【ラーイシュタット】
数ヵ月ぶりに来たラーイシュタットでは幹部、兵士達全員が出迎えてくれた。
「殺せんせー、第一生存圏計画はいけそう?」
「ぬふふ、できてますよ。その為の今回の数十機のロケット発射でしょ。」
「まずは月、次に木星の衛星群だね。」
「火星ではないのですか?」
「火星は魔法世界その物だよ。いや、火星の表面に作られた見えない世界かな?」
「まぁ、何となくわかりました。」
「じゃあ発射するよ。」
ポチ
数十機のロケットと月面作業員1000名、ポケモン達が宇宙に旅だった。
(宇宙か・・・私は最終的にどんな存在になるのかな?)
ヤマメは自身の終着点を探し始めるのだった。
【麻帆良】〔数週間後〕
ホムラと私は日本に戻り、ドイツでの出来事をレポートにまとめていた。
「ホムラ終わったけど・・・大丈夫?」
「・・・大丈夫。ただ、会ってなかった娘が心配。」
「えーと、ノンナだっけ?」
「そう。・・・イタリア語で祖母を表すけど、母性愛がある子に育って欲しいから・・・。」
「しかし、種族が魔法使いはまだまだわからないことが多いね。私はてっきり子供はできないと思ってたけど・・・。」
「だぶん、光も魔法使いだったから・・・。」
「なるほどね。・・・と、お土産を配ってくるね。」
「・・・わかった。」
私はみんなにお土産を渡すのだった。
〔2学期〕
体育祭や武闘会があったが私は全員参加のもの以外は参加しなかった。
理由は気の訓練が私が満足できる精度にならなかったからだ。
しかし、リボンをしながらでも気を制御できるクラスの相手でも戦うことができるようになっていた。
ちなみに雨咲達も各自で体と技術が鈍らないように訓練し、千雨はエヴァの戦闘訓練に耐えながら念能力を身に付けていった。
〔とある日〕
衣装の納品をしに千雨の部屋を訪れた時に彼女がグラスに水を入れてその上に葉っぱを浮かべ、両手をグラスの脇にかざし発(練)をおこなっていた。
「水見式だっけ?」
「そうだ。エヴァからやっておけと言われたから渋々だがな。・・・ヤマメも見てくれないか?」
「いいよ。」
彼女の水見式を見ていると始めは葉っぱが動き、操作系と呼ばれる系統だと思ったが、蒸発したのだ。
「操作系と特質系・・・。」
「蒸発・・・ヤマメ、何か思い付くか?」
「・・・気になったんだけど、蒸発しても水の水量が変化してないよね。」
「本当だ!?」
「これは水が増えたから強化系、水と何かの物質が化学反応して蒸発・・・いや蒸気ー出したからしたと思うから具現化系だと思う。」
「3つの系統が100%使えるってことか?」
「そうだろうね。あと、特殊系以外の2つは80%だね。・・・あ、契約で強くできるんだよね。どうするの?」
「・・・やりたくはないが、肉体を別の物質にしたり、一部を切断したりしようと思う。」
「服で隠れる場所にしないとね。」
「・・・まぁまだしないがな。」