〔翌日〕
動ける者は部屋の作りの続きと、怪我をした人は勉強をおこなった。
部屋作りの監督は私が、勉強は雨咲がおこない、35名のポケモン達は回収して、私達のポケモン達と同じ訓練をしてもらうことになった。
回収したポケモン達のレベルは約20と低く、すぐにポケルスと強制ギブスをつけて戦闘訓練が開始された。
(このポケモン達も育てば結構な戦力と労働力になるからな~。まぁ70までは半年で育つでしょ。)
そう考えるヤマメだった。
〔2時間後〕
部屋作りは難航していた。
思った以上に団員達の能力が低かったのだ。
私は団員達にブチギレて、ポケモン達と小傘を呼んでに部屋作りを任せ、雨咲と合流して効率的に基礎学力をつけてもらうことにした。
ただ、掘り出し物もあった。
最初に私が傷の手当てをした2人と猫耳をつけた少年だ。
3人とも学力は他の団員よりも少しできるぐらいだが、カリスマと学習能力が高かったのだ。
私は3人に興味を持ち
「聞いてなかったけど君達の名前を教えてくれないかな?」
と聞くと片目を怪我した少年は
「私は高杉晋助(タカスギ シンスケ)といいます。」
次に全身を火傷した少年は
「志々雄真実 (シシオ マコト)です。」
最後に猫耳の少年は
「シュレディンガーです。」
と教えてくれた。
また、高杉と志々雄は次期幹部候補だったらしく、シュレディンガーはマチスについてきた軍人で所属は海軍で中尉だったようだ。
サントアンヌ号事件には現場で働いていたが、休憩中で町に私服で出ていたので脱出し、本部に戻るほどの行動力があるようだ。
私は期待を込めて3人に個別教育をしていくのだった。
〔2日後〕
ヒッキーが手紙を咥えてラーイグラートに戻ってきた。
手紙にはこう書いてあった
《レッドに敗北した。
身を隠して再起を目指そうと思う。
幸い資金は本部ではない場所に移していたので足りているが、情報が漏れる可能性があるので場所を教える訳にはいかなくなった。
我々の裏切り者はグレンタウンジムリーダーのカツラだ。
彼をなるべく責めないで欲しい。
精神的に厳しいことをさせていたため彼も色々考えた末の決断だと私は考えている。
ではまた、サカキ》
と書かれていた。
(・・・カツラか、あの老人が裏切るとはな。まぁ今さら情報が漏れてもなにもできないだろう。それより今後の貿易をどうするかだな~。・・・ロケット団の関連会社のデボンコーポレーションに売り込むか、幸いカントーから離れたホウエンで活動してるしな。となると大型船を・・・購入しよう。35名の教育が終わってから造船をしよう。)
私はマチス経由で大型船を購入するのだった。
3幹部はロケット団でしたが、証拠不十分で無罪になっています。