前話は寺坂君に替えました。
【裏山のプール】
寺坂君が皆にプール内全体に散らばるよう指示をだしたたため、私達は渋々プールに入った。
(プールに薬品を入れてある!?体から力が抜ける!たぶん触手を弱体化させる薬品だ。こんな薬品を寺坂君が単独で手に入れられるはずがない。寺坂君の異常な自信は他の協力者がいるからか。辻褄が合うな。)
水分を多く吸収すれば私の行動が遅くなるためなるべく浅瀬にいることにした。
殺せんせーは余裕そうに寺坂君に質問をしていたが、寺坂君は不機嫌になり、手に持っていた拳銃の引き金を引いた。
その瞬間プールの水を塞き止めていた場所が爆発した。
私は浅瀬のため、すぐに水から上がることができたが、皆は違った。
濁流に流され、必死に水から出ようともがいている姿が私の目に映った。
(いくら寺坂君が暴力的でも死者を出すようなことはしないはず。現に寺坂君は何がおきたかわかってないようだし・・・今はそれどころじゃない!)
殺せんせーはすぐに流された皆を助けていったが、木上や、岩の間にいる人を手助けして、さらに安全なところに移動させた。
しかし、原さんが枝の先にしがみついていて下手に助けようとしたら下に落ちてしまうため、手がだせなかった。
殺せんせーは流された皆を全員助けだしたそのとき、触手による攻撃で、殺せんせーを水の中に叩き込んだ。
(シローとイトナがこの計画の主犯か・・・何とかして殺せんせーを助けないとな。力が入らないってこんなにも辛いのか・・・この薬品の特効薬を作らないとな。)
どう助けようか考えていると、カルマ君が思いついたようで、寺坂君の服が昨日と同じだったため対触手ガスがまだついていると考えたようだ。
その服で、イトナ君の触手を掴みイトナの行動を制限する作戦だった。
寺坂君がイトナの触手を掴む役を体をはってやりきり、無事作戦は成功した。
これにより形勢が逆転し、殺せんせーが有利になった。
勿論私達が何もしないことはなく、イトナ君の触手に水分を加えて動きを遅くすることに一役かった。
不利を悟ったシローがイトナ君を呼び、撤退していった。
その後寺坂君もクラスの皆と和解し、再び楽しい暗殺教室が始まった・・・
【家】〔夜〕
(対触手ガスや、対触手弱体化液か。こんな薬品がポンポン出てくると不味いな。触手にこれらの耐性をつけることが今後の課題だな。それまでは鎮静剤と特効薬で我慢するしかないか~。)
世界の化学力の底力を痛感するヤマメだった。