〔麻帆良祭数日前〕
麻帆良祭・・・一説には1日で2億6000万円もの金銭が動き、3日間で数千万円稼ぐサークルもあるり、去年の2000年度には45万人もの入場者だったほどの大イベントである。
今年はさらに総理大臣も教育視察と名目で麻帆良に来ることとなっていた。(実際は照がヤマメにスキマ妖怪の手帳を渡し、連絡をできるようにするためだったが・・・。)
麻帆良祭2週間前からは中学は午前で終わり、残りは各自麻帆良祭の準備となっていた。
私は数日前から作っていた綿の布を服にしたり、千雨から頼まれて作った衣装を納品したり、麻帆良祭のパレードに使う衣装を作ったりして過ごすのだった。
〔麻帆良祭前日〕
学校では翌日のリハーサルや、学生用の出し物が始まった。
私はこの日のために作ってきた大量の服をクラスのバザーで売り出した。
(売れる!!売れる!!)
すぐに人気商品となり大量に売れていった。
前日でこれなのだから明日の本番はさらに売れることを予想するヤマメだった。
最終的にこの日ヤマメは約15万円を稼ぎ出すのだった。
〔麻帆良祭初日〕
私は早朝からランニングをし、今の全力を出せる状態にしていた。
(いよいよか・・・。)
私がエントリーした大会は優勝賞金80万円の大会で色々ある武道大会の中では上の中くらいの規模で、午前にバトルロワイヤル形式の予選がある。
私は仮面を被り、選手控え室に移動した。
【選手控え室】
中にはこれから戦う選手20名が精神統一とストレッチをしたりしていた。
全員男性だったため、私は椅子に座ってゆっくりと読書をした。
『これより予選第3試合が開始されます。選手の皆さんはステージに移動してください。』
(来た・・・。)
私は他の選手同様にステージに移動し、試合開始の合図を待った。
「試合開始!!」
審判の合図とともに全員が動き出した。
私は前にいた選手を居合い拳で気絶させると、後ろから絡み付いてきた選手を柔道技で投げ飛ばして場外に落とした。
予選には気を使う選手がいなかったので私の圧勝という形で予選は終了した。
〔予選後〕
本選は3日目なので私は茶道部の場所に移動した。
【特設の茶会場】
私はエヴァと茶々丸の3人で茶道をおこった。
「結構なお手前で・・・。」
茶道をしながら私はエヴァに特殊な手話で会話をおこなっていた
《エヴァ、調子はどう?》
《最悪だ。》
《だろうね・・・まぁ、ちょっと聞きたいのだけどいいかな?》
《なんだ?》
《エヴァは仙人はいると思う?》
《仙人・・・私がお前と会う前に日本の長野でいたなそんなやつも・・・。》
《素材を見つけた。育ててみようと思うのだか、エヴァも協力してもらえないか?》
《暇潰しにはなるだろ。そいつの血で取引だ。》
《後払いになるな。まだ人間だからね。》
《まぁ、いいだろう。他にもあるのか?》
《照が来た。》
《あの小僧がか。今じゃ総理大臣か。》
《会ってみる?》
《いや、やめておく。》
《その照から手帳を借りるんだけど、その時に結界に魔法が反応してしまうんだけど・・・。》
《探知機のような役割は私だ。見逃してやるから代価を寄越せ。》
《今度服を持っていくのと、来年の花粉用に特殊な調合をした薬を持ってくよ。・・・本当は手術の方がいいんだけどね。》
《真祖の体はこういうのに融通が効かん・・・まぁ、もう少しの辛抱で魔法を使った予防もできるようになるがな。》
《・・・さて、茶々丸経由で超たちに不審に思われる前に帰りますか。》
《いつでも茶くらいなら飲ましてやる。》
《ありがとう。》