〔1944年1月〕
吉報がヤマメの元に届けられた。
《ルーズベルト大統領死亡
副大統領の白人至上主義のトルーマン氏が大統領に就任
枢軸との講和を目指すと就任演説》
(やっとか・・・こちらからも電文を送らないとな。)
「ゲッベルス、トルーマン新大統領に打電、講和会議をニューヨークでおこないたいと。」
「大統領!?敵の主要都市でおこなうのですか!!」
「そうだよ。私が直接行く。・・・他人だと強硬になる可能性もあるからね。大陸横断同盟の国々にも講和内容の確定をさせるように言ってきてね。」
「・・・わかりました。」
「ヒトラーは国内に戦争終決に動くことを強調して。シャハトは経済界で騒いだら黙らせて。ホフマンは万が一交渉決裂後の行動をお願い。」
閣僚達は各自動き出すのだった。
【ニューヨーク】〔5月〕
大陸横断同盟の代表団が結成され、ニューヨークの講和会談に望んだ。
講和の席には連合の主要な国の代表が集まっており、そのまとめ役がトルーマン大統領のようだ。
「よろしく。」
「よろしく。」
私とトルーマン大統領が握手して会議は開始された。
連合側はチェコスロバキアやルーマニア等の国々の解放と植民地の独立、軍の縮小を求められたが、私はアジアの植民放棄、段階的自由経済で妥協させた。
自由フランスはごねたが、戦力もなく、国民からも見捨てられている政府に私達は賠償要求をちらつかせるとすぐに黙った。
最後に戦争の責任者問題に元フランス大統領の初音ミクと故人のガムラン将軍が上げられた。
これアメリカも賛成し、初音ミクはこの後処刑されることが決定した。
また、秘密条約として私の引退も交渉に使った。
「私は若いように見えますが、もう体の限界です。首相のヒトラー以下閣僚も歳で数年で引退するのはどうですか?」
と・・・。
同盟国側は動揺したが、後2年で引退することを会議で約束した。
〔5月/24〕
戦争終決宣言を発表した。
これにより約4年間の戦争がついに終わり、人々は平和を喜んだ。
【ドイツ政府首脳室】〔9月〕
明日には内閣の期限切れで閣僚の殆どが引退することとなっていた。
「みんな・・・お疲れ様。」
私は閣僚に一人一人声をかけていき、最後に工業大臣で若いシュペーアにこう言った
「シュペーア、私が引退したら君が大統領になってもらう。私の正当後継者のようになるから覚悟してね。」
「・・・まだ私は胃痛と戦わないといけないのですが・・・わかりました。やりましょう。」
こうして戦時内閣も終わり、新内閣に変わるのだった。
そろそろ第4章が終わります。