【学校】〔朝〕
やはりというか、運が悪かった。
岡島君達はフリーランニング中に老人と接触事故をおこし、全治2週間の怪我をしたそうだ。
殺せんせーと烏間先生が昨日あったことをその場に居なかった生徒に話した。
岡島君達は止めた私達に謝ったが、止めきれなかった私達にも責任があるといって頭をあげてもらった。
ただ、連帯責任でテスト前の2週間を授業ではなく老人が経営していた保育所を手伝うこととなった。
【わかばパーク】
早速移動し、保育所に行くと今にも壊れそうな平屋があった。
そこには小学校の頃を連想させるような読書しかしない子や、いじめにあって2年間小学校にいってない子などがいた。
皆で話し合いをし、役割をそれぞれ決めた。
私は平屋の補強をしようという話から建築設計を千葉君とすることになった。
烏間先生の部下で鵜飼さんが建築士の資格を持っていたためアドバイスをもらったが、私は木材の強度計算などをして手伝った。
〔2週間後〕
私達はやりきった。
補強ついでに2階を増築し、子供達が安全に遊べるようにした。
老人に頑張りを認めてもらい、私達は学校にもどるのだが、それはテスト前日のことだった。
〔テスト返却日〕
(さて、どうなったかな。)
〈国語 96〉
〈英語 97〉
〈数学 100〉
〈理科 100〉
〈社会 98〉
〈合計 491〉
〈総合順位 3位〉
(浅野君だけじゃなく、カルマ君にも負けちゃった・・・期末だ。そこで勝たないとな~)
前回と同じ点だったが満足できないヤマメだった。
〔夕方〕
皆で烏間先生のところにいき、今回のことで自分の力に酔ってしまったことを謝りに行った。
「・・・今の君達じゃ高度な訓練はできんな。」
(あれ?空挺部隊に連れて行かれた私は?)
「そこで防衛省からプレゼントだ。」
といって新しい体操服をプレゼントされた。
あらゆる要素が世界最先端の服だった。
(服の繊維を糸で真似できないかな?)
そう考えるヤマメだった。
【家】〔夜〕
糸の強度を最高に上げた状態で触手から出る粘液でコーティングすることで同じような服を作ることができた。
普段着を5着上下セットで作り、実験が成功したことに喜ぶヤマメだったが、そのとき携帯がなった。
トルルル
「はい。黒谷です。」
「スモッグだ。伝えたいことがあって電話をかけた。」
「どうしたのですか。」
「師匠が何者かにやられた。幸い命に別状はないがそちらに行った可能性があるから注意しろ。」
「わかりました。ありがとうございます。」
今後の不安が増えてしまったヤマメだった。