○○鎮守府、一四○○、執務室ーー
ガチャーー
白露「あたしがいっちばーん!」キラッ
白露型駆逐艦、一番艦で長女の白露。
何事も一番に拘るが妹達を大切にするお姉ちゃん。
時雨「一番も何もないと思うよ」ニガワライ
白露型駆逐艦、二番艦で次女の時雨。
物静かで忠実。姉妹の面倒を良く見ている。
夕立「でもでも、提督さんと村雨が居ないっぽいから、一番っぽい?」
白露型駆逐艦、四番艦で四女の夕立。
姉妹の中では一番やんちゃで、戦果も一際高い。
本日の秘書艦、村雨は白露型駆逐艦、三番艦で三女。夕立とは双子の姉妹でもある。
村雨は明るくノリの良いお姉さんタイプ。
春雨「どういった内容で呼ばれたんでしょう……?」クビカシゲ
白露型駆逐艦、五番艦で五女の春雨。
物腰が低くく控え目な性格だが、芯の強い娘。
五月雨「私達を読んだってことは私達に関係する事だと思うんだけど……?」ウーン
白露型駆逐艦、六番艦で六女の五月雨。
ドジッ娘と言われるのを極端に嫌い、何とか返上したいと日々頑張るポジティブな娘。
涼風「それが分かんないから悩んでんじゃん」
白露型駆逐艦、十番艦で十女の涼風。
白露型では一番の末っ子だが、気が強い為か『白露や五月雨よりお姉ちゃんらしい』と他の艦娘達から言われている。
五月雨「う~」ナミダメ
時雨「ほら、涼風。五月雨には優しくしなきゃ」
五月雨「(;д;)」グスッ
白露「そうだよ! 豆腐メンタルなんだから!」
五月雨「(>Д<)」グサッ
夕立「でも、ポジティブな所は評価するっぽい!」
五月雨「(>∀<)」ニヤッ
春雨(五月雨ちゃん、百面相……?)
ガチャーー
提督「おぉ、揃ってるな。待たせてすまない」
夕立「提督さん遅いっぽい!」ガバッ ギュー
白露「それで? あたし達に何か用なの?」
村雨「うふふ~♪ それはねぇ~♪」
\ホラハイッテハイッテ オイアネキオスナ/
白露姉妹『???』クビカシゲ
村雨「は~い、ご対面~♪」
二人『うわっ』
白露「え?」
夕立「ぽい?」
時雨「もしかして……」
春・五・涼『っ!?』
二人の艦娘が姿を現し、白露達に向かって挨拶をした。
海風「白露型駆逐艦七番艦。そして、改白露型一番艦となる、海風です。皆さんどうぞよろしくお願いします!」
七女の海風。穏やかな性格だが、改白露型一番艦ということを誇りにしているどこか白露に似た艦娘。
江風「白露型駆逐艦九番艦、改白露型の江風だよ。よろしくな! あ、読み方、間違えんなよ」
九女の江風。男勝りで気が強く癖が強いが、サバサバした性格で誰とでも砕けて接することが出来る。川内には尊敬の念を向けている。
提督「やっと着任させることが出来た。みんな二人をよろしく頼むよ」
村雨「姉妹が揃ったわね♪」
白露「おぉ~! じゃあじゃあ、早速ここの案内しに行こう!」
時雨「ちょっと待って。提督に聞いてからにしなよ」
夕立「提督さん、二人を案内しに行っても良い!?」ワッサワッサ
提督「あぁ勿論。村雨も行ってきなさい。仕事はもう殆どは終わっているし、姉妹揃っての方が良いだろうからな」
海風「お気遣い感謝します」ペコリ
江風「良いね良いね~。話の分かる奴は嫌いじゃないよ」ニカッ
村雨「ありがと♪ じゃあ、みんな行きましょ♪」
全員『了解(っぽい)!』
江風「なぁ、案内してもらう前に川内さんのとこに挨拶しに行きたいんだけど」
海風「海風もそうしたいです」
白露「良いよ~! じゃあ、夕立!」
夕立「了解っぽい!」キリッ
夕立「あ~あ~、次の作戦は夜戦っぽい~!」ワザトラシク
川内「何っ! 夜戦っ!?」ズバッ
時雨「探す必要が無いのは良いよね」ニコニコ
海・江『( ゚д゚)』ポカーン
川内「あれ? 新しく来たのって海風と江風だったの? 久しぶり~♪」
海風「あ、川内さん、本日着任しました。これからよろしくお願いします」ペコリ
江風「よろしくお願いします!」ガバッ
川内「うんうん♪ 夜戦の訓練なら任せて♪ じゃあ、提督に夜戦の話聞いてくる!」バビューン
海風「川内さん、変わってなかったですね」
江風「あぁ、流石だよな」
全員『(提督、ごめんなさい……)』
そして姉妹達は今度こそ鎮守府の案内に出発した。
艦娘達案内中ーー
白露「ざっと回ったけど、どうだった?」
海風「はい、どこも新鮮で楽しかったです。色んな人達にもご挨拶出来ましたし、満潮や朝潮、川内さんにも再会出来て嬉しかったです」ニコニコ
江風「江風も姉貴と一緒だ。ここに来れて良かったぜ」ニカッ
時雨「早速馴染めたようで良かったよ」
村雨「じゃあ、最後に間宮さんの所に行こっか。提督からスペシャルパフェ券みんなの分預かってるんだよ~♪」
夕立「提督さん分かってるっぽい♪」
春雨「嬉しいな~♪」
涼・五『やった~♪』バンザーイ
食堂ーー
村雨「間宮さん、スペシャルパフェ九人前~♪」つ券
間宮「は~い、少し待っててね」
全員『は~い!』
海風「初めに会って思いましたが、ここの提督はお優しい方ですね」
江風「優しいけど、滅茶苦茶強いってのもあるな。深海棲艦の砲弾を刀でぶった切ったんだからさ!」
夕立「二人共、提督さんが好きっぽい?」
海風「はい。上官としてとても尊敬します」ニコ
江風「ま、まぁ、なよっちぃ奴よりは良いんじゃねぇの?////」
白露「ダメだからね!」ビシッ
海・江『?』クビカシゲ
白露「提督はあたしのことが一番好きなんだからね!」
時・村・夕『それはない』
春・五・涼『確かに……』
白露「なんでよ!?」ガーン
時雨「だって姉さんはあんまり出撃しないじゃないか」
白露「」ウグッ
村雨「書類整理もなんか雑だし」
白露「」ヒグッ
夕立「夕立より胸も無いっぽい」
白露「」ウボアー
春雨「白露姉さん、大丈夫?」オロオロ
五月雨「白露……」ヨシヨシ
涼風「あたいも同情するよ」ヨシヨシ
白露「ありがとう、三人共~」オヨヨ
時・村・夕・海・江『(下の妹達に心配されてる……)』
間宮「はい、お待ちどう様~。ごゆっくりどうぞ~」ニコニコ
白露「あたしがいっちばーん!」
時・村・夕・海・江『流石一番艦だよ(だわ)(っぽい)』
春・五・涼『あはは……』ニガワライ
甘味堪能中ーー
白露「やっぱり間宮さんのスペシャルパフェって最高~♪」パクパク
海風「本当に美味しいです」ポワー
江風「こりゃ美味ぇ~!」ハグハグ
村雨「提督に感謝しなきゃね♪」
春雨「そう言えば……」
全員『?』クビカシゲ
春雨「海風ちゃんと江風ちゃんのお部屋はどうなるんだろう?」
五月雨「あ、確かに」
夕立「今は白露、時雨、村雨、夕立の四人部屋と」
涼風「春雨、五月雨、あたいの三人部屋だからな」
時雨「村雨、提督から何か聞いてない?」
村雨「うん、聞いてるわよ。海風と江風は二人部屋を使ってくれって言ってたわ」
白露「えぇ~! 二人部屋とか広くて羨ましいんだけど!」
時雨「じゃあ、今日から姉さんだけ一人部屋に行きなよ」
村雨「そうね。一人部屋なら広々と使えるしね」
夕立「気兼ねなく寝れるっぽい!」
白露「え、えぇ……そ、それはちょっと……」アセアセ
春・五・涼『』ニヤニヤ
海・江『?』クビカシゲ
時雨「そうだよね~。姉さん寂しがり屋だから、一人じゃ寝れないよね」ニヤッ
白露「」ウグッ
村雨「だよね~。いつも村雨達の誰かの布団に入ってくるしね~」ニヤッ
白露「」ヒグッ
夕立「夜中にトイレ行くときはいつも『どこ行くの!? 置いてかないで!』って必死だし~」ニヤッ
白露「」ウボアー
春・五・涼『三人が任務で居ない時はこっちの部屋に寝に来るもんね』ニヤッ
白露「」チーン
海・江『あはは……』ニガワライ
白露「だ、だって仕方ないじゃん! 寂しいんだもん! 最初は提督と一緒に寝てたけど、提督は『姉妹が来たから、これからは姉妹と寝なさい』って一緒に寝てくれなくなったんだもん!」
全員『』ピクッ
時雨「ちょっと姉さん、それは本当かい?」ハイライトオフ
村雨「私も初耳なんだけど?」ハイライトオフ
夕立「これは詳しく聞きたいっぽい」ハイライトオフ
春雨「白露姉さんだけズルい」ハイライトオフ
五月雨「それはいただけないね」ハイライトオフ
涼風「一番だからってそれはないよな」ハイライトオフ
白露「」ビクッ
海風「提督はみんなから愛されていますね」ニコニコ
江風「いや姉貴、止めてやれよ……」
海風「止める必要は無いです」ハイライトオフ
江風「お、おう……(怖ぇっ!)」ビクッ
白露「助けてーーーー!」
一七三○、白露姉妹部屋ーー
白露「酷いよ~。みんな~」フテネ
時雨「姉さんだけ良い思いしたのが悪い」
村・夕『そうそう』
白露「だって~」
時雨「まぁ、姉さんをいたぶるのはとりあえずここまでにして、海風と江風の歓迎会の計画を立てようよ」
白露(まだ怒ってるのか……)ガクッ
村雨「提督にはもう承諾貰ってるわよ♪」
夕立「提督さんも来てくれるっぽい?」
時雨「それは今、春雨が交渉に行ってるよ」
白露「五月雨と涼風は二人の部屋に荷物運びのお手伝い中だから、タイミング的にはバッチリだよね」
時雨「全体での歓迎会は後日に提督がやるって言ってたから、姉妹だけでの歓迎会をしなきゃね」
村雨「みんなでお菓子を作って二人に食べてもらうのは?」
夕立「それ面白そう!」パァ
時雨「良いね。女子会みたいで提督には悪いけど、提督なら気にしないよね」
白露「うんうん! だって前にあたしと街に行った時もあたしはドキドキしっぱなしだったのに、ずっと笑顔だったもん!」
時雨「姉さん、今日は一人で寝てね」ハイライトオフ
村雨「懲りてないからね」ハイライトオフ
夕立「まだまだ余罪があるっぽい」ハイライトオフ
白露「なんでよっ!?」ガーン
時雨「……とりあえず、僕達でお菓子を作るってのは決まりだね」
夕立「どんなお菓子作るっぽい?」
村雨「いっそのことケーキでも焼いちゃおうか?」
白露「あたし村雨が作るチーズケーキ好き!」パァ
夕立「夕立も~!」パァ
時雨「決まりだね」ニコ
村雨「みたいね」ニコ
時雨「じゃあ、僕は春雨に教えてくるね。みんなは海風と江風の部屋に行って、荷物運びの手伝いをしながら、五月雨達に教えてきてよ」
三人『了解♪』
執務室ーー
提督「そうか。わざわざ私まで呼んでくれるとはありがたい。是非参加させてもらおう」
春雨「ありがとうございます、司令官が来てくれるなら、みんな喜びます!」ニコニコ
提督「それは私も嬉しいな」ニコ
春雨「はい////」ニヘラ
コンコンーー
提督「入りなさい」
ガチャーー
時雨「やぁ」ニコ
春雨「あ、時雨姉さん! 司令官も来てくれるって!」
提督「あぁ参加させてもらうよ。私も出来ることがあれば手伝おう」
時雨「流石は僕の提督だね。期待通りだよ」ニコニコ
提督「大袈裟だな」ニコ
時雨「そんなことは無いさ……それでね、さっき決めたことなんだけどーー」
艦娘説明中ーー
時雨「どうかな?」
春雨「良いと思います♪」
提督「そうだな。では、早速食材を買ってこよう」
時雨「僕も付いて行くよ」
春雨「私もお手伝いします♪」
提督「では行こうか」
二人『了解♪』
鎮守府内、明石酒保(購買)ーー
カランカランーー
提督「邪魔するぞ」
時・春『こんばんはー』
明石「いらっしゃいませ~」ニコ
工作艦、明石。鎮守府内で酒保を二四時間営み、工廠では艤装の改造を担当している。(夜間や作業中は妖精さんが店番している)
明石「本日は何をお求めですか?」
提督「そう言えば聞きそびれていたな。時雨、何のお菓子を作るんだ?」
時雨「村雨特製チーズケーキだよ」
春雨「うわぁ! 楽しみ♪」パァ
時雨「みんなで作るんだからね?」
春雨「わ、分かってますぅ」プクゥ
提督「となるとチーズケーキの材料だな」
時雨「村雨から必要な材料のメモ貰ってきたから、メモ書きの数量より少し多めに買っていけば大丈夫なはずだよ」
かごに入れた材料↓
スライスチーズ(とろけない物)三袋
牛乳:三本
バター:二箱
小麦粉:二袋
卵:三パック
砂糖:二袋
アプリコットジャム:二瓶
時雨「これくらいなら大丈夫かな」
春雨「うん。夕立姉さん達がつまみ食いしても大丈夫そう」
時雨「それも計算しなきゃいけないんだよね」トホホ
提督「それでいいかな? では明石、勘定を頼む」
時雨「僕と春雨が出すよ」
提督「これは姉妹だけとは言え歓迎会だろ? 私はせっかく呼ばれたんだ、料理の戦力にもなれないし、これくらいは私が出そう」
春雨「良いんですか?」
提督「あぁ、良いとも。だから、みんなの美味しいケーキを頼むよ」ナデナデ
時雨「提督はズルいね……でも、嫌いじゃないよ////」フフ
春雨「が、頑張ります!////」フンス
明石「」ホホエマー
帰り道ーー
時雨「時間は明日の一四三○に僕らの部屋に集合で良いかい?」
提督「あぁ、明日は出撃もないし、書類整理くらいだから問題ないぞ」
春雨「ふふ、楽しみ~♪」ルンルン
時雨「そうだね」ニコニコ
提督「私も楽しみだよ」ニコ
時雨「そう言えばさ、提督は姉さんと一緒に寝たことがあるんだってね?」
提督「あぁ、前にあるな。まだお前達も居なくて寂しかったんだろう。夜中に良く私の布団の中に潜り込んできてたよ」アハハ
時雨「ふーん……なら、僕も入って良いよね?」ズイ
春雨「春雨も入りたいです!」ズイズイ
提督「あ、あぁ、良いとも……(断り辛い空気だな……)」
時雨「流石僕の提督だね」ニコニコ
春雨「流石です~♪」ニコニコ
その夜、白露を除く白露型姉妹が揃って提督の部屋の前で鉢合わせたのは、また別のお話。
読んでくれて本当にありがとうございました!
姉妹は仲良くが一番ですよね♪
後編もお楽しみに!