【参謀本部】〔9/2〕
私は会議でイギリス軍の攻勢について士官達と話し合っていた。
ここで士官達は女である私を甘く見ていたようだが、防御重視や出血作戦をルーデンドルフ閣下に提案したことで、ある程度は有能と思われたようだ。
〔11/2〕
なんとかイギリス軍の攻勢を頓挫させたルーデンドルフ閣下は軍の方針を発表した。
現在は消耗戦と呼ばれる正面からの殴り合いをしていたが、ルーデンドルフ閣下は防御重視の攻勢は組織的な大規模に変更し、攻勢戦術に浸透戦術を起用した。
さらに参謀本部内の人事異動もおこない、有能な士官が本部に集まり、軍内部の派閥争いもなくなった。
(・・・良い意味での独裁体制だな。)
ここにルーデンドルフ体制が完成し、グレーナーの手腕と私の寄付によって今年の冬は食料問題もだいぶ良くなったので戦闘能力が着実に上がるのだった。
〔12月中旬〕
イギリスでは内閣が変わり、首相にロイド・ジョージとなり、最初の世界ではチャーチル並に有能な政治家として知られる巨星が現れ、フランスでは参謀総長が変わり、最凶のニヴェルとなった。
(・・・さて、そろそろ彼を解き放つかな?)
「ルーデンドルフ閣下、レーニンをロシアに送りましょう。私が列車を用意します。」
「・・・うむ。そうだな・・・頼む。」
「わかりました。」
ここにレーニンロシア国内に移送計画が開始された。
【スイス】〔12/26〕
この日にレーニンを地下鉄に乗せてロシア国内に移送させた。
「同志レーニン。同志トロツキーから聞いていると思いますが・・・。」
「あぁ、即時講和を実現するのと、すぐに臨時政府の乗っ取りをする。幸い同志トロツキーがソビエト代表だ。臨時政府の乗っ取りは簡単だろう。」
「・・・頼みますね。」
私は彼と握手をした後、ミレニアム管理の列車が出発するのだった。
そして・・・
トロツキー視点
【ぺトログラード(サンクトペテルブルク)】〔2月〕
(私は前世がある。前世ではスターリンに負けたが今度は必ず勝つ。その為に私は前世で後半から付き合った同志レーニンと最初から手を組み、社会民宿労働者を掌握し、今ロシア内・・・いや、社会主義者に私を知らないものは居なくなった。また、今世は人付き合いにも気をつけた。前世では余計な発言で敵を多く作ってしまったからな。・・・さて、準備は整った。始めるか。)
1917年のロシアは例年よりも雪が積もり、交通は戦争で忙しいのにも関わらず、度々ストップしてしまった。
これにより大規模なデモが発生し・・・運命の3月10日にデモ隊が憲兵に射殺され、再び血の日曜日となった。
これにより二月革命が勃発し、憲兵や軍も革命に参加し、すぐさま臨時政府が成立した。
人民から人気があった私は臨時政府の閣僚となり、戦争終結を言ったが、他の閣僚は慎重派だった。
(予想通りだ。だが・・・。)
私は秘密裏に将校の協力を取りつけ、赤軍を設立し、帰ってきた同志レーニンと共に臨時政府を襲撃し、権力を集中させた。
皇帝陛下と家族は4女以外捕まえることに成功し、取引の結果3分の2の資産をソビエトに寄付する代わりに冬宮での生活を約束させた。
4月にはドイツと現状維持の講和に成功し、ロシアは戦争が終わった。
(さて、反革命派の残党を潰したらよりよいロシアを作るか。)
5月に反革命派の鎮圧に成功し、同志レーニンを国家元首に、私は首相のような立場に立ってソビエト社会主義共和国連邦を成立させるのだった。
ロシア暦で3月は2月でしたので二月革命と呼ばれています。
内戦で弱体化しなかったソビエトの爆誕