神ヲ喰ラウ者(休載中)   作:流々

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どーも!
來です!
小説を書くのも簡単じゃないなって思ってる今日この頃
読者の皆様を満足させられているか心配です 汗
とはいえ今回も気合いを入れて書いていきます!


Mission3:おでんパン

「ふぅ...。」

 

 

オレは今し方訓練を終え自販機でドリンクを購入したところだ。

これからロビーで休もうかと思っている。

このところは訓練続きで正直体はボロボロだ。

にもかかわらず未だに自分の神機を手にした訓練は一度も行われていない。

どうも調整中らしく、訓練が始まって早3日レプリカ神機での訓練をしている次第だ。

 

 

「あ!お疲れ様〜!」

 

 

ロビーについたところで声をかけられた。

声のしたベンチの方を確認すると

猫耳をあしらった様な髪型に、超短パン、おまけに上半身は布切れ一枚というなんとも目のやり場に困る様な少女が謎の食べ物を食していた。

 

 

「君もブラッドの新入生...じゃなくて、新入りの人だよね⁉︎」

 

 

「ああ、神禊ルルだ。「君も」って事は君も新入りって事でいいのかな?」

 

 

彼女の口ぶり的におそらくブラッドの同期であろうと察したオレは

軽く自己紹介を済ませその事を確信付けるための質問をした。

 

 

「私はナナ!ルル君の言う通り!ブラッドの新入りです!よろしくね〜!」

 

 

「ああ!よろしく!」

 

 

オレはこの時内心ホッとした。

先日ジュリウスの件があったばかりにも関わらず、万一彼女が先輩なんかであった場合

生意気な新入りなんてレッテルを貼られかねない。

それと同時に知り合いの少ないこの場所で、同期という気兼ねなく話せる相手に出会えた、というのも一つの理由である。

 

 

「そういえば、ナナも訓練受けてきたんだろ?どうだった?」

 

 

「うーん...イマイチ...だったかなあ〜。ルル君はどうだった?」

 

 

「オレか?オレは完璧にこなしてきたよ。」

 

 

本当はノルマをクリアするのもギリギリで今もかなりヘロヘロではあったものの

少しだけナナをからかってやろうと思い冗談を口にしてみた。

 

 

「あーなになに?なんか期待の新人って感じ?」

 

 

よしっ!食いついてきた!なんてことを考えつつさらにからかってやろうと心の中で卑しい笑みを浮かべる。

 

 

「まあな。オレこう見えてもあのジュリウスにここに連れてこられたんだよ。」

 

 

ジュリウスに連れてこられたことに関しては確かな事実だが

当然これも冗談のつもりで述べた言葉だった...しかし

 

 

「えっ!本当に⁉︎隊長に?よーし!私も負けてられないな〜!」

 

 

少しだけ驚きを見せたナナは急に気合を入れて

謎のパンを一気に口へと詰め込んだ。

 

 

「お、おい!そんな詰め込んだら...!」

 

 

正直冗談を言っていたことなんて忘れてしまう様な衝撃を受けた。

なにせ目の前の細身の女の子が

どう見ても串付きのおでんが入ったコッペパンをものの数秒で平らげてしまったのだから。

 

 

「えへへ〜。平気平気!あ!そうだ!お近づきの印に〜...」

 

 

ナナはおそらくおでんに刺さっていたであろう串を器用に咥えながら

サンタクロースも顔負けの大袋を漁り始めた。

一体何が出てくるのだろうか。

そんな心配をよそに、ナナはあるものを取り出した。

 

 

「はい!どうぞ!お母さん直伝!ナナ特製のおでんパン!すっごく美味しいから、よかったら食べてよ!」

 

 

まさかとは思ったがさっきのパンが出てきた。

それすなわちその袋には大量の「おでんパン」が入っているのか

はたまた異空間にでも繋がっているのか。

そんな思考を知ってか知らずかナナは満面の笑顔でおでんパンを差し出している。

 

 

「これ、おでんパンっていうのか!サンキューな!」

 

 

彼女の笑顔に負けたのか、それともただの怖いもの見たさか。

自分でもよくわからなかったがなぜか嫌な気もせず、快くおでんパンを受け取った。

 

 

「おっと!私そろそろ訓練の時間だから!いってきまーす!」

 

 

明らかにミスマッチなおでんパンに見惚れているとナナは急に思い出したかの様に訓練へと向かった。

 

 

「さて...いただきますか。」

 

 

一人になってしまったのでありがたくおでんパンをいただこうかと思ったその時だった。

 

 

「残したら後で怒るからね〜!」

 

 

わざわざ戻ってきてまでそれを伝えたかったのか。

 

 

「ああ!残さないよ!約束する!訓練頑張って!」

 

 

「はーい!じゃあ今度こそ、いってきまーす!」

 

 

彼女は再びエレベーターへと走っていった。

オレはそれを見送りつつ何の気なしに手にしていたおでんパンを口にした。

 

 

「な⁉︎うまい...!こんな美味いもん、頼まれたって残さねーっつーの。」

 

 

おでんパン。

香月ナナの手により神禊ルルはおでんパンの虜になるのであった。

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
今日はおでんパン...もといナナちゃんの登場回です!
しかしナナちゃんは目のやり場に困りますよねー 汗
すこしませがき入ってるし 笑
それと本当は今回例の先輩も登場させようと思ったのですが
ナナちゃんのお話が少し長くなったので次回に持ち越します!
ごめんね!先輩!
それでは今回もご感想等ございましたら、よろしくお願いします!

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