黒谷ヤマメの異世界旅行   作:ゆっくり霊沙

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卒業と幹部候補生

〔卒業式〕

卒業には現在の総理や閣僚の方達と、陸将等の各自衛隊の幹部が出席していた。

私は卒業生代表を務め、無事に式を終えるのだった。

卒業といってもすぐに自衛隊の部隊勤務に付く訳ではない。

これから約12ヶ月の間を幹部候補生学校に行かなければならないのだ。

伊丹はこれからが地獄だとぶつぶつ言っていたが私は気楽になんとかなると思うヤマメだった。

 

【久留米第一陸軍予備士官学校跡地】〔卒業後すぐ〕

私達陸上士官の人は大型バスに乗せられ、長距離を移動し、訓練会場に着いた。

私以外は全員地獄を見るのだった。

 

〔ある日の訓練〕

今日の訓練は高良山登山走だ。

高良山は自然の要塞とも言われた場所でこの山を5.6キロ走破しなければならなかった。

これを訓練中に20回以上繰り返すのだが、私はそんなことを気にせずはしっていた。

男性は30分、女性は35分で走らなければならないところを私は21分と驚異的なタイムで走破した。

また、私は3回目の高良山登山走では新記録となる18分を記録した。

ちなみに伊丹は28分、陽菜乃は27分だった。

 

〔別の日〕

今日の訓練は藤山武装障害走だ。

約2.2キロの専用走路を完全武装で実弾で的をあて、手榴弾を投げたりする障害物走だ。

私は一切止まることなく進み全ての障害をクリアーし、2位に5分以上の差をつけて走破した。

 

〔訓練終了間近〕

最高の仕上げは80キロ行軍だった。

2夜3日に行われるこの訓練は、気力と体力の限界時に指揮統率を学ぶという恐ろしいものだ。

私は最後尾に着くこととなり脱落になりそうな人を励ましながら行軍を終えた。

今年の脱落者はほとんどおらず、教官も

 

「これだけ優秀な者がたくさんいたことを誇りに思う。」

と言ったほどだった。

 

〔訓練終了〕

無事に私達は訓練を終え3等陸曹となった。

私と陽菜乃は第一空挺団に、伊丹は練馬駐屯地に配属となり、それぞれの道に進むことになった。

 

「たまに電話するから。」

 

「おう、またな。」

と短い言葉でそれぞれの駐屯先に行くのだった。

 

【第一空挺団】〔配属後〕

私は松下団長と山口副団長と話していた。

 

「そうですか・・・東條元団長が亡くなるなんて・・・。」

急な心筋梗塞だった。

それから世間話や、私の成績で誉められすぐに2等陸佐くらいには上がるだろうと予想された。

この後私は馴染みのある第一普通科中隊に配属され、すぐに2等陸尉に昇格するのだった。

ちなみに陽菜乃は第二普通科中隊で同じ部屋で今後のことを話し合うのだった。




陽菜乃は普通に3等陸尉のままです。

やっと物語が動かせる。

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