艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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重巡洋艦のみ。

キャラ崩壊、他ネタ含みます。


艦これSS百二十九話

 

 ○○鎮守府、一○○○ーー

 

 重巡洋艦寮、青葉・衣笠部屋ーー

 

青葉「今日は雨で気温が冷たいですね〜」ブルブル

衣笠「いや、寒いのは分かるけどさ……退いてよ。狭いんだけど」

 

 青葉はブランケットを掛けた衣笠のブランケットの中に入り込み、衣笠と背中合わせで座り、暖を取っていた。

 

青葉「いいじゃないですか〜、これくらい。それにちゃんと入れてますよ〜?」

衣笠「そりゃあそうだけどさ〜……青葉が寄りかかって来るから重いんだもん」

青葉「重いとは失敬な! 青葉はこれでもスリムなんですよ!? 高雄さんや愛宕さんよりは細いと自負しています!」フンス

衣笠「いや、高雄さんや愛宕さんは関係ないでしょ!? と言うか遠回しにあの二人が青葉より重いって言ってるみたいじゃない!」

青葉「そうとは言ってません! ただあのお二人より、青葉の方がスリムボディだと言ってるんです!」

衣笠「あんまり変わらない気が……」

青葉「細かいですね〜、キヌガッサーは……そんなに神経質だと禿げちゃいますよ?」ヤレヤレ

衣笠「はいはい……」

  (誰のせいだと思ってるんだか……)ハァ

 

青葉「それにしても寒いですね〜。おこたをしまったのは早計でしたね〜」

衣笠「青葉はコタツに入ったら出てこないじゃん」

青葉「これまた失敬な! ちゃんと出てたじゃないですか!」

衣笠「それは任務と取材の時、後はご飯の時くらいでしょ?」

青葉「出ていたことには変わりません!」キリッ

衣笠「無駄にいい顔付きにならないでよ……普段は『青葉、じっとしてられないな』なんて言ってるくせに……」ヤレヤレ

 

青葉「今日のキヌガッサーはヤケに辛辣ですね。何かあったんですか?」

衣笠「別に何もないよ〜。ただ青葉が私で暖を取るから……」

 

青葉「」ニヤリ

  (青葉閃いちゃいました♪)

 

青葉「ではもし、暖を取っているのが青葉ではなく、司令官だったら衣笠は司令官に辛辣な言葉を浴びせるんですね」

衣笠「え、ちょ……いきなり何なの!? 何でそこで提督が出てくるの!?////」

青葉「いや〜、何となく?」

衣笠「何よそれ……////」

青葉「それで? やっぱり司令官にも辛辣な言葉を?」

衣笠「……提督なら言わない……ってそもそも、提督がわざわざ私の所まで来てぎゅ〜ってしてくれるとかあり得ないもん! されたいけど!」

青葉(別に抱きしめるとは一言も言ってないですけど〜……)ニガワライ

 

青葉「どうして司令官は良くて青葉はダメなんですか?」

衣笠「自分の胸に手を当ててよ〜く考えてみなさいよ」フンッ

青葉「鼓動しか聞こえませんね〜」

衣笠「そういう意味じゃないわよ!」ウガー

青葉「まあまあ、キヌガッサー。ステイステイ」ドォドォ

衣笠「むぅ〜〜」

青葉「お姉ちゃんの可愛いジョークじゃないですか〜。これくらい笑って許さなきゃですよ〜」

衣笠「私はそこまで出来た妹じゃありません〜」プイッ

青葉「困りましたね〜……衣笠も古鷹さんを見習うべきですよ〜」

衣笠「それブーメランだからね?」

 

青葉「それにしても寒いですね〜」

衣笠「それ今日何回目よ……なら談話室とか行きなよ〜。あっちなら絶対何人か居るし、ここより暖かいんじゃない?」

青葉「そんなに青葉と一緒に居るのが嫌なんですか〜?」ホッペツンツン

衣笠「あのね〜、私は読書中なの! もう重いとかどうでもいいから、少しは黙っててよ!」

青葉「青葉、じっとしてられないな」グデー

衣笠「」ワナワナ

  (我慢……我慢よ衣笠!)グヌヌ

 

青葉「それで、衣笠は青葉との戯れより重要なその本は何ですか? 見たところ雑誌のようですが……」

衣笠「鎮守府近辺の繁華街の観光ガイドブック」

青葉「え、今更ですか?」

衣笠「この雑誌にはね、既にあるお店の最新情報とか、新しく出来たお店の情報とか、色々と載ってるんだよ?」

青葉「ほうほう……」

衣笠「後は今月の街のイベントとかも載ってて、読んでるだけでも楽しいんだから」

青葉「へぇ〜……」

 

衣笠「へぇ〜って興味ないでしょ?」

青葉「え、まぁ……正直衣笠程の興味はないです、はい」

衣笠「本当に情報通なのか怪しいわね」ヤレヤレ

青葉「鎮守府や艦隊の皆さんの情報なら青葉にお任せ♪」キリリッ

 

衣笠「いや、うん……確かにそれも大切よね」

青葉「でしょ〜う? 青葉をもっと頼ってもいいのよ♪(雷風)」ジャーン

衣笠「雷ちゃんに謝って」

青葉「酷くないですか!?」ガーン

衣笠「だって声は似てても可愛くないんだもん」ツーン

青葉「青葉の本気を見るのです♪(電風)」キャルルーン

衣笠「なんかイラッてする」

青葉「キヌガッサーの心が荒んでしまって、お姉ちゃんは悲しいです、はい」クスン

衣笠「別に荒んでないわよ」

 

青葉「しかし青葉は諦めません! 不死鳥の名は伊達じゃない(響風)」キリリッ

衣笠「青葉は狼でしょう?」

青葉「許さない……許さないんだから!(暁風)」

衣笠「何を許さないのよ」

青葉「もう少ししっかり突っ込んでくださいよ!」

衣笠「ごめんねごめんね〜」ノシ

青葉「妹が冷たい……お姉ちゃんは心も体も冷たいです……」オヨヨ

 

衣笠「もぅ……分かったよ。じゃあ今日のおやつに、これからケーキ作りましょ」

青葉「おぉ!」

衣笠「二人で作れば暇じゃなくなるし、寒さも紛れるでしょう?」

 

青葉「神様、青葉は感謝します。妹の心がまだ荒んでいなかったことを!」人

衣笠「青葉だけスポンジね」

青葉「さ、さぁ〜! そうと決まれば衣笠! 早速食材を買いに酒保へ行きましょう! 青葉が出しますよ!」

衣笠「はいはい」ニガワライ

  (全く……しょうがないなぁ、青葉は)クスッ

 

 こうして衣笠は今日も青葉に付き合うことにし、何だかんだ言いつつも衣笠も楽しそうに笑っているのであった。




青葉さんと衣笠さんをメインに姉妹ほのぼの回にしました♪
こんな姉妹や兄弟って良いものですよね!

読んで頂き本当にありがとうございました!

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