黒谷ヤマメの異世界旅行   作:ゆっくり霊沙

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魔法使いの世界の入り口

【ラーイシュタット】〔2/5〕

私はとある地図を幹部全員で見ながら話し合いをしていた。

 

「魔法使いがいたことだけでも頭が痛いのに、その国が別世界にあるとは・・・。」

ホフマン准将は世界地図にある魔法使いの世界に繋がるゲートの位置を指差していた。

この地図が完成するまでの経緯は、イギリス軍捕虜から魔法使いの国があることがわかった頃からグレーナーのユダヤの友人達に私からお願いしたのだ。

数年かかったがこうして地図が完成したのだ、

 

「しかし、イギリスが魔法を秘蔵できた訳がわかった。知らないと、知っているでは情報量で負けてしまいますぞ!!それなら今回のことは吉報だと思いますぞ!!」

とアームストロングが発言した。

 

「・・・大英帝国が世界帝国と呼ばれる原因はこれか・・・なるほど、歴史的強国は全てゲートを抑えてるのだな。」

とトハチェフスキーが言い、魔理沙が

 

「確かに・・・ロシアの南下政策を嫌う原因もたぶんこれなんだぜ!!」

と言った。

ゲートの位置がイギリス本国、エジプト、南アフリカ、カナダ北部、アメリカ、日本、中国の上海、イラク、インド、ブラジル、イタリア、オーストラリア、デンマークにあり、ほとんどがイギリスの植民地、友好国だった。

この事実に、イタリアとデンマークの戦略的重要性が増加し、どうにかして北欧との関係改善を模索するために集まったのだ。

結果、幹部の1人で私に忠誠を誓っているカール・グスタフ・エミール・マンネルヘイムがフィンランドに派遣された。

彼には、フィンランドを中心に、北欧4カ国で同盟を結ぶように指示を出した。

 

〔2/6〕

グレーナーが解任され、後任はゼークトがついた。

彼には第十一軍時代にお世話になり、私のミレニアム軍のような組織をつくってドイツ共和国軍の育成を進めると私に手紙が届いた。

解任されたグレーナーはラーイシュタットで鉄道顧問となり、地下鉄網の整備に力を入れるのだった。

 

【ベルリン兵站局】〔3/12〕

参謀本部をヴェルサイユ条約で禁止されていたため、兵站局と呼ばれるところが軍の中心となり、ゼークトは兵站局長と呼ばれていた。

そのゼークトに私は呼ばれて、ベルリン兵站局に来ていた。

ゼークトは私が到着するなり、兵站局の幹部を集めて、ドイツ共和国軍の10万人の兵士をどのようにすべきか意見を聞いてきたので、私は

 

「・・・10万人全てが下士官クラスに戦争の時になれるようにした方がいいですね。また、小数精鋭主義にするしか今のドイツ共和国軍に未来はありませんよ。」

と言った。

ゼークトも私と同じ意見のようで、幹部達に小数精鋭主義に軍の体制を改良するように指示を出した。

ゼークトからお礼を言われて私はそのままベルリンのホテルで一泊するのだった。


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