艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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駆逐艦のみ。

キャラ崩壊、他ネタ含みます。


艦これSS百八十三話

 

 ○○鎮守府、一一○○ーー

 

 執務室ーー

 

提督「」カキカキ

 

 私は本日もいつも通り仕事に励んでいた。

 

如月(本日秘書艦)「司令官、お茶を淹れてきたわ。今日はまだ一度も休憩していないし、ここらで休憩にしましょう?」

提督「おぉ、気を遣わせて悪いな。なら休憩にしよう」

如月「えぇ」ニコニコ

 

 休憩時間を取ることにした私はペンを机に置き、如月から湯呑を受け取り、如月が淹れてくれたお茶を口に含む。

 熱過ぎずぬる過ぎずの丁度いい熱さの煎茶だ。香りが広がり、思わずホッとする。それと同時に自分が思っていた以上に疲れていたことに気付く。

 

 そして如月は私の背後にある窓を少し開ける。

 

如月「雨でも少しは換気しなきゃね♪」ウインク

提督「はは、そうだな。ありがとう」ナデナデ

如月「んふふ♡」

 

 如月の気遣いに感謝を述べて頭を優しく撫でると如月は嬉しそうな声をもらす。

 

提督「そういえばこんな日は他の姉妹……睦月達はどう過ごしているんだろう?」

如月「はぁ……他の娘の話題を出しちゃうのが司令官らしいわね〜」ヤレヤレ

提督「む?」

 

 何やら飽きられてしまった……。

 

如月「司令官はもっと乙女心を学ぶべきよ?」

  (せっかく二人っきりなのに……)

提督「すまない……」

如月「ま、今に始まったことじゃないからいいけど」クスッ

提督「」ニガワライ

 

 乙女心とは本当に摩訶不思議である……。

 

如月「それで睦月ちゃん達がどうしてるかだったわよね?」

提督「あぁ」

如月「♪」ピコーン

 

 突然何かを思い付いたような表情を浮かべた如月は自身の通信機(スマホ)を取り出した。

 

提督「?」

如月「せっかく休憩中なんだし、面白くしましょ♪」

提督「面白く?」

如月「えぇ♪ 私が睦月ちゃん達がこういう日はどうしてるか説明するよりも、私が今から通信機でみんなに『今何してるの?』って訊くから司令官は何してるか予想して♪」

提督「ふむ……気分転換には丁度いいだろう」ニカッ

 

 とても如月らしい提案だった。予想が当たるのは難しいがせっかくの提案だ、私は笑顔で頷いた。

 私の答えに如月『そう来なくちゃ♪』と笑顔を見せ、透かさず通信機でみんなへ連絡を取った。

 

如月「司令官、自信はある?」ニコニコ

提督「正直なところ無いな……選択肢が多過ぎる」ニガワライ

如月「じゃあ、一人一人ヒントあげるわね♪」

提督「頼む」

 

 ピロピロリン♪

 

如月「あ、返ってきた♪ ん〜っと……最初は睦月ちゃんと弥生ちゃんとうーちゃんよ♪」

提督「三人で何かしてるということか……」ウーン

如月「」ニコニコ

  (お遊びでも真剣に考える司令官って可愛いわ♡)

 

提督「……ヒントをくれ」

如月「ん〜……睦月ちゃん達らしいことね♪」

提督「睦月達らしい……」ウーン

如月「〜♪」ニコニコ

 

提督「答えよう」

如月「どうぞ♪」

提督「三人でアニメを観ている、だ」

如月「ファイナルアンサー?」

提督「……ファイナルアンサー」

 

 …………

 

如月「残念! 正解は『三人でてるてる坊主を作ってる』でした〜♪」

提督「その線があったか……失念していた」クッ

如月「んふふ、次があるわよ♪」

  (悔しがる司令官、か〜わ〜い〜い〜♡)

 

 ピロピロリン♪

 

如月「来た来た♪ 次は……長月ちゃんと菊月ちゃんね♪」

提督「あの二人か……ヒントは?」

如月「これも長月ちゃん達らしいことね〜」クスクス

提督「そう、なのか……」ウーム

如月「よ〜く考えてね♪」

 

提督「よし」

如月「結構早いわね、もういいの?」

提督「私は長月達を信じる」キリッ

如月「どうぞ♪」

  (あ〜んもう素敵♡)

 

提督「長月、菊月の二人は今日も訓練に励んでいる、だ!」

如月「ファイナルアンサー?」

提督「ファイナルアンサーだ」

 

 …………

 

如月「はっずれ〜♪ 正解は『二人で艤装の手入れをしている』でした〜♪」

提督「お〜、そっちだったのか〜!」クゥ!

如月「いい読みだったわよ〜♪」クスクス

 

 ピロピロリン♪

 

如月「次はね〜……皐月ちゃんと望月ちゃんの二人よ♪」

提督「皐月と望月か……二人には悪いがゲームをしていると真っ先に思ってしまった……」ニガワライ

如月「あら、ならファイナルアンサー?」

提督「いや、軽率な行動はいけない。先ずはヒントをくれ」

如月「ふふ、分かったわ。ヒントはゲームではない、ね♪ 良かったわね司令官♪」ニコニコ

提督「良かったよ……しかしゲームではないとすると……」ムゥ

如月「何かしらね〜?」ニコニコ

 

提督「いこう」

如月「は〜い♪」

提督「好きな漫画を読んでいる、これだ!」

如月「ファイナルアンサー?」

  (日向さんみたい♪)

提督「ファイナルアンサー!」

 

 …………

 

如月「ぶぶ〜! 正解は『二人でただゴロゴロしてる』でした〜♪」

提督「くぅ〜……捻らなければ良かった! もっとストレートに行くべきだったか!」グヌヌ

如月「今のところ三連敗ね♪」

  (どうしてこんなに可愛いのかしら♡)

 

 ピロピロリン♪

 

如月「来たわ……うん。これが最後の問題になるわ」ニコッ

提督「となると文月と三日月か」

如月「えぇ♪」

提督「ヒントは?」

如月「二人で微笑ましいことしてるわ♪」

提督「微笑ましいこと……はて、どれだ……」ムー

如月「頑張って、司令官♪」

 

提督「決めたぞ」

如月「答えをどうぞ♪」

提督「あの二人もてるてる坊主を作ってる! そしてファイナルアンサーだ!」

如月(先に言われちゃった♡)

提督「」ドキドキ

 

 …………

 

如月「不正解! 正解は『二人で外に出てカタツムリを観察してる』でした〜♪」

提督「そうか……我が軍の大敗か……」ガックリ

如月「ふふ、そう気を落とさないで♪」ナデナデ

  (司令官の珍しい表情やリアクションが見れてお腹いっぱいだわ♡)ニヨニヨ

 

提督「ありがとう、如月」

如月「いえいえ♪」

  (こっちがお礼を言いたいくらいよ♡)

提督「惨敗だったがいい気分転換になったよ」ニカッ

如月「良かったわ♡」

  (いつもの笑顔も今日は一段と素敵♡)

 

 その後、私と如月は午前中の仕事を終わらせるため仕事を再開した。

 

 しかし遊びとはいえ全問不正解はやはり悔しかった。




今回は提督と如月ちゃんのちょっとした一時。的な感じに書き上げました♪

今回も読んで頂き本当にありがとうございました!

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