【竹林】〔夜〕
(私はそんなに影が薄くなっていたんだ。最近近くにいても気づいてもらってないことが多かったからまさかとは思ったけど本当だったとは・・・何かインパクトのあることをして存在感を出さないと!!)
しかし現状で切り札を切る行為は悪手なので別の方法を考えながらナイフの特訓をしていた。
(手詰まり感があるな~誰かから教えてもらった方が上手くなれそうだな~。しかし、銃も使えるようにしたいしな~。烏間先生だけに教わってる状態だから、他の人の意見も聞いてみたいんだよな~。)
そんなことを考えていると閃いた。
(何故暗殺道具にナイフと銃と決めていたのだろう。もっと生活で使うシャーペンの先を対先生物質にして、偶然を装って刺したりすればもっと効率的に殺せるじゃん。)
すぐに家に帰り、律さんに連絡をして一部対先生物質の文房具の製作を依頼するのだった。
【学校】〔次の日〕
律さんに頼んでおいた物を作ってもらい、手に馴染ましていると、何故かビッチ先生とロヴロ氏に狙われている烏間先生がいた。
体育の時間に皆に理由を話してくれた。
「ビッチが勝てばE組で教師を継続し、ロヴロ氏が勝てば違う人物を送り込むそうだ。」
「勝利条件は私に対先生ナイフを1回刺すことだ。」
ビッチ先生がいなくなったら嫌なのでビッチ先生を応援するヤマメだった。
〔昼過ぎ〕
ビッチ先生が烏間先生を刺すことに成功し、E組に残ることとなった。
私は皆がビッチ先生にお祝いの言葉をかけているときに、ロヴロ氏と接触した。
「放課後に少しよろしいでしょうか。」
「・・・わかった。」
そう言ってもらった後に、私もビッチ先生にお祝いの言葉をかけるのだった。
〔放課後〕
「で、私に何か用があるのかい?昨日のお嬢さん。」
(気がついていたんだ。よかった~)
「は、はい。ナイフの技術を見てもらいたくて。」
「烏間に聞かないのかい?」
「烏間先生にも聞くのですが、他の人の意見も聞きたくて・・・」
「ほう。どれ、見せてみなさい。」
「はい。」
そう言って私は対先生ナイフの型を見せた。
「次は私に当てて見なさい。」
私はロヴロ氏にナイフを振るった。
数回かすることは出来たが、致命傷となるのは、当てられなかった。
ロヴロ視点
(うまい。この子は他の子のように人を殺ることにためらいがない。人を殺ったことがあるようだが、調べても殺人経験がある子はいなかった。となるとこの子はとても戦闘に向いているな。ただ、暗殺ではなく真剣勝負や、乱闘の方が強くなるタイプだな。)
「筋はいい。たまに来るトリッキーな動きで攪乱するのが特にいい。たまに稽古をつけてあげるからこの調子で頑張りなさい。」
ヤマメ視点
「はい。ありがとうございました。」
褒められてうれしくなるヤマメだった。