独自設定含みます。
○○鎮守府、二三○○ーー
食堂ーー
食堂妖精a「皆さん集まりましたね?」
妖精あ「居酒屋『鳳翔』組は全員いますです」
工廠妖精α「こちらも全員います」
ドック妖精1「こちらも全員集合しております」
食堂妖精b「後は提督さんが来ればオッケーですね」
妖精い「外には艤装妖精さん達が見張りでいるので、提督さんが来た場合はすぐにお通し出来ます」
カチャーー
提督「すまない。少し遅れてしまった」
工廠妖精β「いえいえ、大丈夫です♪」
ドック妖精2「では早速作業開始です!」
全員『応っ!』
明日はホワイトデー。そこで私と妖精さん達は協力してホワイトデーに艦隊の皆に渡すお返しのお菓子を作ることにした。
間宮さん達には妖精さんの会議を食堂で行うと話をし、営業時間が終わった後にこうして集まった。
食堂の外にはそれぞれの艤装妖精さん達が見張りをし、食堂の中に入れないようにしている。
事前に夜間の見回り組には『妖精さん達の会議が食堂で行われている為、食堂には立ち入り禁止』と話は通しておいたが、川内や青葉にはくれぐれも注意が必要のため、夜間偵察機妖精さん達にも協力してもらっている。
ドック妖精3「お返しのお菓子は何を作るんです?」
工廠妖精γ「おいおい、昼間に話したろ? クッキーだよ、クッキー!」
妖精ろ「まぁクッキーが一番無難かつ波風立たなそうだからですね」
妖精い「因みにクッキーは『友達でいましょう』と言う意味になるです」
食堂妖精a「マシュマロが『あなたは嫌いです』。キャンディーが『あなたが好きです』。そしてマカロンが『あなたは特別です』と言う意味になりますです」
提督「そんな意味があるとは知らなんだ」ウーン
ドック妖精1「去年も同じくクッキーでしたし、気持ちを込めて作ればどれでも大丈夫かと」キリッ
工廠妖精α「それもそうだ。よし! 早速クッキー作り開始〜!」
食堂妖精b「先ずは薄力粉ですね」
どっさり
食堂妖精a「続いてお砂糖です」
わっさり
食堂妖精c「そしてサラダ油と牛乳ですね」
どどーん
提督「物凄い量だな……」
工廠妖精α「まぁここに所属する艦娘の数は百を超えてますし、お一人十枚ずつの配分ですから」
ドック妖精3「千五百以上は作らなくてはいけませんからね」
食堂妖精a「オーブンを百七十度に設定して、各自ボウルに材料を入れて生地を作るです」
食堂妖精b「分量は我々が調節しますから、各自ボウルを持ってきてくださいです」
食堂妖精c「混ぜる時は必ずゴムベラを使ってくださいです〜!」
ーー。
提督「こうして集まって料理をするのも乙なものだな」マゼマゼ
ドック妖精1「なかなか新鮮で楽しいです♪」コネコネ
妖精ろ「そういえば提督さんはどうやって艦娘の皆さんにこのクッキーを配るんです?」
工廠妖精β「くれぐれもまとめて渡すのは避けてくださいね。それは女性からしたら最もNGなのです」
提督「勿論一人一人、手渡しするさ。皆も私に一人一人チョコを食べさせてくれたのだからな」
工廠妖精γ「流石は提督さんです」
ドック妖精3「きっと皆さん喜びますよ!」
提督「その為にも、頑張って作らねばな!」
ーー。
食堂妖精b「じゃあ次の段階に入りますがーー」
ピー! ピー! ピー!
夜間偵察機妖精『赤城、青葉、川内が接近中! 繰り返す、赤城、青葉、川内が接近中! 警戒せよ!』
提督「赤城までとはな……」ニガワライ
工廠妖精α「どうします?」
提督「私が行けば済むだろう。少し待っていてくれ」
妖精ズ『了解!』
食堂前ーー
川内「夜戦〜♪ 夜戦〜♪ や~せ〜ん〜♪」
青葉「スクープの匂いがします〜♪」
赤城「何やら美味しそうな思惑が!」
提督「」
赤・青・川『』ビクッ
提督「ここは立ち入り禁止のはずだが?」
赤城「いえ、あの……寝付けなくて散歩してたらここに……」アセアセ
青葉「夜の鎮守府の風景を撮影していたら、ここに……」タジタジ
川内「夜戦訓練してたらここに来ちゃって……」オドオド
提督「本当か?」キッ
赤・青・川『』ゾクッ
赤城(あ、足が竦んで動けない……!!)
青葉(威圧で動けないです……!!)
川内(睨まれただけなのに……!!)
提督「もう一度訊く。本当にたまたまここへ来たのか?」
赤・青・川『ご、ごめんなさい!』
提督「分かれば良い。ここは立ち入り禁止だ。もう夜も更けている……早く寝なさい」ニコッ
赤・青・川『は、はい! 失礼しました!』
脱兎!
提督「」フゥー
夜間偵察機妖精「お疲れ様です、提督さん」
提督「そちらもな。もう来ないだろうが、念の為もう暫くは警戒していてくれ」
夜間偵察機妖精「お任せあれ、です」ケイレイ
提督「うむ」ケイレイ
食堂内ーー
提督「待たせてすまない」
食堂妖精a「いえいえ、お疲れ様でした」
食堂妖精b「では早速、次の段階に行きますです」
食堂妖精c「先程作った生地をラップに取り、一センチくらいの厚さにして、正方形になるようにまとめます」
提督「」フムフム
ーー。
食堂妖精b「生地をまとめたら、ラップを巻いた包丁で生地を切ります。お一人二十五等分で切れるはずです」
食堂妖精a「そして切り終わったらお箸でチョンチョンっと目を作って、計量スプーンでお口を作りますです♪」
食堂妖精c「後はオーブンで十五分間焼けば終わりです! さぁ、どんどん作りましょう! ひび割れの可能性も考慮して多めに作りますです〜!」
全員『応っ!』
こうして私と妖精さん達のホワイトデーに向けたクッキー作りは夜中まで行われ、無事に全員分のクッキーが完成した。
後片付け等で寝たのは夜中の三時頃だったが、私を含めた全員が心地よい疲労感に満ちていた。
今回はホワイトデー前日ということで、こんな感じにしました!
読んで頂き本当にありがとうございました!