キャラ崩壊、他作ネタ含みます。
○○鎮守府、一八三○ーー
軽巡洋艦寮、球磨型姉妹部屋ーー
俺は木曾だ。今日は俺が秘書艦の任務を務めた。
そして何の滞りもなく秘書艦任務も終わり、普段とは違う疲労感を心地良く感じつつ部屋に戻った。
ガラガラーー
球磨「木曾だクマ〜」
多摩「おかえりにゃ〜」
木曾「おう、ただいま」
覇気なく机にグデーっと突っ伏している球磨姉貴とふわもこクッションを枕にゴロゴロしている多摩姉貴がかけてきた言葉に適当に返し、俺は自分のベッドに身を投げた。
特にふかふかでももこもこでもベッドだが、慣れ親しんでいるベッドはやはり居心地が良く、俺は溜まった疲労感を放出するようにベッドに突っ伏した。
木曾(これじゃ姉貴達と何ら変わらないな)
今の自分を客観的に見るとそう思えて、何だか無性に笑えてきた。
球磨「木曾〜、北上達はまだクマ〜?」
多摩「お腹減って辛いにゃ〜」
木曾「そういや北上姉貴達、夕方に出撃から帰ってきたんだったな……その内ドックから上がって来るだろ。大人しく待ってろよ」
球磨「暇だクマ〜」
多摩「お腹減ったにゃ〜」
木曾「」ニガワライ
普段はまったりやゴロゴロに忙しいとか吐かすくせに、ただ待ってる時間は退屈のようだ。
ガラガラーー
北上「ただいま〜」
大井「遅くなってごめんなさい姉さん。木曾も待たせてごめんね」
球磨「遅いクマ〜! 待ちくたびれたクマ〜!」ヴォー
多摩「そうにゃそうにゃ! 餓死するとこだったにゃ!」シャー
北上「ごめんごめん」ニガワライ
木曾「お帰り。俺はついさっき帰ってきたところだから何ら問題ないぞ」
大井「じゃあ食堂行きましょう」ニコッ
球磨「北上達はドックから帰ってきたばかりクマ」
多摩「少しだけゆっくりしてから行くにゃ」
北上「ありがと♪」
大井「ありがとうございます」ニコッ
木曾「」フフ
あれだけ暇そうにしてたり空腹で不満たらたらだったくせにそういう気遣いはちゃんとするから、北上姉貴達や俺は球磨姉貴達をうるさいと思うことはあっても嫌だと思うことがない。寧ろ球磨姉貴や多摩姉貴が静かだと不安にすらなる。
多摩「今日の出撃はどうだったにゃ?」
北上「どうって言われても敵の補給船団に魚雷をご馳走してあげただけだったよ〜」
大井「ただ戦艦がいたのでこちらも無傷では済まなかったですけど」ニガワライ
球磨「気をつけるクマ〜。球磨や多摩が一緒なら二人の癖も熟知してるから偵察機や砲撃である程度フォローは出来るけど、球磨達以外のみんなではまた勝手が違ってくるクマ」
多摩「そうにゃ。それに戦場に立てば何が起こるか分からないにゃ。無駄な被弾はしない方がいいにゃ」
北上「は〜い」
大井「ごめんなさい」
普段から怠けているイメージが強い球磨姉貴と多摩姉貴だけど、実際はかなりの場数を踏んできている。軽巡の中じゃ間違いなくトップクラス。
そんな姉貴達だからこそ言われたことや教えられたことはずっしりと重く感じる。
球磨「でもちゃ〜んと帰ってきたからこれ以上はとやかく言わないクマ♪」ナデナデ
北上「ん……ありがとね♪」
多摩「いい子いい子にゃ〜」ナデナデ
大井「ありがとうございます」ニコッ
木曾「」フッ
でもああやって飴と鞭をしっかり使い分けることで、俺や北上姉貴達に変にプレッシャーをかけないところも流石だと思う。
球磨「クマ? 木曾も撫で撫でしてほしいクマ?」
木曾「は?」
多摩「木曾は今日秘書艦で頑張ってたから撫で撫でしてあげるにゃ♪」オイデオイデ
木曾「別に撫でられたくない。それに撫でられたくて秘書艦の任務を頑張った訳じゃない。だから不要だ」
球磨「また始まったクマ」ヤレヤレ
多摩「にゃ〜にゃ〜」ウンウン
木曾「な、何だよ……」ウロタエ
球磨「木曾は末っ子のくせにまたそうやって球磨達の好意を無下にするクマ」
木曾「」ア?
多摩「末っ子で甘え下手で眼帯で俺っ娘とか設定欲張り過ぎだにゃ」
木曾「」ブチッ←切れる
木曾「お〜、久々にプッツン来ちまったぜ……表でろよ」ハイライトオフ
球磨「ふっふっふ……何を寝言ほざいているクマ?」
多摩「この世に姉より優れた妹なんざ居ないにゃ!」クワッ
ぐぅ〜〜……
球・多・木『あ』
北上「ほらほら、じゃれ合ってないで食堂行こ〜」
大井「私達も十分ゆっくりさせてもらえたから」ニコッ
木曾「そ、そうだな……腹が減ってたからついカッとなっちまったのかもしれない。ごめん、球磨姉貴、多摩姉貴」ペコ
球磨「頭なんて下げなくていいクマ」ナデナデ
多摩「そうにゃそうにゃ。妹と戯れるのもお姉ちゃんの務めにゃ」ヨシヨシ
木曾「自然に頭を撫でないでくれ////」ァゥァゥ
北上「その割には嬉しそうだけど〜?」ニヤニヤ
大井「私もお姉さんだし撫でてあげましょうか?」クスクス
北上「なら私も〜」←便乗
木曾「やめろ!////」
いつも俺を子ども扱い……いや、妹扱いって感じかな。こんな風に毎回毎回毎回毎回毎回、俺は姉貴達にまるで子どもの玩具のように振り回されてばっかだがーー
球磨「木曾〜♪」ナデナデ
多摩「木曾〜!」ナデナデ
北上「木曾っち〜」ナデナデ
大井「ふふ、木曾」ナデナデ
木曾(ーー姉貴達の優しさにこうして触れるのは悪くないとか思う自分がいるんだよな)フフフ
球磨「ほらほら〜、素直に撫でられろクマ〜」ニコニコ
多摩「そうにゃ〜、撫で撫でされてろにゃ〜」ニパニパ
北上「そうだよ〜、たまには妹らしくして〜」ニシシ
大井「コラコラ〜、暴れないで大人しくね〜」クスクス
木曾「いくらなんでも撫で過ぎなんだよっ!」ウガー
木曾(ったく、困った姉貴達だ)クスクス
その後も俺は散々姉貴達に撫でられた。そして俺達がやっと食堂に着いた頃、時計は一九三○を過ぎていたーー。
今日は木曾さん主観で姉妹のお話にしました!
こんな姉妹愛もいいですよね♪
読んで頂き本当にありがとうございました!