黒谷ヤマメの異世界旅行   作:ゆっくり霊沙

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修学旅行2

【椚ヶ丘駅前】〔数日後〕

あの頃の時間に私は駅の前に立っていた。

横に殺せんせーはいない。

 

「・・・良い傾向だよ。」

殺せんせーは私が居ない時間に私の情報を集めていた。

 

(私の情報なんて出てくるわけが無いのに・・・。)

 

ピコン

《こちら弱音です。プロテクト2.1168の再構築が完了しました。》

 

「お疲れ様~。」

音速は光を超えることはできない。

未来の軍で情報戦用に開発されたバージョン11.5ハクの性能は化け物であった。

殺せんせーがどんなに必死で軍の情報網を探そうとも私の情報は無難な物しか出てこないのだ。

 

「お、モモ早いね。」

 

「ヤマメ先生早すぎっす!!・・・あれ?殺せんせーもいると思ったんすがいないっすね?」

 

パチ

「5、4、3、2、1・・・」

 

「ヌフフ早いですねヤマメ先生。少々私用で遅れました。まだ生徒は来てませんか。」

 

ガシ

「ここにいるっすよ!!」

 

「にゅにゃ!!東横さんいつの間に!!」

 

「ずっと横にいたっす!!」

モモのことを気がつかないのではない。

彼は気がついていた。

話題を変えたかっただけだ。

 

(本体じゃないし・・・知略では劣るけど、総合情報能力ではこちらが上。勝つためにはクラスと烏間先生、ビッチ先生、更に今はいない律とカルマ君が協力して私を上回るかな・・・鋼の結束を作ってよ。・・・モモはそのきっかけにしたいからね・・・。)

すべては陽菜乃に安堵を・・・すばらしい人生を・・・。

 

【新幹線】〔数時間後〕

 

「キングっすか。」

 

「キングとクイーンを使うことが大富豪では大切だよ。8切り、縛り、砂嵐・・・イレブンバック。大切だけどどれもこれも戦術だけ有利になるだけだよ~。」

 

「黒谷先生・・・戦術とか言われてもわからないんだけど・・・。」

 

「千葉君、まぁそうだよね。まぁ結果だけ言うと・・・詰みってことだけどね。」

 

バラバラ

「革命!?」

 

「7777。決まりだよ。」

 

「やることえげつないっすね・・・。」

椅子の下に透明の触手が私の会話を聞いていた。

 

(それで良い・・・それで・・・。)

 

ピロピロ

電話がなる。

 

「ちょっと失礼。・・・はい。」

 

《厄介な人物に目をつけられました。》

 

「ふ~ん。」

 

《学園長です。》

 

『ちょっと貸して・・・。』

 

ボソ

「コード500321」

 

《声帯コード確認。システムに繋ぎます。》

 

『やぁハク元気かな?・・・ヤマメだよ~。ちょっとあなたの思考を彼に貸してもらうから・・・じゃあよろしくL。』

 

《・・・Lです。これよりハクを使ってアシストします。少し行動が派手なので自粛してください。では。》

 

「了解。」


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