【高校】〔3年時〕
16ヶ月に及んだレンジャー訓練が終了し、校内に帰れども学業としての訓練は続いた。
しかし、レンジャー訓練をこなしたヤマメには天国のような楽な訓練に見えていた。
しかし噂程度しか知らない生徒にはヤマメが化け物に見えていた。
自分達が小銃をもって全力でマラソンをしている横を笑顔で無反動砲と対装甲車ライフルを背負った女子が走り抜けていくのだ。
ちょっとしたホラーである。
そんなヤマメでも悩み事はあった。
殺せんせーに進路相談に行った時には防衛大学に医療科があると思っていたが、しっかり調べてみると別々の大学だったのだ。
結果スモッグさんの研究所にたまに行くことで医療の勉強をすることとなり、大学は防衛大学に進むのだった。
【防衛大学】〔入学式〕
私は無事防衛大学に入学した。
高校で教官にそのまま陸上自衛隊に任官してはどうかと言われたが、中学時に第一空挺団にお世話になったのでそのパイロットもできるようにしたいと教官に言ったことで教官も感激し、防衛大学に進学する許可がおりた。
もちろん私は航空宇宙工学科を受講し、パイロットとしての訓練と一般的な訓練をこなしていくことになるのだった。
「あれ?ヤマメちゃん。」
意外な人物が大学にいた。
倉橋さんだ。
私はてっきり生物学の方に進学していると思っていたのだが、家の事情で生物学を諦めざる得なかったそうだ。
それでも何かできないかと探した結果烏間先生が空挺出身のことを思いだし防衛大学入学し、航空宇宙工学科を受講することができたそうだ。
久しぶりにあった彼女は昔ながらの明るさと苦労したのだろう、あの頃と少ししか体重が変わっていなかった。
その後も高校時のことを話し合い同じ方向に進むと自分の隣の部屋が倉橋さんだったことに驚きそのまま夜を過ごすのだった。
〔防衛大学の日々〕
私が廊下を倉橋さんと歩いているときのことだった
「・・・似てる。ねぇ君、名前をよかったら教えてくれない?」
とある男性が聞いてきた。
私は疑問に思いながらも
「黒谷ヤマメです。あなたは?」
「!?・・・私は伊丹耀司と言います。いや~あるゲームのキャラクターに似ていたものでつい声をかけてしまって申し訳ない。」
と言ったのだ。
その後私達は彼と色々な話をした。
彼は俗に言うオタクであった。
倉橋さんは男性のオタクに会ったことがなかったようで興味津々に色々な質問をして私達は仲良くなった。
ちょっとした時間や休暇のときに買い物に行ったり、絵を書いてもらったりした。
ふとなぜこの大学に来たのか聞いてみたところ
「いや~大学にいかなきゃな~と思ってどこがいいかと考えたけど見つからなくて・・・それで在学中にお金が出るここにしたんだ~。」
と本当になぜ入れたのか不思議な人物だと思うヤマメだった。
ゲートの伊丹さん登場です。