

 

 ヒュンーーふわっ

 

提督(ナックルボール……!?)

  「思わずキャッチし損ねるところだった」ニガワライ

電「頑張ったのです♪」キラキラ

 

 

 

 休憩所ーー

 

 昼食は暁達が私の分も用意してくれたので、みんなで休憩所のテーブルベンチに座って頂くことにした。

 

電「これは電が握ったおむすびなのです♪ 中身はおかか昆布なのです♪」

提督「うん。美味しく出来ているな!」

暁「このポテトサラダは暁の自信作よ!」ドヤァ

響「暁はじゃがいもを潰しただけだけどね……」フフ

雷「アスパラベーコン巻き、卵焼き、ミニハンバーグもあるわよ♪」ニコニコ

提督「ありがとう、みんな」ナデナデ

姉妹『ふへへ~♪』テレリ

 

 楽しく昼食中ーー

 

響「食後はロシアンティーだ。こっちが紅茶でこっちがサモワール(お湯)だ」

雷「こっちはラズベリージャムよ♪」

電「落ち着くのです……」ハフゥ

暁「まさにレディ日和だわ……」フフン

提督(平和だなぁ)ナデナデ

 

雷(そんな優しい顔されたら……////)キュン

響(意識してしまうな……////)フイッ

電「はにゃ////」トローン

暁「ふんっ////」フイッ

 

 それから食休憩してから、みんなでまた公園を散策した。

 午前中は暁と電が私の両サイドに居たが、午後は響と雷の様だ。

 

 

 ボート乗り場ーー

 

暁「楽しい~♪」キャッキャッ

電「ハンドルは任せるのです♪」キャッキャッ

 

提督「響と雷はスワンボートじゃなくて良かったのか? こっちは普通のボートだが……」

雷「司令官と乗れるこっちの方が良いわ♪」キラキラ

響「それにこれなら司令官が漕いでくれるし、落ち着いて乗れるからね」フフ

提督「そんなものか……」ハハ

 

暁「司令官~!」フリフリ

電「響お姉ちゃ~ん、雷お姉ちゃ~ん♪」フリフリ

 

雷「全くお子さまなんだから……は~い!」フリフリ

響「流石は末っ子とレディカッコカリだね……」フリフリ

提督「あはは……可愛いものじゃないか」フリフリ

 

 

 

 ドッグランーー

 

電「あのワンちゃんおっきいのです♪」

暁「乗れるかしら」キラキラ

雷「乗れるとかじゃなくて、乗らないで」

響「犬に乗る……それは力を感じる」グッ

提督「でもグレート・ピレニーズだから本当に暁達くらいなら乗れそうだな……」シミジミ

 

飼い主「乗ってみます? うちの子は人懐っこいので大丈夫ですよ」ニコ

提督「これはこれは、お気遣いありがとうございます。みんな一緒に遊んで来なさい」ニコ

姉妹『やった~♪』タタタタッ

飼い主「可愛い娘さん達ですね♪」フフ

提督「えぇ、自慢の娘達ですよ」ニコニコ

 

電「乗れたのです♪」キラキラ

暁「次は暁の番!」キラキラ

雷「毛並みもモフモフで気持ちいいわ~♪」ポフッ

響「綿飴みたいだ……」モフモフ

犬「」シッポフリフリ

 

暁「ふぉ~~~!」キラキラ

電「お利口さんなのです~♪」ナデナデ

雷「おっきいから絶大な安心感ね~」ギュッ

響「白いから司令官みたいだ……こんなにモフモフではないけど」ギュッ

犬「」シッポブンブン

 

提督「うちの娘達がどうも、ありがとうございました」ペコリ

姉妹『ありがとうございました』ペコリ

飼い主「いえいえ♪ それでは……」ペコリ

犬「バウバウ!」

 

 

 それからも公園内を見て回った。

 帰る時間となり暁達を車に乗せると、暁達は笑顔のまま眠ってしまった。

 

 鎮守府に帰ると何故か青葉がまたも謎の大破で入渠中だったこと以外はいつも通りだったーー。




駆逐艦はキャラが多いのでシリーズっぽくあげます!
これからしばらくは駆逐艦メインの話が続きますがご理解のほどよろしくお願い致します。

やっぱり駆逐艦は正義だぜ!←いきなり何

読んでくれて誠にありがとうございました!

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