【イラク前線から約500キロ後方】
〔陽菜乃の結婚式から2ヶ月後〕
(アメリカがISISとの戦いに同盟国の支援を要求したのが陽菜乃の結婚式の1ヶ月前で国会を通ったのが2週間前で私に辞令がきたのが8日前・・・。私は事件に巻き込まれやすいのかな?)
後方支援とはいえ私の連隊は戦場に来ていた。
戦車も最新式とは言えないが現役の戦車を防衛省に捻り出してもらった。
(私の役目は死人を出さず、戦闘に突入させないことだ。・・・間違えて民間人でも殺したらメディアになんて言われるか・・・でもな~。)
と頭を抱えながら報告書を読んでいると部下が
「民間人の中で不審な動きをしているものがいます。黒谷総司令官どういたしましょう。」
(特例で将補扱いになったけど釣り合わないな。あぁ頭が痛くなってきた。)
「発砲は攻撃されるまで許可をしない。襲撃があると思われるので装備の点検をしておけ。」
(後方支援なのに何で戦闘になりそうなんだよ。)
そう思うヤマメだった。
〔夜〕
いつも通り就寝しようとしたが
(・・・気配がする。プロだ。音を感じさせないほどの・・・。)
運よく気づくことのできたヤマメはプレハブ小屋の天井に糸でくっつき、身代わりの人形を寝袋に詰め込んで眺めているとISIS特有の黒い服を着た男性が現れた。
(・・・やる。)
その男が寝袋にナイフを刺したのを確認したヤマメは男性の背後をとり首をへし折った。
顔を確認すると白人だったため雇われた暗殺者だとヤマメは確信すると同時に自衛隊の警備のあまさにため息を吐くのだった。
〔1年後〕
死人を出さずに帰国できたが暗殺者の事が忘れられないヤマメは連隊の夜襲確認を抜き打ちでおこなった。
結果は酷い有り様で私1人に連隊の1割りが死亡判定をもらったのだ。
私はこの結果をもとに再訓練を連隊全員に強制参加させた。
ロヴロ氏を監督に呼ぶほどの徹底したものをおこなった結果夜襲に対応する早さが自衛隊1番になるほどだった。
(しかし、あの暗殺者が誰から雇われたのかが気になるな。あれだけの腕を持っているなら私ではなく前線の司令官を殺した方がISIS側にとって効率的だと思うのに・・・となると他の国か。気を付けておこう。)
日常でも警戒するように心がけるヤマメだった。
【陽菜乃の家】〔半年後のとある休暇〕
陽菜乃から赤ちゃんが産まれたと連絡が来ていたので休暇を使い見に行くことにした。
陽菜乃の家に行くと元気そうな赤ちゃんを抱いた陽菜乃が出迎えてくれた。
「久しぶり陽菜乃。元気そうで良かったよ。」
「大変な時期に来てくれてありがとうヤマメちゃん。上がって上がって。」
私は家に上がるとお祝いの品を陽菜乃に贈った。
育児に必要であろう品1式が入った箱を見た陽菜乃はありがとうと言って現状と世間話をし始めた。
〔30分後〕
ふとヤマメはあることに気がついた
「陽菜乃、赤ちゃんの名前は?」
「ヤマメちゃんには言ってなかったね。この子の名前は倉橋雨咲(くらはし うさき)だよ。」
「雨咲ちゃんか~。女の子らしいいい名前だね。」
「でしょ。必死に考えたんだ。」
この雨咲が今後のヤマメの運命を変える存在だとは誰もわからないのだった。
アンケート答えてくれてありがとうございました。
動物のうさぎからと言われたので羽咲にしようと思ったのですが画数が最悪だったので雨咲にしました。
また、自分が学生のため更新が1日1話更新になると思います。
ご理解をよろしくお願いいたします。