「あなたは私の殺し損ねた人間?」
私はその言葉を聞いて不思議に思った
(奇襲する気配をかもしだしながら私に質問するのか~。わからない。)
「ねぇ、答えてよ。・・・私/僕を殺したのは君/あなた?」
「・・・なに?」
「・・・ねぇ顔をよく見せてくれないかな。真っ暗でなにも見えないんだ。・・・僕のスキルでもどうしようもなくてね。」
「・・・死神。」
私の呟いた一言・・・その女性は狂気が溢れだした。
「あなあなあな!?・・・君が僕を/そーなのか。」
(意識が混ざりあって凄いことになってるな~。)
「君を殺して完全な死神となる。・・・そして/お姉さん妖怪だから美味しくないでしょ。」
「・・・死神。なぜその器の中にいるの?あなたがいるべき場所じゃないでしょ。」
「そーなのか・・・=関係ないよ。ワタシは死神。全ての命を刈り取る者。さぁワタシのスキルを見せてあげるよ。」
2つに別れていた意識が1つに纏まってしまった。
私はとり憑いた彼を彼女の体から離すために彼女の意識に語りかけた。
「・・・ねぇ、私と弾幕ごっこしない?あなたのスキルを私に見せてよ。」
「いいでしょう。死神のスキルを体で体験するといい。」
私は浮き上がり、約200年近く研究を重ねた弾幕を放ち始めた。
「さぁ私の弾幕で撃沈するか、私のスペルカードを3枚使わせるか・・・それで勝敗を決めるよ!!」
「ワタシは死神・・・どんなことでも勝つ!!」
(・・・昔の死神はこんなにぶれた考えの持ち主じゃなかったな~。)
ただの狂人となってしまった死神を私は哀れむのだった。
「さぁ始めるよ。」
「ワタシは負けない・・・彼にもあなたも・・・。」
まずは機関銃のように小さな弾を全方位にばらまいた。
(ギリギリ避けられるようにしてるんだからね~。これぐらいで直撃したら楽だけどな~。)
そんなに簡単ではなかった。
当たりそうになると壁を蹴ったかのように垂直移動を繰り返し、私のスペルカードを出すのを待っている。
「スペルカード『紛争跡地』」
私の弾幕は円盤型に変わり、一定時間が経つと無色になり止まる。
「さぁ地雷原にようこそ。」
弾幕は美しさは減少するが勝つことに特化したスペルカードだった。
「ワタシには効かない。」
彼女はクルクル回りながら地雷を的確に避けていく。
「ごめんね。起爆。」
「え?」
彼女の体を光が包み込んだ。
(2発か・・・もう1枚切らないといけないのか。)
「・・・。」
卑怯だと目で訴えてくるが、死神としてその言葉が言えないようだ。
「さて、死神・・・天に戻る時間だよ。スペルカード『黒死病』!!」