黒谷ヤマメの異世界旅行   作:ゆっくり霊沙

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ラーイグラードにて 2

【ラーイグラード】〔翌日〕

部下に農村の教育をお願いし、私はまともに使えるようになった妖力で通常弾を作ってお手玉等で制御訓練をしていた。

 

(・・・今の私なら妖怪の賢者以上の妖力があるもんな~。後は、神力かな?まだ使ったことはないけど・・・実験して調べないとな~。)

 

〔夜〕

ミレニアムの全員を集めて妖力の測定をおこなうと、小傘と雨咲は鬼並みの妖力で、他の団員も大妖怪に成り立てくらいの妖力を保有していた。

小傘は元々妖力で、雨咲は私が少し教えていたのですぐに妖力を操ることが出来たが、残りは妖力の基礎的なことから教えなければならず、私が全員に教えるはめになった。

ここで質問に出たのが

 

「弾幕を殺傷用に変更した方が今後はよろしいのでは?」

とのことだった。

 

「・・・考える余地はありそうだね。」

と言って私は暇な時間に研究すると心に決め、全員に妖力での訓練を命令してその日は眠るのだった。

 

〔翌日〕

私は今までの人生?から弾幕の効率的運用を考えた結果、およそ3つのタイプに分かれていることを発見した。

1つ目は、通常弾優先戦術で、大きさと形が違うものの色々な場所で使え、1対多数でも戦えるので私的には一番良いと思っていた。

さらに弾は弾丸のように先がとがっている方が効率的だとも結論をだした。

2つ目は、追尾弾優先戦術で、移動目標にぶつけるのには良いが、前衛を護ることができる場合と使用が限られてくると考えた。

3つ目は、ビーム優先戦術で、出力が大きいためガス欠になりやすいが、線で奥まで攻撃できるのが良い点だ。

この3つが基本となり、私は各自自分にあった弾幕を創るように指示した。

 

【学校】〔数日後〕

私は教室で少年たちに計算を教え終わり、教室を出ると廊下でロシア系の少女が男の子にいじめられているのを見つけて

 

「君達は何でその子をいじめているの?」

 

「あ、先生!!だってこいつロシア人のハーフなんだ」ぜ!!」

 

「・・・人種は関係ないんだよ。君達は同じドイツ語を話すドイツ人だよ!!血がなんだ、そんなことより、より良いドイツを作ったり、自身が金持ちになれるようにお互いを知り、お互いを高め合うことが大切だと思うけどな。」

 

「・・・その通りだ!!」

後ろからフランソワさんが話に入ってきて

 

「優秀な人材は、どんな民族でも現れるものだ。それを開花できるかは周りと自分しだいだ!!いじめをするなら勉強して偉くなってから誇ればいい。今はそんなことをするときじゃないだろ!!」

と言ったのだ。

 

(フランソワさんの心ではドイツが強く、誇らしければどんな人が住もうと関係ないんだな~。)

そう思うヤマメだった。


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