「・・・迂闊な行動だったな。」
私は自分の精神状態を落ち着かせるためにわざと口にだした。
「あなたがこの騒動の黒幕かしら!?」
タマムシのジムリーダーエリカは私に強い口調で聞いてくる。
「戦術、戦略観点から旨味が無さすぎるね。逆に聞くけど、この子のピカチュウを捕まえて何になるの?」
「・・・レッドのポケモンに宣伝的価値があるのではないのかね。」
そう言ったのは元ロケット団の研究員、グレンのジムリーダーカツラだった。
「・・・なるほど、あなたがカツラか。サカキさんから聞いてるよ。」
「やっぱりロケット団の本部襲撃時に部下を率いて突破したのはあなたなのね!!」
ハナダのジムリーダーカスミが怒りを露にしながら怒鳴りつける。
「ここで捕まえさせてもらう。」
ニビのジムリーダータケシはボールからポケモンを出していつでも私を捕まえられるようにしていた。
「・・・あなたがトキワの森を無茶苦茶にしたロケット団の幹部なのですか!!」
麦わら帽子の子も私に怒りを露にしている。
どうやらトキワシティ出身のようだ。
「・・・コードX発動。」
私は上空に待機させていたうなぎにコードX(はかいこうせん)を私に向けて発射させた。
私は触手で地面を叩きつけて後ろに飛ぶと同時に私がいたところにはかいこうせんが直撃した。
私を囲んでいた人達は爆風で前が見えず、私はルラを出してうなぎの背中にテレポートしてタマムシシティから脱出した。
(万が一に備えてうなぎを出しておいてよかった。さて、ここから離れることになるかな~。オーキド研究所に行こうかな。)
私はルラにもう一度テレポートしてもらい、オーキド研究所に移動するのだった。
【オーキド研究所】
私はオーキド研究所に着くとすぐにオーキド博士と話し合いをした。
「・・・で敵として認知されてしまったと。」
「はい。なので少しだけここで身を隠したいのですが・・・。」
「まぁいいじゃろう。それならレポートをまとめるのを手伝ってくれ。」
「はい。」
私はその後、うなぎとトランジスターに空から、紅白とかがみに海で情報収集を指示し、オーキド博士の手伝いをするのだった。
〔1週間後の朝〕
私は朝刊をナナミちゃんと読んでいた。
《クチバシティの八分の一がポケモンの技により消滅。幸い死者はなし。
ポケモンの大移動が各地で発生中。天変地異の前触れか?》
と書かれていた。
上の記事はオーキド博士がさらに詳しく教えてもらうと、敵が動き出したらしい。
(・・・何かがおこる予感がする。全部隊をオーキド研究所の地下鉄で移動させておくか。)
私は嫌な勘がしたので雨咲にオーキド研究所の電話で新聞と勘のことを言うと
「軍人コースと私、小傘、ウォルターと陸上で活動可能なポケモン達全てを移動させるね。一応UZIと麻酔弾を持たせるね。」
と言って電話は切れた。
ヤマメの嫌な予感は数時間後に実現するとは誰も思っていなかった。