艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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みんなで手にした勝利。の談


艦これSS百六十九話

 

 ○○鎮守府、一八○○ーー

 

 執務室ーー

 

 ガチャーー

 

比叡「霧島〜、いる〜?」ヒョコ

 

霧島(本日秘書艦)「ーーはい……はい……分かりました」

 

比叡(あ、電話中か……)

 

 霧島は電話中だった。比叡に気が付いた霧島は『ちょっと待って』と言った感じで比叡に笑顔を見せた。

 その笑顔に比叡も笑顔を返し、邪魔にならないよう執務室のソファーに座って霧島が電話を終えるのを待った。

 

霧島「ーー了解しました。お気をつけてご帰投ください」

 

 カチャン……

 

霧島「ふぅ……」

 

比叡「司令から?」

霧島「はい。無事に今大規模作戦の後段作戦・北太平洋戦域を制覇したとのご報告でした」ニコッ

比叡「わぁ! 本当!?」

霧島「はい♪」

比叡「やった〜!」バンザーイ

 

霧島「でも司令と各艦隊がちゃんと帰って来るまでは本当の意味で喜べないですよ?」

比叡「わ、分かってるよ! 慢心、駄目、絶対!」

霧島「その通りです♪ ところで姉さまは何か御用でした?」

比叡「あっ、そうそう! そろそろ金剛お姉さま達が帰投する頃だと思って、何かお手伝いすることがないか聞きにきたの!」

霧島「そうですか、それはありがたいです……では私はこれから各艦隊の必要な補給資材数の計算をして補給室へ連絡を入れるので、姉さまはドックへ行って艦隊のみんなが入渠する準備してもらうよう連絡をお願いしてもいいですか?」

比叡「勿論だよ! ドックに連絡したら霧島の通信機(スマホ)に連絡するね!」

霧島「お願いします」ニコッ

比叡「よしっ! じゃあ、気合い! 入れて! 行ってきます!」

霧島「ふふ、はい。お気をつけて♪」

 

 こうして霧島は手伝いを買って出てくれた比叡にドックへの連絡を任せ、霧島はもう一つの役割に専念した。

 

 そして霧島は鎮守府の制海権にて見回りを行っている各艦娘達へ連合艦隊が帰投することを伝え、連合艦隊が帰投する準備を進めていった。

 

 

 その頃、連合艦隊はーー

 

提督「各員、周辺に怪しい動きはないか?」

 

赤城「索敵機からの報告はありません」

加賀「偵察機からも報告はありません」

蒼龍「異常ありません!」

飛龍「こちらも同じく異常ありません!」

翔鶴「同じく異常ありません」

瑞鶴「異常無しよ!」

 

大淀「各電探にも反応はありません」

 

提督「もう少しで制海権に入る。それまでは気を緩めず警戒を怠るな」

 

連合艦隊『了解!』

 

 警戒態勢を維持したまま鎮守府の制海権付近まで戻ってきていた。

 

 そして無事に制海権へと入った提督率いる連合艦隊は、見回りをしていた艦娘達と合流。その後は見回り組に護衛され連合艦隊は鎮守府へと凱旋した。

 

 

 埠頭ーー

 

提督「はは、これはこれは……」

 

 戻った提督達は思わず顔が緩んだ。何故なら待機していた艦娘達が連合艦隊を出迎えてくれていたからだ。

 

大和「全員、敬礼!」

 

 ザッーー

 

 大和の声に全員が連合艦隊へ向けて敬礼をする。

 提督と連合艦隊も透かさず敬礼を返し、埠頭から上がった。

 

 埠頭から上がると連合艦隊を始め、各員が揃って提督の前に整列した。それはさながら今から朝礼が始まるかの勢いだった。

 

 しかし提督はいつもの出撃から帰ってきた時と同じように今回出撃した連合艦隊の艦娘達へ声をかけた。

 

提督「皆のお陰で今作戦を成功させることが出来た。各自ドックへ向かい、身体を癒した後に補給をするように」

連合艦隊『はっ!』ケイレイ

 

 それから提督は各艦隊の前に歩み寄り、言葉をかける。

 

提督「第四艦隊の諸君。皆の働きのお陰で最深部の敵艦隊の陣形を崩すことが出来た。本当に感謝する」

翔鶴「お役に立てて何よりです」ニコッ

瑞鶴「えへへ、アウトレンジで決めてやったわ♪」

蒼龍「提督の作戦が良かったからですよ♪」

飛龍「そうそう♪ 私達は提督の作戦通りに動いただけですから!」

時雨「僕でも役に立てて嬉しいよ」ニッコリ

夕立「夕立結構頑張ったっぽ〜い!」ピョンピョン

 

 ーー。

 

提督「第三艦隊の諸君。皆のお陰で最深部までとても楽に進軍出来た。本当に感謝している」

金剛「ワタシ達にかかればどんな敵も一網打尽ネ!」

榛名「提督の作戦あっての成功です♪ 榛名達は少しそれをお手伝いしただけです!」ニッコリ

飛鷹「無事に成功させることが出来て良かったわ♪」

隼鷹「ま、あたしと飛鷹が揃ってればこうなるのは当然だな」ニシシ

綾波「お役に立てて嬉しいです」ニッコリ

江風「ふふ〜ン♪ ざっとこンなもンよ♪」

 

 ーー。

 

提督「第二艦隊の皆、敵艦隊への砲撃、雷撃は本当に頼もしく、故に敵艦隊の殲滅に繋がった。本当にありがとう」

イタリア「んふふ♪ ご期待に応えることが出来て良かったわ♪」

ローマ「これくらい出来て当たり前よ。いちいちお礼なんていらないわ」フフ

大潮「作戦も成功して、みんなで帰ってこれて良かったです!」ニパー

霞「ま、上出来だったと思うわよ。お疲れ様」ニッコリ

雪風「みんなで頑張った結果ですね〜!」バンザーイ

大淀「大切な作戦に貢献出来て嬉しいです♪ お疲れ様でした」ペコリ

 

 ーー。

 

提督「第一艦隊の皆には本当に頑張ってもらった。皆で手にしたこの勝利は第一艦隊あってこそだ。本当にありがとう、みんな」

赤城「慢心せず事に当たったのですから、この結果に繋がったのだと思います。本当にお疲れ様でした」ニコッ

加賀「素晴らしい作戦指揮でした。こんなにも素晴らしい仲間と提督に恵まれたことを心から感謝するわ」ニッコリ

長門「提督あっての勝利だ。私達と提督の前に敵などいない」フフン

陸奥「提督と私達の絆があればこれくらい当然よね♪」

扶桑「この勝利はみんなで手にした勝利だと思います。提督と艦隊のみんなに心から感謝致します」ニコッ

山城「ここにいるみんなが力を合わせれば、どんな敵にも負けません。お疲れ様でした!」

 

 各艦隊のみんなと言葉を交わした提督。

 その光景を側で整列し笑顔で見つめる艦娘達。

 そして提督は今度はその整列する艦娘達へ声をかけた。

 

提督「皆も知っての通り、我が鎮守府は今大規模作戦での最終海域にて勝利を収めることが出来た。誰一人欠けることなく、全員で力を合わせ、成し遂げたこの勝利を心から祝おう!」

全員『はい!』

提督「これにて今大規模作戦を終了する!」

 

 \ワーワー! パチパチ/

 

 提督の言葉でまた一つの大規模作戦が幕を下ろした。

 みんなの顔には笑顔が溢れ、勝利をみんなで分かち合った。

 それから各艦隊がドックへ向かい、埠頭に集まった艦娘達もそれぞれの部屋へと戻った。

 

 そして提督は一人、夕焼け色の水平線へ向かって敬礼した後、埠頭を後にしたーー。




という訳で少し早いですが今回は大規模作戦成功の鎮守府の様子を書き上げました。
春イベはラストスパートですね! 参加している提督の皆様、頑張っていきましょう!

此度も読んで頂き本当にありがとうございました!

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