〔11/21 夜〕
(・・・まだ私達の戦いは終わらないよ!!)
「通信兵!!東部方面司令部に打電!!我、これより包囲から脱出する。許可を!!」
「打電完了しました!!」
「返信が来ました!!断固として脱出せよ!!」
「全軍脱出準備!!」
「予備25軍団準備完了!!」
「ミレニアム独立軍団火力支援中隊に連絡!!ラーケテⅠと燃料気化爆弾発射用意!!突撃隊に例の車両を配備せよ!!しんがりを任せることになると!!」
「準備完了しました。」
「・・・これより私達は全ての兵士が歴史に残るだろう。ドイツ軍の最精鋭として!!突破作戦開始!!」
ラーケテⅠの独特な発射音とともに作戦が開始された。
ロケット弾と燃料気化爆弾によりロシア第二軍団はパニックに陥った。
爆弾が来たと思ったら、砲弾が光だし、気がつくとまわりは傷ひとつないのに死んでいるのだから・・・。
これにより前方の障害は取り除かれた。
後方からロシア第五軍救援部隊が襲いかかったが、撤退に参加していた捕虜をドイツ軍と勘違いして、数の多さに士気が下がっていた。
さらに秘密兵器・・・Ⅰ号Z型戦車150両の登場で集団パニックに陥った。
鉄の化け物が味方を砲弾で吹き飛ばし、キャタピラで潰していくのだ。
大砲で撃破しようとした部隊もあったが、砲弾は装甲で弾かれて意味がなく、逆にⅠ号Z型戦車に集中砲火を喰らって、地図からロシア第五軍救援部隊は消滅した。
〔11/24〕
私達は安全地帯に脱出を完了させた。
迂回部隊の損害は3000人(死亡500人ミレニアム損害なし)にとどまり、捕虜約3万人を連れてくることにも成功したのだ。
【東部方面司令部】
「ミレニアム独立軍団司令クロタニ・ヤマメただいま戻りました!!」
と言うと司令部内の参謀達は喝采を上げた。
ヒンデンブルクさんは
「よくやってくれた!!これは100年に1度おこるかわからない快挙だ!!」
と私の両手を握ってそう言い、ルーデンドルフ閣下は
「これで東部方面は安定した。我々の勝利だ。」
と熱く語った。
この一戦で私とルーデンドルフ閣下の名声がさらに高まった。
この戦いをドイツでは、東部の奇跡と呼ばれ、ロシアでは悪夢とされた。
さらに私は電文で皇帝陛下から大佐の地位と大十字勲章を授与された。
最後に、ルーデンドルフ閣下から
「君は私の右腕だ!!」
と呼ばれるようになり、浸透戦術が東部方面軍で正式に採用された。
ただ、ヤマメは喜びの半面、頭痛になっていた。
(捕虜1万人どう振り分けよう。)
と・・・。
史実ネタで本当にドイツ軍は世紀の大脱出しました。