キャラ崩壊、独自設定含みます。
いつもより長めです。
○○鎮守府、一一○○ーー
戦艦寮、ビスマルク・プリンツ・グラーフ部屋ーー
ビスマルク「プリンツ、荷物はこれで全部?」
プリンツ「はい♪ これで全部です♪」
グラーフ「まぁもし忘れ物があったら届けてやれるし、そんなに気にすることでもないだろう」フフ
プリンツ「はい♪ ありがとうございます♪」
ビスマルク「でも寂しくなるわね。プリンツが重巡洋艦寮に引っ越しちゃうなんて」
プリンツ「うふふ、ビスマルク姉さまったら」
グラーフ「私も空母寮へ引っ越そうかな……私一人でビスマルクの面倒などみれないからな」チラッ
ビスマルク「ぐ、グラーフも行っちゃうの?」ウルウル
いつもの自信満々なビスマルクは影を潜め、今のビスマルクはまるで捨てられた子犬の様な目をしていた。
胸の前で両手をそれぞれ強く握りしめ、口はへの字に曲がり、眉尻も下げ、目は『行かないで!』と言わんばかりにグラーフを捉えていた。
ビスマルク「う〜……」ウルウル
グラーフ「はぁ……お前が頼もしいのは海の上だけだと確信したよ」ヤレヤレ
ビスマルク「だ、だって
グラーフ「部屋が広々と使えていいじゃないか。私も空母寮に行ったら一人で優雅に過ごせる♪」
ビスマルク「むぅ〜……もう貴女の為に青葉からアトミラールの写真買ってきてあげないから!」プイッ
グラーフ「ははは、ならば他の人に頼むさ。私はお前と違って交友関係は広いからな」
ビスマルク「わ、私だって大和達とかと仲良いわよ!」プンスカ
プリンツ「もう、グラーフさん。姉さまをからかっちゃダメですよ? 空母寮に行く気なんてないくせに」フフ
グラーフ「ふふ、ビスマルクと私のじゃれ合いだ。気にするな。それにビスマルク一人にすると、こっちが心配になって落ち着かないからな」
ビスマルク「なっ、何よそれ!? 私はそんなに落ち着きのない女じゃないわよ!」ムキーッ
グラーフ「なら今晩、私は赤城達の部屋にでも泊まりに行こうかな。赤城にも遊びに来てほしいと言われているしな」ニヤリ
ビスマルク「え……きゅ、急過ぎない? それは赤城や加賀にも迷惑になるんじゃないの?」アセアセ
グラーフ「……それもそうだな」
ビスマルク「」ホッ
グラーフ「……早速赤城に今晩泊まりに行って良いか確認してみよう」ポチポチ←
ビスマルク「え、ちょ、まっーー」
ポッポポ♪←通知音
グラーフ「ふふふ……ほら♪」つ通信機
ビスマルク「……!?」
通信機画面
『 急なのだが、今晩赤城達の部屋に
泊まりに行ってもいいか?>
加賀さんと楽しみに待ってますね!』
ビスマルク「」チーン
グラーフ「落ち着きのある女なのだろう?」ンー?
ビスマルク「い、いいわよ? 貴女がいない分、レーベやマックス、リベッチオも呼んで楽しく過ごすんだから!」キーッ
プリンツ(結局一人は嫌なんですね)ニガワライ
グラーフ(レーベ達なら大丈夫だろう……三人には悪いがな……)
ところ変わりーー
レーベ「!?」ビクッ
マックス「!?」ゾクッ
リベッチオ(以降リベ)「ん? 二人共どうしたの?」
レーベ「いや、なんかゾワゾワっとして……」
マックス「背筋が冷たくなった感じ……」
リベ「風邪かな〜? 今日は早めに寝た方がいいね!」
レーベ「そうだね。そうしよう」
マックス「今やってるゲームのせいかもしれないけどね」
リベ「あ〜、それはあるかもね! そういえば、次はレーベの番だよ♪」
レーベ「あっうん、分かった」
マックス「気をつけてね」
リベ「失敗したら噛まれちゃうからね!」
三人は仲良く『ス○パーイタイワニ(ワニの歯を押していく玩具)』で遊んでいたーー。
元の場所ーー
コンコンーー
グラーフ「開いているぞ、入って来い」
ガチャーー
ザラ「失礼しま〜す……」ヒョコ
グラーフ「あぁ、ザラか。プリンツに用事か?」
ザラ「はい、先ほど提督からお部屋の準備が出来たと連絡が入ったので、一緒にお部屋を見に行こうかなって……」
プリンツ「わぁ♪ 行く行く〜!」キラキラ
ザラ「じゃあ行こ♪ お部屋を見たら荷物持って行こうね♪」
プリンツ「うん♪ それではビスマルク姉さま、グラーフさん! お部屋を見てきますね!」
グラーフ「あぁ、行ってこい。荷物運びなら私達も手伝うからな」
ビスマルク「い、行ってらっしゃい!」
プリンツ「行ってきます♪」
ザラ「失礼しました〜!」
<どんなお部屋かな〜?
タカオシスターズが隣の部屋らしいよ?>
<そうなんだ! じゃあ利根さん達の部屋も近いね!
楽しみだね〜♪>
/ワイワイキャッキャッ\
グラーフ「ふふ、楽しそうで何よりだな」
ビスマルク「そ、そうね……」
グラーフ「おいおい……まだ夜でもないのに震え過ぎだろう?」
ビスマルク「だ、だって……」
グラーフ「レーベ達に連絡しておけ……」ニガワライ
ビスマルク「い、今連絡する!」ポチポチポチポチ
グラーフ(まぁダメだった時は、私から扶桑や山城にお願いしておくか……私も少し意地悪が過ぎたからな)
そしてその後、プリンツとザラは無事に重巡洋艦寮への引っ越しを終え、楽しい重巡洋艦寮ライフの一歩を踏み出した。
その夜ーー
空母寮、赤城・加賀部屋ーー
グラーフ「日本酒は美味いな」グビッ
赤城「それは甘口ですけど、お口に合って良かったです♪」
グラーフ「しかし面白い名前の酒だ……『加賀美人』か……」チラッ
加賀「それはお酒の名前。私とは関係ないわ」ゴクッ
グラーフ「でも私は加賀を美人だと思うぞ? 大和や長門達とはまた別の凛々しい美しさがある」シミジミ
加賀「それはどうも……」ゴクッ
赤城「提督にも美人だとはっきり言われましたもんね♪」ニヤニヤ
※十一話参照
加賀「や、やめてください……////」ポッポッ
グラーフ「はは、加賀もそんな顔をするのだな……流石はアトミラールだ」クスクス
加賀「し、知りません////」ゴクゴク
赤城「そんなに急いで飲んだら体に毒ですよ?」クスクス
加賀「〜////」ウツムキ
\ヨルハナガイゾ? ゴヨウシャクダサイ ウフフフ/
ところ変わり戦艦寮、ビスマルク達の部屋ーー
ビスマルク「さぁ、どんどん食べなさい♪ 今日の為に私が作ったローテ・グリュッツェよ♪」
レーベ「いきなり泊まりに来いなんて言うか何かと思ったら……」ニガワライ
マックス「一人で過ごすのが嫌だったのね」ヤレヤレ
リベ「でもみんな一緒の方がいいよね♪」ムグムグ
ビスマルク「そうよね!」ウンウン
レーベ「今日のビスマルクは素直だね」クスクス
マックス「毎回そうならこれからも泊まりに来てあげるわ」フフフ
リベ「リベもまたお泊りした〜い!」
ビスマルク「えぇ、勿論よ」ドヤァ
こうしてそれぞれの夜は更けていったーー。
今回はビスマルクをメインに書きました!
因みに作中に出したローテ・グリュッツェはドイツのデザートで主に北部でよく食べられるさっぱり系のデザートです♪ 気になる方は検索してみてください☆
今回も読んで頂き本当にありがとうございました!