黒谷ヤマメの異世界旅行   作:ゆっくり霊沙

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イギリス軍の攻勢

【ジークフリード線司令部】〔10/10〕

この日、援軍で約80万人が到着し、指揮下が約160万人となったのだが、もうひとつイギリス軍の攻勢計画書が私達に送られてきた。

 

(・・・敵はついに戦車の一斉投入をしてくるか・・・!?なら第二線までを放棄して第三線を厚くしておくか・・・。)

万が一に備え私はジークフリード線の主力を第三線に下げ、カンブレーで指揮を執っているLに厳重警戒を命令した。

 

(・・・司令部の位置が悪いな。少し北部に移すか。)

ジークフリード線司令部も北部に移動するのだった。

 

〔11/11〕

Ⅰ号Z型戦車800両と第一世界大戦級戦車200両をLに全て任せる。

そして・・・

 

〔11/19〕

Lから電話がかかってきた

 

「敵の暗号の傍受に成功しました。・・・予備戦力をこちらに送ってください。」

 

「わかった。新田光義の第一軍約10万人をそちらに送る。・・・頼んだよ。」

 

「了解・・・しました。」

しかし、すでにイギリス軍は進行を開始していたのでLの第二軍で戦うこととなった。

イギリス軍は複葉機で第二軍の司令部を攻撃してきたが、88mm砲で半数が打ち落とされ、たいした被害を受けなかったが・・・

 

〔11/20 朝6時〕

敵の戦車約400両が一斉に進行を開始し、瞬く間に第一線を突破されたが・・・第三線で一部を除き防ぐことに成功し、この時Ⅰ号Z型戦車とイギリス軍戦車が初めて戦ったが、Ⅰ号Z型戦車は損害はなく、イギリス軍戦車は約7割りを喪失(砲撃による撃破が3割り)し、イギリス本国では戦車不要論がこの後吹き荒れることになる。

突破された部隊も援軍に来た第一軍の集中砲火により壊滅し、ジークフリード線は7日間の防衛に成功した。

 

【参謀本部】〔11/29〕

ジークフリード線の防衛戦の報告をしに行った時のことだった。

私は最近グレーナーを見かけないと思い、ルーデンドルフ閣下に訪ねると

 

「彼は業績がよくなかったから東部戦線に送ったよ。」

 

「と・・・東部!?ロシアは講話したじゃないですか!!」

 

「万が一だ。ソビエトの守りに彼がちょうどよかったからな。」

 

(ダメだ・・・ルーデンドルフ閣下はかつての鮮明さを失ってしまった。)

 

「・・・なら、私にください。ミレニアム軍集団が膨張したため、上官不足なのですよ。」

 

「フム、なら彼には少将に降格したうえで送る。あと、今度の攻勢にはミレニアム軍集団以外から出すがいいかね?」

 

「わかりました。」

数日後にグレーナーが到着したが、彼も私もルーデンドルフ閣下に失望し、表向きの総司令官である、ヒンデンブルク参謀総長に連絡をするようになるのだった。


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