【学校】〔学園祭1週間前〕
本校舎ではA組とE組のどちらが売り上げが高いかという噂が流れていた。
(学校全体が気合い入ってるな~。私も頑張ろう。)
そうヤマメは思いクラスに行くと、どうやって勝つか殺せんせーを中心に話し合いがおこなわれていた。
「店系の単価は300円まで・・・」
「A組は・・・」
「どうする?」
と中々良いアイデアが出ず皆悩んでいると、殺せんせーが
「E組でしか出せないものを出しましょう。例えばこれ。」
と言ってドングリを取り出した。
殺せんせーはドングリを粉末状に加工して小麦粉の替わりとしてラーメンを作ってはと皆に提案した。
家がラーメン屋の村松君が難色を表したが、他にも裏山で取れる自然薯、木の実、キノコや、プールの後を魚の観察のために水をはっていたため魚が住み着きその魚等を使えば激安でお客さんに出せるとわかり、私達はやる気を出すのだった。
〔11月中旬の土曜日(学園祭初日)〕
私はキノコの仕入れる係を午前中、午後はレジ打ちをすることとなった。
(さて、キノコはどこだ?)
サンゴハリタケ、オオムラサキアンズタケ、タモギタケ・・・
(なんで私が見つけるキノコは形が凄いのばっかなの?1つもキノコらしい形のないじゃん。)
普通のキノコが取りたいヤマメだった・・・
〔午後〕
午前のキノコは忘れ、レジ打ちに専念することにした。
皆にキノコのことで慰められたが傷をえぐられたとしか思えず、その不満を顔にでないようにレジ打ちをしていた。
客の人視点
「いや~美味しかった。さて、勘定をお願いするか。どれくらいになったかな?」
と言って注文表をレジ打ちに見せると、笑顔で電卓を見ずに打ち出した。
その間1秒もかからなかった。
(なんだ!?こんな高速なレジ打ちはじめて見た。)
その日ネットで高速レジ打ち現れると噂になるのだった・・・
ヤマメ視点
1日目が終わり、2日目の準備にはいった。
皆はもう少しお客さんが来てほしいと言っていたが、私はこんな山奥にお客さんが来るだけでもすごいと思うのだった。
〔2日目〕
今日は午前がレジ打ちで午後は接客だった。
(なんだこりゃ!?)
開店前に長蛇の列ができていた。
どうやら昨日客に凄腕のグルメブロガーがいたようで、ネットの口コミで爆発的に広まったらしい。
ザワザワ
「見たことない速さでレジ打ちをする少女がいるらしいぜ。」
「それも楽しみで来たんですよ。」
(昨日のだ!!)
ヤマメが昨日のレジ打ちを思いだし、お客さんを集められたからよしと思う反面、恥ずかしくて顔が真っ赤になるのだった。
〔閉店後〕
(やりきった~。まさか最後までレジ打ちをするはめになるとは・・・。)
お客さんの要望で高速レジ打ちを疲労して疲れきるヤマメだった。
注文表は注文時に接客役の人が紙に書き、その机に置くことになってます。