【持ってきた小型魔法球内】
〔完全なる世界幹部との戦闘から数週間後〕
私は照と光、ホムラのタッグの模擬訓練を見ていた。
なぜ照が2人を相手にしているかは、それだけ強くなったからだ。
(前までは数分かけて座標を固定してからスキマを開いていたのに・・・今じゃ瞬時に巨大なものでもスキマで飲み込めるからな~。)
照の戦闘方法は周囲に弾幕を展開しながら空中を高速で移動し、スキマで敵の攻撃を吸収、反撃し、スキマの中に備蓄してある魔方陣で強力な一撃をスキマ経由で相手の視覚外から攻撃してくるのだ。
私はレーザーや触手で突破口を開けばいいが光やホムラの様に時間を止めたり、超火力の魔法を連発できる者でも2人でやっと対等に戦えるほどだった。
「座標確認、千の雷削除!!石化の霧削除!!雷神の槍削除!!闇の射手10007削除!!全て反転!!」
全ての攻撃をスキマで吸収した後の反転は魔理沙の27倍ファイナルマスタースパークのさらに数倍の威力となって光とホムラを襲った。
これに備え、光とホムラは何重にも魔法障壁を展開し、これを防いだが、スキマから近接攻撃で強力なストレートとアッパーを喰らった光とホムラは気絶した。
「神!!やりました。2人相手に勝てましたよ!!」
(・・・あの役を照に任せようかな。)
「照、まだ政治や法律を勉強してる?」
「もちろんです!!」
「ならこの戦争後に照の父親の二集院と協力して日本の首相になれ。数十年かかってもいいからね。」
「わかりました!!」
ヤマメは自身の次なる理想のために動き出すのだった。
〔さらに数日後〕
新聞でなぜか紅き翼が連合から反逆者として指名手配を受けていることを知り、少し様子を見に照、光、ホムラを連れて行くことにした。
【紅き翼の隠れ家】
そこにはなぜか帝国の第3皇女がいたのだ。
陰から見ているだけのつもりだったが、少し接触することにした。
気配を現すと紅き翼のメンバー達は警戒したが
「いや、今回は戦闘が目的じゃないよ。」
と言って、すぐに戦闘になることはなかった。
「・・・あれ?オスティアの姫様もいるじゃん。豪華なメンバーだね。・・・ヘラス帝国第三皇女テオドラ様、なぜこんなところに?」
「おぉ、旧世界の強国のトップのクロタニ・ヤマメだったな。妾は停戦交渉に行ったんだか、捕まってしまったんじゃ。しかし、こやつらが助けてくれたんじゃ!!」
「クロタニ・ヤマメ!!大ドイツ共和国の元指導者じゃないか!!」
と近衛詠春と呼ばれる男が叫んだ。
「それを知ってどうなる?・・・まぁいいや、私はそろそろこの戦争から離脱するし・・・。」
「どういうことだ?」
とわざとらしくガトウが話を合わせてきた。
「傭兵契約だからね。終戦も近いなら私達は活動を停滞すし・・・まぁ帝都にいるからテオドラ様もこちらに来ますか?」
「・・・少し時間をくれないかの?」
「いつでもいいですよ・・・ならこれを。」
「なんじゃ?」
「いつでも呼び出しできる魔方陣が書かれた紙です。テオドラ様が帰還したいと念じれば私が来るので・・・。」
「わかったのじゃ!!」
「では。」
グニュン
私はスキマで移動するのだった。