〔プール開きの日〕
(毎年思うけど何なのこの暑さ・・・地底では四季に関係なくほとんど一定の気温だったからな~。て、そう考えるとよけいに暑く感じちゃった。皆もやる気がおきない感じだな~。こういうときに殺せんせーはいいな~涼しいところにすぐ行けて。)
皆もそう思っていたらしく殺せんせーに助けを求めたがマッハ20でもできないことがあると言って断ったが、それでも私達が辛いことを感じ、裏山の小さな沢に涼みに皆で行くことになった。何故か水着を持ってくるように言われたが・・・
【裏山の沢】
殺せんせーについていくとそこにはプールがあった。
殺せんせーが昨日のうちに作ってくれたようだ。
この日ほど殺せんせーを尊敬した日はなかったが、すぐにそんな気持ちも無くなった。
ピー
「木村君プールサイドを走ってはいけません。」
ピピピー
「ヤマメさん高いところから飛び込んではいけません。」
等々色々なことを注意されたのでありがたみが無くなってきたころ、倉橋さんが殺せんせーに水をかけたときに殺せんせーが悲鳴をあげた。
殺せんせーの触手が水を吸いとって膨らんでいた。
動きも若干遅くなっていた。
(頭が膨らんでたのは水分を頭に集中させることで触手の動きが遅くならないようにしてたのか。よかったー糸で私の触手を防水処置しておいて・・・ん?待てよ、水分を集中させることができるのならそれにエネルギーを加えたら高速で水を飛ばせるんじゃ・・・!エネルギーは妖力で光にするのを別のエネルギーに変換すればいける。)
新しい札をてに入れる手がかりを閃き、自分の世界に行くヤマメだった。
現実に戻ると何やら片岡さんが中心となり、水中暗殺の計画をたてているようだ。持ち前のリーダーシップを発揮して皆をまとめあげていた・・・
【竹林】〔夜〕
(早速実験してみますか。)
触手から水分を飛ばす実験をしてみた。
結果として、1本の触手にイトナの触手を少し組み込み、イトナの触手をもとからあった触手の中に入れることで管をつくり、5秒間ならふやけることなく水を高速で飛ばすことができた。
しかし、現実的に体内の水分を発射すると、私が干からびてしまうため、腰のあたりに、水筒をぶら下げておくか、触手を変換させて糸を触手内部に組み込んで水が漏れないようにし、水袋と呼べばいい場所を一時的につくり、その中に水を入れることで水問題を解決した。
(思ったよりは使いにくいけど場所を選べば強力な武器になったな~。)
久しぶりに成果をあげたので喜ぶヤマメだった。