黒いガス
ガスが私達を包み込むと私達は意識を失った。
ヤマメはこのとき
(転移・・・に似てるけど・・・う!?)
そこで記憶が途絶えた。
【???】〔???〕
体が凄く軽いと思い、私は起きると周りの皆も起きたようで、不安そうな顔をしていた。
私は窓を開け、外に出て星を監察した。
(・・・月の形が上弦の月がいきなり満月になってる・・・。)
私はこのとき異世界にまた飛ばされたと確信し、すぐに集会を開いた。
(前のような失敗はしないようにしないと・・・。)
始めに出た意見が調査で、次は現状維持だ。
私は調査を選択し、私、シュレディンガー、マチスを連れていくことにし、その他は雨咲が指揮することになった。
〔翌日〕
3人でラーイグラードから出ると、なにもなかったはずなのに農村があった。
私はその農村の農民に話しかけてみると
「あんた達はどこから来たさね!?あんな山奥にすんでるさねか?」
彼はドイツ語で地方特有の訛りがあったが、その訛りが昔ドイツの士官学校に行ったときのルームメイトの1人のお祖母さんが東プロイセン出身で同じような訛りを言っていたのを思い出したのと、山奥という単語が気になり私はラーイグラードの方向を向くと
(・・・え!?大きな山だけ?)
ラーイグラードは山脈に囲まれているはずなのに、大きな山が1座あるだけだった。
マチスに日本語で無線を使ってラーイグラードに繋がるか遠くで確認するように言うと私は村人に
「遠くから来たんだけど、村長か、偉い人はいるかな?」
と聞いてみた。
そしたら
「ちょっと待ってるさね。」
と走っていった。
マチスが先に戻ってきて
「ヤマメの姉さん、大丈夫だ。繋がったぜ!!」
と言われたので
(何か特殊な力が働いているのかな?・・・そういえば体が凄く軽いな~。・・・あ。)
私は約100年ぶりに妖力で弾幕を作り出せたのだ。
(幻想郷いた頃の約20倍は出力がでるな~。後で試してみよう。)
と嬉しいこともわかり、喜んでいるとさっきの男性が
「貴族様が会ってくれるさね。」
と言ってきたので彼に案内を頼んだ。
【町外れの邸】
そこには裕福そうな家が建っていた。
彼の指示に従いながら家の中に入り、客間と思われる場所につくと軍人のような若い男性が座っていた。
軍人は
「ようこそ客人。私がここら一帯の土地の貴族のフランソワ・ヘルマン フォンだ。フランソワと読んでくれ。」
貴族とは思えない彼に私は
「ヤマメ 黒谷です。すみませんここの場所と時間が全くわからないので教えてもらえると嬉しいのですが・・・。」
「ん?今は1880年2月1日でここは東プロイセンの海が近くにある農村だ。他には何かあるか?」
私は彼を見て住んでいるところを言ったほうが良いと思い
「山の奥に私を入れて約40人ほどがすんでいるのですが・・・あなたの加護を受けたいのですが。」
「なに!?そんなところに集落なんてなかったぞ!!」
「でしたらついてきてくれませんか?」
フランソワは軍馬に乗ると私達が住むラーイグラードへと向かうのだった。
フランソワでわかった人は天才です。