(さてと・・・ならだらだら日本で戦う必要はないな。)
「ホフマン参謀総長・・・ヤーパン作戦の発動を許可する。」
「わかりました・・・決行は明後日としましょう。各自仕事につけ!!」
「私は一時執務室に戻るね。」
「お疲れ様です。」
「頑張ってね。」
私はミレニアム軍司令部から退出するのだった。
【ディアモント共和国 政府】
私はヤーパン作戦の概要を見直していた。
《ヤーパン作戦
陽動として南部の赤石山脈付近で攻勢に出る
次に富山県にいる主力部隊で越後平野まで進行
佐渡島の補給を断つことで敵の救援部隊を越後山脈で叩く
救援部隊が来なかった、叩き終わった場合は信濃川沿いを南下し群馬県に浸透
敵は埼玉県に集中すると思われるので、福島県にいるソ連赤軍、自衛隊と合流するため栃木県を攻める
残りは時計回りで茨城県、千葉県、東京都、埼玉県の順に攻める
最後に残った神奈川県を叩き今作戦の終了》
(山が多くて迂回しなくちゃいけないのが不便だな~。たぶん敵将もそれを見切ってると思う・・・クライスト将軍の戦車運用術と副官としてつけたトハチェフスキー、ド・ゴール両将軍の部隊展開能力が問われるね。)
私は日本地図をさわりながら
「最初に日本の中を綺麗にしてよかった・・・たぶん右往左往して日本が陥落してたと思うから・・・。」
と呟くのだった。
〔1ヵ月後〕
枢軸にてヘラス帝国の承認がおこなわれた。
また、火星が2重世界だとわかるとアメリカ達が火星の緑化に成功した表側は人口がいったいどれほどなのか調べるようディアモント共和国に依頼された。
照はこれを承認し、私に上記のことを伝えた。
私も承認し、衛生写真から人数、施設の数を数えると100万人もいないことが発覚した。
(まさかネギは裏の世界を隠したまま独立戦争を始めたの!?・・・どうしようもない馬鹿だったか。そりゃ人口の流出がおこるは。)
私はソーラーシステムの起動を保留にし、律を呼び国家戦略の修正をおこなうはめになるのだった。
〔数日後〕
ヤーパン作戦の茨城県解放までがおこなわれたところで問題が発生した。
火星からの二次作戦が開始された。
場所はインドのデリー、中国の北京、南京、広州、そして・・・ポーランド首都ワルシャワだった。
私は完全にわからなくなった。
火星の連合がなんのために枢軸に戦争を仕掛けるのかを・・・。
すぐに枢軸は火星に宣戦布告をおこなった。
約2日でワルシャワは奪還され、日本でも神奈川県攻略作戦が開始された。
(詰みだ。)
私は仕方がないと、ソーラーシステムの再起動と2重世界でも表面に変化があればもう一方も変化があるとの仮定から再照準がおこなわれた。
(終わりだね。)
私は通常の水爆の約16倍のエネルギーが火星に突き刺さった。