艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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みんなで準備するよ! の談。

キャラ崩壊含みます。

いつもより長いです。


艦これSS百九十二話

 

 ○○鎮守府、一○○○ーー

 

 駆逐艦寮、談話室ーー

 

 ガラガラーー

 

春風「失礼致します」ペコリ

神風「やっほ〜♪」ノシ

 

夕雲「あら、お二人共。おかえりなさい」ニコッ

巻雲「御苦労様です♪」

風雲「お使いありがと」ニコッ

長波「よ〜っす♪」ノシ

 

春風「只今戻りました」ニコッ

神風「追加の折り紙買ってきたよ♪」

 

清霜「ありがと〜♪ 神風ちゃん達も一緒に輪っか作ろ〜!」

神風「うん♪」

春風「微力ながらご助力致します」ニコッ

 

 鎮守府のみんなは来る七夕に備え、その飾りを作っている真っ最中である。

 駆逐艦達の担当は簡単な飾りだが簡単な分、量がいるのだ。そして今は夕雲型姉妹達と神風型姉妹の二人が作業中である。

 

朝霜「春風は相変わらず控え目だな〜。もっと自分を出せよ」ウリウリ

春風「(わたくし)はいつも自分を出していますよ」フフ

早霜「確かに私達の中では一番目立つ髪型よね」クスッ

清霜「チョココロネとかドリルが好きなの?」

春風「秘密です♪」

 

高波「個性があって羨ましい……かも」ニガワライ

沖波「高波姉さんは個性があるので大丈夫ですよ」ニコッ

清霜「個性豊かな方が楽しいよね♪」

朝霜「お前はアホな娘枠だけどな」クスクス

清霜「あ、何それひど〜い!」

春風「そうですよ、こんなに愛らしいのに」ナデナデ

清霜「ね〜♪」

朝霜「なんだかな〜」ニガワライ

 

早霜「朝霜姉さんも清霜と同じ枠に居るけどね」クスクス

高波「本人には言わない方がいいかも」フフフ

沖波「言わぬが仏です」ニガワライ

 

 /ワイノワイノ\

 

神風「春風ったら「秘密」だなんてもったいぶっちゃって」フフフ

夕雲「あら、神風さんはご存知なのかしら?」

巻雲「良かったら教えてくれませんか?」

神風「簡単な理由よ。ここに着任していつだったか司令官が春風の髪型を褒めたのよ。だからあの髪型を毎朝早起きしてきっちりセットしてるの」

長波「あ〜、もううちの提督の毒牙に掛かっちまったのか〜」ニガワライ

風雲「毒牙って……」ニガワライ

 

夕雲「ふふ、提督はある意味で撃墜王ですからね♪」

巻雲「それが司令官さまです♪」

神風「まぁ、確かに優しくて芯の強い人よね。春風はさり気ない優しさには弱いから」

長波「しかも無意識、無自覚で褒めたり撫でたりしだす始末だしな」

風雲「でもああいう提督だからみんな頑張ろうって気持ちになるのよね」ニガワライ

夕雲「そうなのよ〜、本当に狡い人よね〜♡」ヤンヤン

神風「お、おぉ〜……」

巻雲「夕雲姉さまは司令官さまのお話になるといつもこうなので気にしないでください」ニガワライ

風雲「他にもLOVE勢の中には豹変する人が多いから早いとこ慣れとくといいわ」アハハ...

長波「あたしらも結構慣れるの時間掛かったけどね……」

神風(心を強く持とう!)

 

 そんな話をしながら、みんなは七夕飾りを作っていった。

 

 

 軽巡洋艦寮、談話室ーー

 

球磨「」モクモク

多摩「」セッセッ

木曾(あの姉貴達が黙々と作業をしている……だと!?)

 

北上「球磨っち〜、多摩っち〜、それ何折ってるの?」

球磨「鮭だクマ!」

多摩「鯵だにゃ!」

大井「凄い完成度ですね……」ニガワライ

木曾(いつも通りだったぁぁぁ!)

 

北上「大井っちのは……アタシ達?」

大井「そうなんです♪ こっちが北上さんで、こっちが私♪ 姉さん達や木曾も折りました♪」

北上「どれも完成度高いね〜……ちゃっかり提督のも折ってるんだね」ニヤニヤ

大井「て、提督のはついでです////」

 

北上「そうなの〜? でも提督だけやたら多いよね〜?」ホッペツンツン

大井「た、たまたまです! 提督が喜んでくれるとかそんなの全然考えてないんですからね!?////」

北上「はいはい、大井っちは素直なのか素直じゃないのか分かんないな〜」ニガワライ

大井「わ、私は、北上さん(と提督)一筋なんです////」カァー

北上(もろ提督って聞こえちゃったよ)ニヤニヤ

球磨(一筋とは何か辞書で調べるといいクマ)

多摩(どちらに対しても一筋ってことで納得してやるにゃ)

木曾(結局七夕の飾りを真面目に作ってるのは俺だけなのか〜)ハイライトオフ

 

 姉妹のいつもの通りの振る舞いを無視し、木曾は一人黙々と折り紙で天の川を模した飾りを作っていった。

 

 

 重巡洋艦寮、談話室ーー

 

摩耶「今年の七夕って晴れんのか?」

鳥海「予報だと私達の居る泊地は曇りってなってたわね」

摩耶「曇りか……ならいいかな♪」

高雄「何が曇りだといいの?」

摩耶「だってさ、雨だと天の川の水かさが増して二人は会えないんだろ? そんなの可哀想じゃんかよ……」

愛宕「あら、雨でも会えているわよ?」

摩耶「そうなのか!?」

愛宕「七夕の日が雨だった場合には私が知ってるのだと三つあるの。一つはさっき摩耶ちゃんが言った、雨が降ると天の川も増水して織姫と彦星は川を渡ることが出来なくて会えないって話」

 

愛宕「二つ目は雨が降ると人々に再会してることろを見られることがないから、雲のカーテンを敷いているだけで、織姫と彦星は天の世界でちゃんと会えてるって話」

 

愛宕「最後が雨が降るのはやっと会えた織姫と彦星が嬉しくて涙を流すからって話よ」

 

高雄「七夕の日に降る雨を「催涙雨(さいるいう)」または「洒涙雨(さいるいう)」って書いて言ったりすものね」

鳥海「あ、私知ってます。織姫と彦星の涙が由来なんですよね♪」

摩耶「じゃ、ちゃんと毎年会えてたのか?」

愛宕「そうよ♪ 雨で見えなくても、どうせならロマンチックな方を考えましょう♪」ナデナデ

摩耶「うん、そうだな♪」ニパー

愛宕「それに雨雲で見えてない方が色々出来るじゃない♪」

高雄「最後のセリフで今までのが台無しよ」ハァ

鳥海「あはは……」ニガワライ

摩耶「そ、そうだよな……ちゅうとかみんなの前では出来ないもんな////」テレッ

高雄(天使がいるわ)ホッコリ

愛宕(もしかして私、汚れてる!?)ガーン

鳥海(摩耶は純粋だな〜)ホホエマー

 

 そんな話をしながら、高雄型姉妹は吹き流しや提灯といった複雑なものを作り上げていくのであった。

 

 

 潜水艦寮、談話室ーー

 

イク「イク達はお星様を作るのね〜」

ゴーヤ「星ばっかりで飽きてきたでち……」

はち「星を繋げた飾りとか、星つづりとか色んなのあるんだから飽きないでよ」ニガワライ

イク「オリョクル行った方がまだマシな気がしてきたの〜」

ゴーヤ「今日はイムヤ達が当番だからしたかないよ」

はち「空母や戦艦のみんなは七夕の料理に使う食材とか会場設営。飾り作りと飾り付けは残りのみんなが作らなきゃいけないんだから頑張ろうよ」

イク「仕方ないのね〜」

ゴーヤ「頑張って作っててーとくにご褒美もらうでち♪」

イク「その手があったの!」セッセッ

はち「」ニガワライ

 

 こうしてイク達は星の様々な飾りを量産していく。

 

 

 大広間(七夕会場)ーー

 

日向「伊勢、ちょっと訊きたいんだが」

伊勢「駄目」

日向「私はまだ何も言ってない」

伊勢「どうせ七夕飾りに瑞雲を飾りたいとか言うんでしょ?」

日向「ち、違う……瑞雲を模した折り紙飾りだ」

伊勢「会場設営が終わったら折りなさいよ」

  (どっちにしても瑞雲なんじゃない……)

日向「しかし……」ウズウズ

伊勢「」ニガワライ

 

霧島「設営は大方終わっているので飾りの作成に何名か移っても問題ありませんよ?」

日向「( ☆∀☆)」カタジケナイ!

霧島「いえ、では飾りの作成お願いしますね」ニコッ

日向「任せろ!」ピューン

伊勢「はぁ、気を遣ってもらって悪いわね」ニガワライ

霧島「いえいえ、設営と言っても掃除と竹を飾る場所、そしてテーブル数の確認だけですからーー」

 

金剛「ヘーイ! キリシィマ〜! 早く等身大テイトク飾りを作るネー!」

榛名「材料の準備はバッチリ!」

比叡「お手伝いします!」フンス

 

霧島「」ハイライトオフ

伊勢「霧島も苦労してるのね」カタポンッ

霧島「そんなこと……アリマセンヨ」アハハ...

伊勢「でも七夕の飾りって最後は全部燃やすのよね? あれどうするのかな?」

霧島「そりゃ勿論、去年と同様部屋に保管ですよ」ハァ

伊勢「なるほどね」ニガワライ

 

 会場設営も滞りなく進み、今日中に終わりそうである。

 

 

 買い出し班ーー

 

加賀「赤城さん、これは何ですか?」ゴゴゴゴゴ

赤城「笹かまぼこが()()()()()袋です!」キリッ

加賀「」プチッ

 

 /アタマニキマシタ カガサンオチツイテ!\

 

飛龍「何してるのかな?」

蒼龍「赤城さんが七夕パーティで出すために買ってきた笹かまぼこを食べちゃったんだって」

瑞鶴「いつものことね。本当に懲りないんだから」ヤレヤレ

翔鶴「だから加賀さんは赤城さんに私達と割り箸や紙皿の買い出しに行くように言ってたんですね」ニガワライ

龍驤「赤城(かぎやん)は問答無用で加賀(かがやん)について行ったけどな〜」

 

隼鷹「飛鷹のケチ〜!」

千歳「千代田の鬼〜!」

 

大鳳「いいんですか、あのままで?」

飛鷹「いいのよ。あの二人は味見で済まないんだから」

千代田「もう一杯もう一杯ってなって最後は空の瓶が転がるのよ」

大鳳「」ニガワライ

 

 それぞれの役割りを果たし、七夕パーティの準備は着々と進んでいった。

 

 

 執務室ーー

 

大淀「提督、こちらの領収書にサインを」

提督「分かった」サラサラ

大淀「皆さんすっかり七夕ムードですね♪ 今月は艦隊の皆さんの中には暗い思い出を持つ方々が多く居るので、こうした明るい催物はいいですね♪」

提督「そうだな。せっかく生まれ変わったんだ、これからも少しでも多くの明るい思い出を作らせてやりたい」

大淀「ふふ、皆さんきっといい思い出になります。勿論私も」ニッコリ

提督「そうか」ニコッ

 

 こうして鎮守府は七夕の話題で盛り上がったーー。




今回は七夕が近いのでこうしたお話にしました!
出せなかった艦娘についてはご了承を。

読んで頂き本当にありがとうございました!

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