艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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航空巡洋艦メイン。

キャラ崩壊含みます。


艦これSS百二十六話

 

 ○○鎮守府、一三○○ーー

 

 重巡洋艦寮、利根型姉妹部屋ーー

 

 ガチャーー

 

筑摩「ただいま戻りまsーー」

 

利根「あ」

 

筑摩「」

 

 そっ閉じーー

 

筑摩「…………」オメメグルグル

 

 今、私は利根姉さんが食べたがっていたお菓子を酒保で購入して帰ってきました。そして部屋に戻ると利根姉さんがいたのです。当たり前です。

 しかし、しかし! その利根姉さんのお腹が膨らんでいたんです。確かに私達艦娘は艤装を外せば一般の人と同じ見た目、構造になります。

 しかし、しかし! あの膨れたお腹は何なのでしょう! 前にテレビで妊婦さんのお話を見たことはありますが、あんな急になるものなんでしょうか!? 

 否! 断じて否! そもそも私達艦娘と人の間に子どもが出来る事さえ分かっていないのに、何故? そもそもーー

 

利根「お〜い、筑摩〜」ペシペシ

筑摩「はっ……と、利根姉さん!」

利根「驚かせて悪かったの〜」ニガワライ

筑摩「い、いえ……それでお相手は誰ですか?」

利根「へ」

筑摩「提督ですか? それとも提督以外のどこぞの馬の骨ですか? 何でこんなになるまで黙ってたんですか?」ハイライトキエール

利根「落ち着けい!」ベシッ

筑摩「きゃんっ」(><)

 

利根「いいから、中へこい」

筑摩「は、はい……」

 

 ーー。

 

筑摩「寮のベランダから猫が入ってきて、遊んでいた……ですか」

利根「そうじゃ。どうも人懐っこくての。逃げないし遊んでおったら、吾輩の服の中に潜り込んできたんじゃ」

猫「な〜」

筑摩「早とちりしてしまいました」

利根「筑摩はおっちょこちょいじゃの〜」ヤレヤレ

猫「な〜」

利根「ほれ、こやつも同感のようじゃぞ?」

 

筑摩「ごめんなさいね、猫ちゃん」ナデナデ

猫「ゴロゴロ〜♪」

筑摩(あら可愛い♪)ナデナデ

猫「な〜♪」スリスリ

利根「もう筑摩に懐いたみたいじゃ……」

筑摩「嬉しいですね♪」ナデナデ

猫「な〜♪」

筑摩「きゃっ」

猫「〜」モグリコミ

 

筑摩「きゃっ……んんっ、や……あん……」プルプル

利根(何だかいかがわしい物を見てるようじゃ……)

筑摩「もう〜……出てきなさい」プチプチ

 

 筑摩リボンを外し胸元のボタンを開けるーー

 

猫「」スポンッ

 

 猫は筑摩の制服の開いた谷間からこんにちは!

 

筑摩「もう、困った猫ちゃんですね〜」ナデナデ

猫「ゴロゴロ〜♪」

利根(こやつ、吾輩の胸には興味も示さなかったぞ!)

筑摩「姉さん、この猫ちゃんはオスですか? メスですか?」

利根「どっちじゃろうな〜。どれ見てやるか……おいお主、ちょいとそこから出て来ぬか?」グイグイ

猫「」プイッ

利根「」カチン

 

筑摩「今日は少し寒いですからね。温かいから出るのが嫌なんでしょうね」クスクス

利根「さっきは外にいたではないか! ほれ! 出ろ! 出るんじゃ〜!」アタマペシペシ

猫「な〜」

筑摩「気持ちいいみたいですね」フフフ

利根「強く叩けぬからと図に乗りおって……」グヌヌ

 

 コンコンーー

 

利根「誰じゃ? この忙しい時に……開いておるぞ!」

 

 ガチャーー

 

鈴谷「ち〜っす♪ 暇だから遊びにきたよ〜!」ウインク

利根「おぉ、鈴谷と熊野か。まぁ入れ」

熊野「失礼致します。よろしければご一緒にお茶でもしませんか?」

筑摩「あら、嬉しいですね♪ でも今はちょっと……」

 

猫「な〜」

 

鈴谷「わ! 猫じゃん!」

熊野「なんて場所に居ますの……」ニガワライ

利根「野良猫なんじゃが、さっきから筑摩の胸元から出てこないのじゃ」

鈴谷「へぇ〜、これは相当な助平さんだね〜」オデコツンツン

猫「な〜」

熊野「変わった鳴き方ですわね」クスクス

 

猫「」ストン

 

筑摩「やっと出てくれました」フクトトノエ

利根「良かったの……さて、雄か雌か見てみるか……」ヒョイッ

鈴谷「メスだね〜」

熊野「ならただ単に人懐っこいだけですわね」ナデナデ

猫「な〜♪」

鈴谷「可愛い〜♪ ほら、鈴谷だよ〜!」オイデオイデ

猫「」プイッ

鈴谷「」ガーン

 

利根「振られたのぅ」ニガワライ

筑摩「あらあら」ニガワライ

鈴谷「くぅ〜」グヌヌ

熊野「付けてる香水がいけないのではなくて?」

鈴谷「ちょっとしか付けてないよ〜?」

熊野「ちょっとでも、ですわ。この猫さんにはお気に召しませんのよ、きっと」

鈴谷「なんかすっごいショックなんだけど〜」ブーブー

筑摩「まぁまぁ」ニガワライ

利根「そんなに変な匂いか?」クンクン

鈴谷「どう? 良い匂いだよね?」

 

利根「これはなんの匂いじゃ?」

鈴谷「フルーツフレーバーの香りだけど?」

筑摩「猫ちゃんが苦手な匂いですね。それは」

鈴谷「マジで〜!?」ガンッ

熊野「残念でしたわね」クスクス

鈴谷「orz」ガクッ

猫「な〜」ポムッ

 

 猫はうなだれる鈴谷の頭に優しく右前脚を乗せた。

 

鈴谷「」

利根「くっ……くふふ……」ワライコラエ

筑摩「姉さん……笑っては失礼ですよ……ふふ」

熊野「こ、これは流石に反則ですわ……うふふ」

猫「な〜」ポムッポムッ

 

利根「か〜……もう無理じゃ! あっはっはっはっ!」

筑摩「ふふ……流石にこれは……ふふふ」

熊野「ごめんなさい、鈴谷さん……ふふ、ふふふ」

鈴谷「もう〜! いいからこの猫退けてよ〜! 頭上げられないんだけど〜!」

猫「な〜」ポムッポムッポムッ

 

利根「ま、まぁ待て、鈴谷よ! 今写真を撮るから待つのじゃ!」

筑摩「これは傑作ですからね」クスクス

熊野「良い画でしてよ、鈴谷さん」フフフ

鈴谷「くぅ〜////」

猫「な〜♪」ポムッポムッポムッポムッ

鈴谷「なんかこの猫、楽しんでない!?」

利根「気に入られて良かったのぅ!」アハハ

筑摩「」クスクス

熊野「」フフフ

 

利根「そんなに嫌ならばお主が退けば良いでわないか」クハハ

鈴谷「びっくりさせたら可哀想でしょ〜?」

筑摩「その優しさが伝わって、頭を撫でられているのかもしれませんね」フフ

熊野「誇らしいですわね」フフフ

鈴谷「なんか納得いかないし〜!」

 

 その後も鈴谷は暫く猫に頭を前脚で撫でられ(?)続け、その間利根、筑摩、熊野の三人は楽しげに笑い声をあげていた。

 一方、鈴谷はただ、猫と利根達が今の状況に飽きるのをうなだれた状態で待つ術しかなかったーー。




今回はほのぼの日常系なお話にしました☆

読んで頂き本当にありがとうございました〜!

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