黒谷ヤマメの異世界旅行   作:ゆっくり霊沙

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海軍との接触

【ラーイシュタット】〔1920年1/15〕

私はグレーナーに連絡して海軍の若手士官をこちらに送ってほしいと頼み、イタリアで首相となったムッソリーニに航空機と潜水艦に詳しい海軍の転生者士官を教官として送ってほしいと電話で頼み込んだ結果、イニーゴ・カンピオーニ(中の人は元海上自衛隊艦長)が送られると言われた。

 

〔1/21〕

イニーゴ・カンピオーニ中佐がラーイシュタットに到着し、私が直接出迎えた。

 

「イニーゴ・カンピオーニ閣下、よろしくお願いします。」

 

「閣下なんて・・・ヤマメ閣下の方が前世でも、今世でも階級は高いじゃないですか。」

 

「まぁ、教えてもらうのはこちらですから・・・。イニーゴ・カンピオーニ中佐に見てもらいたい物があるのですが・・・いいですか?」

 

「ん?なんですか、ヤマメ閣下?」

私はイニーゴ中佐を連れて地下ドックに連れていき、量産潜水艦UⅡ型を見てもらった。

 

「これは!!末期のナチスドイツの潜水艦じゃないですか!?」

 

「量産型でスペックはこちらです。」

 

「え!?この魚雷は・・・。」

 

「特殊魚雷シクヴァルと量産型追尾魚雷TⅢですね。」

 

「ヤマメ閣下・・・誰がこれを造ったのですか!?」

 

「雨咲と小傘と木原だね。」

 

「・・・突っ込むを諦めました。私はあなたと戦う気はないと先に言っておきますよ。」

 

「私もイタリアとは戦いたくないよ。今度技術交換で石炭液化技術と諸々を渡すから食料と農業用重機の技術をちょうだい。」

 

「今度の会合で話しておきますよ。・・・で私は結局何をすれば良いのですか?」

 

「うちの2人の海軍中心人物がいるからその2人に空母と潜水艦の運用を教えるのと、共和国海軍から若い士官が数人来るからその人達も一緒に教えて。」

 

「わかりました。」

 

「あと、空母の研究をお願いしたいな~アングルド・デッキ付きの。」

 

「・・・それと交換で石炭液化技術くれませんか?」

 

「まぁ良いけど・・・特許はこっちが先にとるよ。」

 

「それは仕方ないですね。先払いで研究と設計図を書き残しておきますよ。」

 

「ありがとうございます。」

こうしてイニーゴ中佐は近代海軍の教育をおこなった。

 

〔1/28〕

少し後に到着した海軍士官達(代表はレーダー大佐)は彼の近代海軍についてで、戦艦の役割を聞いていたが、イニーゴ中佐は

 

「我々イタリア海軍では予算の都合で空母に予算を全振りした。ドイツ共和国海軍では戦艦も空母も建造禁止だから、大型輸送船を大量に造って、戦時に空母改装をおこなうことを進める。」

と言った。

これにレーダー大佐は驚愕し、後日総合商社に大型輸送船の発注が海軍からくるのだった。


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