〔冬休み〕
私は寮で雨咲、小傘と第一生存圏計画の書類を読んでいた。
《・地下コロニーを整備完了
・空気発生装置正常に作動
・特殊金属を発見
・宇宙空間のモビルスーツは性能に問題あり、理由は魔力だと思われるため至急機械化を提案
・現在工場と採掘場を建設》
と書かれていた。
「モビルスーツの機械化・・・できると思う?」
「・・・核運用型ガンダムと大型ガンダムなら十分に稼働すると思いますが・・・。」
と小傘が言い
「これまでのザク、ジオング・・・は近代化改装が必要ですね。鬼神兵を使っていたので全自動でしたが、パイロットも必要になるね。」
と雨咲が言った。
(・・・木原が宇宙空間推進エンジンを作ってたな。あれが完成すれば精霊エンジンを全てそっちに換えられるのにな~。)
私は木原の成果待ちという結論を出した。
ただ、これにより魔法より科学技術を発展させた方が良いという結論にも至るのだった。
〔3学期初日〕
光からタカミチが担任から外れることを事前に言われていた私は次の先生がまともなのを祈ったが、光から
「次の先生はタカミチより酷いかもしれません。」
と言われたのである程度覚悟していた。
クラスのみんなも新しい先生がどんな人か想像していた。
ガラガラ
「失礼しま・・・」
入ってきたのは子供だった。
少年はクラスメートの美空と鳴滝姉妹の3人が仕掛けた黒板消し落としに引っ掛かったのだが、少年は魔法使いのようで魔法障壁を消し忘れて一瞬黒板消しが空中で止まったのだ。
(・・・これはまずいな。嫌な予感しかしない。)
私はそう考え、雨咲達も同じ考えのようだ。
「「「えー子供!?」」」
クラスの中で元気があるのと、常識が完全に麻帆良に染まった人達はそれだけの反応で済んだが、千雨なんかは頭痛で机に伏せてしまった。
タカミチがいないときに臨時担任をしてくれていたしずな先生が
「この子が新しい担任よ。さあ、自己紹介して。」
「ええと、あ・・・あの・・・ボク・・・今日からこの学校でまほ・・・英語を教えることになりましたネギ・スプリングフィールドです。よろしくお願いします!!」
「「「キャー、かわいい!!」」」
(スプリングフィールド・・・!?紅き翼のナギの子供か・・・なるほど、通りで訳あり、天才、特殊能力持ちがこのクラスに集められた訳だ。・・・かわいそうに、彼女達は最初から決められたレールの上を進んでいるのか。)
1日目は授業に全くならなかった。
私はストレスで顔が真っ赤になっている千雨に特製の胃痛薬を渡して寮に戻るのだった。